
映画「サヴァイヴィング ライフ 夢は第二の人生」
「夢の中で、愛人の『卵』を抱いている」シュヴァンクマイエル監督、本人。
ヤン・シュヴァンクマイエル:1934年チェコスロバキア・プラハ生まれ。
シュルレアリストの芸術家、アニメーション作家、映画監督。
先月、青山のイメージフォーラムで「シュヴァンクマイエル映画祭2015」があった。三週間ほどの開催期間に、なんと長編3作、短編20作が上映された。
毎週のように妻と渋谷に通い、結局全作品を観ることになった。通う途中からは「ここまできたら全て観よう!もう後には引けない。」と意地になり、我ながらよく最後まで頑張ったと思う。
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面白い作品、たいくつな作品、楽しい作品、気持ちの悪い作品、考え込む作品、いろいろだ。どれも個性的な作品なので「肌が合えば」引き込まれるし、「合わないと」観ているのもつらい。そんな感じだ。芸術とはそんなものなのか?
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シュヴァンクマイエルは「チェコ国立芸術アカデミー演劇学部人形劇科」に入学している。
この「人形劇」と言う響きに、「影絵人形芝居」の一座としては親近感を持つ。チェコは伝統的に「人形劇」がとても盛んな国だ。
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たくさんの作風を持つ監督だが、私が気に入ったのは、チェコの伝統的な物語を「等身大の人形の仮面と衣装をつけた役者が、まるでマリオネットのようなギコチない動作でドタバタと演じる。」コミカルな印象の作品。とても不思議な「チェコ独特の空気感」が面白かった。
例えるならば。昔、放送されていたマリオネット「国際救助隊サンダーバード」を等身大にして、舞台を「大金持ちの明るいアメリカのマイアミ」から「貧しく暗いチェコのプラハ」へ。物語は「勧善懲悪の爽やかさ」ではなく「不条理にも悪が勝つ」。さらに全体を暗くして不気味にした感じ?
もしこの説明で少しでもなにかイメージできた「アナタ」は・・凄い!(か)

劇中、こいつらは悪い事を平気でたくらみ、簡単に人を殺してしまう。
価値観がまったく違う、この「屈折した」独特な感覚と表現!
これはチェコが置かれて来た「歴史的境遇」からくるものなのか?

シュヴァンクマイエル(左)と映画に出演の等身大の人形達。
この写真がすでに不気味でしょ?・・とにかくみなさん「変!」

有名な作品では、実写とコマ撮りを組み合わせた長編作品「アリス」。
とても不思議な独特な空気感で面白かった。
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バルセロナ・オープン決勝(本日深夜0時30分:BS朝日. GAORA)
錦織がアンドゥハル(スペイン)と対戦します。
錦織くんの連覇なるか?
みんなで応援しよう!(起きてたら)