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 玉川上水の木漏れ日の下

 ワヤン・トゥンジュク梅田一座のメンバー katakura のブログ  since 2013

2000年前の楽しげなひとたち 「ポンペイ」展

2022-04-03 | 映画と美術と音楽と

特別展「ポンペイ」 東京国立博物館(東京会場)

とても良いお天気に誘われてポンペイ展に上野まで出かけた。
ちょうど桜が満開のとても気持ちの良いお日和・・・結構結構。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
上野の国立博物館の広〜い会場を90分ほどで一周した、・・・少し忙しかったな?
(だって「混雑予想のため全体を90分で見てください」との会場側からのお願いが・・・)
でも迫力のある充実した展示でとても面白かった。
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2000年前、ローマ帝国の豊かな都市ポンペイはある日突然、すぐ近くにあるヴェスヴィオ火山の大噴火によって埋没したそうです。
火山灰で瞬く間に埋没してしまった街、18世紀から現在に至る発掘調査によって、2000年前の人々の生活が「タイムカプセル」のようによみがえってきます。
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「辻音楽師」 58.7×56.5cm
喜劇の仮面をかぶり、楽器を演奏しながら辻々を巡る小さな楽団。
タンバリン、ミニシンバル、笛、楽しそうな音が聞こえてきそうです。
2000年前の楽しげなひと時です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2000年たっていてもモザイクなので退色がなく色が鮮やかでした。
一粒の大きさが2〜3ミリ角の小さなモザイクで描かれていました。
すごい技術で驚きます。 


「猛犬注意」77.5×78.5cm
このモザイク画の黒いワンチャンがポンペイ展のマスコットとして大ブレイク!
お土産コーナーではなんと!「黒いワンチャンぬいぐるみ」が売られていました。
ローマ帝国のワンチャンは2000年前からきちんとリードをつけていた。ワン


「踊る神様」(牧神ファウヌス) 高さ71cm
・・ピーヒャラ・ピーヒャラ


正面奥が東京国立博物館。
天気が良いので噴水が人気でした。
・・ピーヒャラ・ピーヒャラ


上野公園のお花見風景。
今年はゴザやシートを敷いて座り込んでのお花見はいけません。
・・でもとても盛況でした。
・・ピーヒャラ・ピーヒャラ




とても美しい映画「ノマドランド」

2021-07-01 | 映画と美術と音楽と

映画「ノマドランド」
映像も音楽も「とても美しい映画」でした。
映画にどんどんと引き込まれ、観終わると不思議な「爽やかさ」が残りました。


JRに乗って立川まで出かけた、久しぶりに映画館で映画を観た。
(緊急事態宣言が解除すると、どうしてもフラフラと出かけてしまいます・・スミマセン)
やっぱり映画館はいいですね、映像は大画面の迫力でもちろん凄いし、
なによりも繊細な「音」が素晴らしい!
・・・・・・・・
映画は「ノマドランド」。
この作品は昨年のアカデミー賞の作品賞、監督賞、主演女優賞を受賞しました。
ベネチア金獅子賞、ゴールデングローブ賞も受賞。・・凄い!
・・・・・・・・
「ノマド」とは、英語で「遊牧民」の意味。
映画では、アメリカ西部での企業倒産などで長年住み慣れた町や家を失ない、
簡単な車に生活の全てを詰め、季節労働者として移動しながら暮らす「車上生活者」を表しています。
ほとんどの人がかつては社会の中で仕事をし、訳あって今はリタイアした「高齢者」たちです。
「現代のノマド」の人たちの数の多さにまず驚きます。
この作品には実際のノマドの人たちも出演しているそうです。
・・・・・・・・
彼らは「ホームレスではない、今はハウスレスだ」と答えます。
自ら今の生活を選び、皆な「ノマド」としての誇りを持ち自由に生きているのです。
映画では、行く先々で出会うノマドたちとの交流や助け合いも丁寧に描かれています。
・・・・・・・・
主演のフランシス・マクドーマンドが素敵でした。
「ファーゴ(1996)」「スリー・ビルボード(2007)」で主演女優賞を受賞。
今回で3度目の主演女優賞受賞となります。凄いですね!
どの作品でも彼女はいつも、かっこよく「凛とした女性」を演じています。
これが演技なのか彼女自身なのかはわかりませんが、素敵な女優です。


遠くを見つめる凛とした横顔にシビレます。
かっこいいですね。


ノマドたちはアメリカ西部の広大な大地をどこまでも移動します。
この広大なロケーションが素晴らしい!
シビレます!




パパが一番変だ!!映画「サバ―ビコン 」

2021-05-23 | 映画と美術と音楽と

映画「サバ―ビコン 」(仮面を被った街) :2017年  主演のマット・デイモン
〜〜〜〜〜
たった今、人を殺してきたばかりの血だらけの父親。
ダイニングテーブルに幼い息子と向かい合って座り、この顔で語り始める。
「お前には厳格な規律が必要だ、全寮制の名門士官学校に進むべきだ」などと言いだす。
息子はパパが理解できない?
「なんなんだこのパパは?・・・パパが一番変だ!!」
〜〜〜〜〜
舞台は1950年代、アメリカンドリームを絵に描いたような町「サバ―ビコン 」。
この町に引っ越してきた黒人家族に対する先住の白人たちによる人種差別暴動があった。
この実話を盛込みながら、隣に住む家族に起きる奇妙な連続殺人事件を描いたドラマ。
〜〜〜〜〜
脚本は名作「ファーゴ」のコーエン兄弟。
監督は社会活動にも(美女にも)積極的なニッコリオヤジのジョージ・クルーニー。
主演はマット・デイモン、いつもは無敵役だがこの作品では鼻先を殴られて「すぐにひるむ弱いパパ」。
この組み合わせで想像すると、なんだか「面白おかしいコメディ作品」になりそうなのですが?
・・その通りです。作品は素晴らしいブラック・コメディに仕上がっていてとても面白い。
50年代のアメリカンドリームの町や車やインテリアの映像も美しかった。
〜〜〜〜〜
主役はサバ―ビコン で暮らす少年「ニッキー」(5歳ぐらいかな?)
物語は、まだ幼いけれど大人の世界もなんとなく分かり始めた少年の視点で描かれていく。
〜〜〜〜〜
ある夜、家に二人組の強盗が押し入ってくる。
その事件をきっかけに、それから恐ろしい事が次々と・・。
・・あ〜オソロシイ!オソロシイ!
(でもブラック・コメディですから)


二人ともそれぞれに恐ろしい体験をした翌朝、
たまたま隣に住む肌の色の違う二人の少年は、
低い柵越しに軽くキャッチボールを始めます。
〜〜〜〜〜
カメラは少し引きながら二人の上をどんどんと上がり、
やがて二人を含めた町全体の俯瞰となって「完」。
〜〜〜〜〜
カメラが上がり俯瞰で終わるアングルは、
「これからは良いことになりますよ〜」
との映画の決まり事だそうです。
それでは、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ
〜〜〜〜〜
コーエン兄弟の名作「ファーゴ」をまた観たくなってしまいます。
録画はあるぞ!暇もあるぞ!
〜〜〜〜〜
そうそう
「ファーゴ」主演のフランシス・マクドーマンド。
彼女が主演した最新作「ノマドランド」が
第93回(21年)アカデミー賞作品賞、監督賞、主演女優賞です。
オメデトウゴザイマス。
〜〜〜〜〜
・・・話が長くなりそうです。
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ


映画「ジョーカー」

2021-05-13 | 映画と美術と音楽と

映画「ジョーカー」2019年 ホアキン・フェニックス主演
(今までのバットマン映画とは世界感が違う独立した映画です)

もの凄い映画です!
圧倒されました!
面白い!
〜〜〜〜〜
しばらくは何が現実なのか?何が悪なのか?そして私はいったい何をしたらいいのか?
頭がボ〜っとしてしまうような強烈な印象を受けました。
素晴らしい映画です!
〜〜
「どうせバットマンのカタキ役の映画だろ?」
「バットマン路線のエンタメ映画だから面白くないと思うよ・・どうせ?」
みたいな「どうせ X 先入観 200%」で映画を観ました。
〜〜
・・そしたら全然違う!
ものすごくシリアスな別次元の映画でした。
面白かった!!!
〜〜〜〜〜
舞台は1981年。
映画には80年代ナツメロがたくさん出てきます、これがまた凄くいい感じ。
〜〜
現在もますます激しくなる「アメリカの格差社会」、これをテーマとした社会派映画です。
「格差がある限り俺たちは何も変わらない!」
「俺たちが道で生き倒れても誰も助けてはくれない!」
そんな人々の怒りが爆発します!
そのきっかけは一人のジョーカー・・・やがて街は無数のジョーカーたちで溢れます。
何が現実で、どこまでが幻想なのかがわからなくなっていく描写が凄い!
〜〜
誰もが簡単に銃を持つことのできるアメリカ社会、
そんな「銃社会の恐ろしさ」もよく描かれていました。
一丁の小さな銃のもつ恐ろしさ・・「パンッ!」と瞬時に人が殺されてしまいます。
〜〜〜〜〜
主演のホアキン・フェニックスがすばらしかった。
音楽も凄くよかった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「トランプ」政権は2017〜2021年の4年間、
映画「ジョーカー」は2019年公開、
トランプゲームのど真中2019年に「ジョーカー」の札を切ったのは凄い!


ホアキン演じる「ジョーカー」
階段を身軽なステップで降りていきます。
ホアキンの身のこなしがとても素敵でした。
・・どこかマイケルを思いました。
(マイケル・フアンから怒られるかな?)

〜〜〜
「ヴェネツィア国際映画祭」
・金獅子賞
〜〜〜
「アカデミー賞」「英国アカデミー賞」「ゴールデングローブ賞」
・主演男優賞・作曲賞
〜〜〜
「グラミー賞」
・最優秀スコア・サウンドトラック賞
〜〜〜
「日本アカデミー賞」
・最優秀外国作品賞

ベトナム料理が食べたくなる映画「青いパパイヤの香り」

2021-03-19 | 映画と美術と音楽と

「青いパパイヤの香り」 1993年 フランス・ベトナム共同制作
監督:トラン・アン・ユン(ベトナム系フランス人)
カンヌ国際映画祭カメラドール受賞
セザール賞新人監督賞受賞

1951年のサイゴンを舞台に、家事使用人の少女「ムイ」のお話。
10歳の幼いムイの働く日常が淡々と描かれていく、そして10年の歳月が過ぎ・・・ムイは憧れの初恋の人と再会し結ばれる。メデタシメデタシ。
〜〜〜〜〜
特に大きな事件もなく、静かに話は進むのですが、ムイのことが気がかりで目が離せなくなる不思議な映画です。
ベトナムに行きたくなります、ベトナム料理が食べてたくなります。
〜〜〜〜〜
セリフはとても少なく、淡々と進行する美しい映画。
映像美に感動します。
〜〜〜〜〜
とにかく映像が美しい。
ムイの奉公先のお屋敷が良かった、家具、壺、食器、楽器、壁にかかる絵など小物もとても良い。
そこに暮らす人たちの描写も面白かった、働き者でやさしい奥様、仕事をしないでいつも楽器を弾いている旦那様(なんだか耳が痛い)、愚痴ばかり言う大奥様、いたずら盛りのションベン小僧、いろいろ教えてくれる先輩使用人のおばさん・・。
〜〜〜〜〜
この映画、実はパリに作られたセットでの撮影らしいのですが、ベトナムの空気感がよく出ていました。
特に夜のシーンの照明が綺麗、こんな光はありえないだろうと思いながらも映像の美しさに引き込まれてしまう。
スーっと横に(レールの上を)動きながら前へ後へと自在にピントを変える長〜いカットのカメラワークがとても良かった・・・黒澤明のころの日本映画を感じます。
「セットでの撮影」と分かるとカメラワークも照明も何もかも納得がいきました。
〜〜〜〜〜
音楽も素敵、現代音楽の合間にドビッシーのピアノ曲がさりげなく流れていたりするから心地よい。
そして何よりも所々で出てくるムイのつくる「ベトナム料理」がおいしそう!
青菜を強火でさっと炒めてナンプラーをジュっと垂らしたりするからたまらない「これ食べたい!」
〜〜〜〜〜
映画を観た翌朝、「これ食べたい!」が残っていて、
ナンプラー風味のアジアンイメージで野菜を刻み鍋を火にかけ料理を始めたのですが・・・結局ケチャップ味のオムライスになってしまった。
ケチャップから離れられない自分が悲しい。
今日のお昼はスパゲッティナポリタンかも?・・ハハ

「青いパパイヤの香り」予告編

お時間のある方:本編102分
(日本語字幕ではありません)



赤ひげ「・・ばか者!」

2021-03-02 | 映画と美術と音楽と

映画「赤ひげ」1965年 監督:黒澤明

映画「赤ひげ」を観た。
モノクロ185分の大作です、途中で「休憩:Intermission」が入るほど長い。
私はこの作品の「照明」が大好きです!
〜〜〜〜
いつごろに録画しておいたのかは忘れましたが、
私は「黒澤明」と「高倉健」の全作品を録画して持っているのが自慢です。
(・・ハハ、凄いでしょ)
〜〜〜〜
最近、ステイホームなので、こりもせずまた昔の映画を出してきては観ています。
・・改めてとても感動したのでご紹介します。(毎回感動しています )
〜〜〜〜
原作は山本周五郎、監督は黒澤明。
江戸時代の小石川養生所を舞台に、貧しさ故に病む者たちとそれに懸命に向き合う医者たちの物語。
〜〜〜〜
養生所のボスの三船敏郎「赤ひげ」がとにかくカッコいい!・・三船45歳。
新入り若造医師の加山雄三が若く凛々しい!(過去完了形)・・加山28歳。
なんと加山が「君といつまでも」を歌っていた年の映画らしい、
鼻の横をかきながら「・・幸せだな〜」とかなんちゃら言ってた年です・・ハハ。
〜〜〜〜
この「映画」はとにかく「良い話」の集合でできています!
いろいろな小さな「良い話」を「これでもか〜・・これでもか〜・・」とつなげて構成した結果、
全体としては「ものすご〜く良い話!」となっています・・だから安心して観れます。
〜〜〜〜
「嫌な話」がとても多いこの頃ですが、
「良い話」に触れたい人は是非観てくださいね。
・・必ず泣けます!(ツタヤに多分ある)


「ばか者!医者とはそんなものではない!」
・・私が中学生だった当時、映画を観て来たばかりの友人たちの間で、
この赤ひげのセリフが「口まね」で、はやりました。
クラス中のみんなが三船になりきって、人を睨みつけては「ばか者!」「ばか者!」
と呼び合っていました・・楽しかったな!ハハ
「ばか者!」
〜〜〜〜
今回改めて映画を見返してみて、そんなセリフはありませんでしたが、
・・でも赤ひげがいかにも言いそうなセリフですね?
「ばか者!医者とはそんなものではない!」
〜〜〜〜
今の日本のバタバタした状況を
「ばか者!」と一喝できる人が欲しい・・ハハ。





チック・コリア「リターン・トゥ・フォーエヴァー」ありがとう!

2021-02-19 | 映画と美術と音楽と

「リターン・トゥ・フォーエヴァー」1972年
チック・コリアの大ヒット・アルバム。
「クロス・オーバー・ジャズ」「フュージョン・ミュージック」のはしり。
斬新な音楽とレコジャケ(当時CDなどまだ無い)が話題となった作品。
この写真は本当にかっこよかった!

〜〜〜〜〜
 当時(ほぼ50年前)、我々ジャズ好き不良青少年は、ジャズ喫茶に入り浸り、ひたすらレコードを聴いていた。薄暗い店内でうつむいてタバコをくわえ、大江健三郎とかを深刻な顔で読みながら、何時間でもジャズを聴いていた・・(他にすることもなかったし)。
 ジャズ喫茶にはコーヒー一杯でいつまでも居られた、コーヒーは250円ぐらいかな?普通の喫茶店よりはかなり高かった。
 店内はタバコがモウモウ、基本的に私語禁止なのでみんな一人で来る、だから相席でびっしりと密に座り、誰とも話さずに本を読みながらタバコをふかしジャズを聴く。・・今考えるとこんな不健康な環境はまず無いだろう・・。
〜〜〜〜〜
 当時のジャズ喫茶では「ただ今:演奏中」のレコジャケが、カウンターの上に誇らしく掲げられていた。
 マイルス、エバンス、コルトレーン、コールマン、モンク、ミンガス・・・そんなレコードが並ぶ中、・・「突然!」・・これは本当に「突然!」の感じでした、この「リターン・トゥ・フォーエヴァー」が店内に流れてきた・・みんな驚いた。
 とても新鮮で軽やかで、なんだか空気が軽くなる感じがした。それまでの重く難しそうな雰囲気を一新するような爽やかな感覚があった。
 当初は、「こんなのがジャズかよ?」「こんな軽いのが好きならカーペンターズでも聴いてろよ!」とこのアルバムに批判的な正統派ジャズファンも多かったが(・・カーペンターズが好きで何が悪い!w)、やがて時間と共にこの「フュージョン・ミュージック」という軽快なスタイルのジャズが広く認められ、いろいろなアーティストが演奏し、みんなが聴くようになる。
 同時にジャズ喫茶の暗く深刻な空気感も次第に明るく軽くなってきた。今までの「気持ちを集中して音楽と対決する」ようなジャズの聞き方が、しだいに「BGMのように心地良く聞き流す音楽」になっていった気がする。
〜〜〜〜〜
それが良かったのか悪かったのかは賛否両論です。
・・きっとジャズだけの話ではなく時代の空気が変わっていったのでしょうね。
〜〜〜〜〜
ものすご〜く古い話ですみません。
(本人が懐かしかったので当時を思い出しながら書いてみました)
(久しぶりに聴いた「リターン・トゥ・フォーエヴァー」はとても良かった!)
〜〜〜〜〜
「チック・コリア」
2021年2月9日、癌により死去、79歳。
ご冥福をお祈りします。
ありがとう!


CC_At_the_Piano_Color_photocredit_ChickCorea_Prod

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ところで「テニス全豪オープン」
大坂なおみの快進撃が続いていますね、強いですね〜。
グランドスラム優勝回数39回のあのセリーナ・ウィリアムズが
試合後の会見で泣いてしまいましたね、なんだか可愛かった。
明日はいよいよ決勝です!
ステイホーム、テレビで応援しましょうね、大声は出さずに。「カモ〜ン!」

何だろう?「小金井地蔵通りのクリスト」

2020-11-28 | 映画と美術と音楽と

小金井地蔵通り付近(11/28 撮影)
「何だろう?」とても綺麗だった。

上部に瓦屋根が見えている、地面付近には基礎のような部分と、空調の屋外機がある。
どうやら家のようだ。
よ〜く観察すると木造住宅をブルーシートで包んでいることがわかってきた。
〜〜〜〜〜〜〜〜
それにしても何とおしゃれなブルーシートの包み方であろうか?
一階は等ピッチの木材でリズミカルに押さえ、二階の部分は船の帆のように自由に風をはらませている。
押さえの木材も左端から中央に向かって縦使いに単調に並べてきて、
右端のところでにわかにフェイントをかけ、シンメトリーを崩した構成となっている。素晴らしい!
並の人ではこうはいかない。
私はこの作品(?)を鑑賞して、これを作った人を「小金井地蔵通りのクリスト」と呼びたい。
〜〜〜〜〜〜〜〜
クリストは今年5月に亡くなった環境芸術家、何でも「梱包」して作品にしてしまった凄い人です。
美術館、議事堂、橋、海岸、島、渓谷、何でもかんでも包んでしまった。


クリスト「梱包されたライヒスターク(帝国議会議事堂)」(1995年、ドイツ、ベルリン)
ほらね!上の写真とよく似てるでしょ?・・アレ・・似てませんか・・スミマセンデシタ



映画「Princess Mononoke」焼きそばとジブリ大好き

2020-07-30 | 映画と美術と音楽と

「Princess Mononoke」 (C)studio ghibli

もののけ姫:サン(石田ゆり子)、山犬:モロの君(美輪明宏)この二人がとても良かったナ。
他にも松田洋治、田中裕子、小林薫など声優が素晴らしかった。
久石譲の音楽はもちろん素晴らしく、映画館では大迫力!(体が揺れる感じ)。
久石譲と宮崎駿との出会いは本当に奇跡のようですね、素晴らしい!
「久石譲←ク・イシ・ジョウ←クインシー・ジョーンズ」らしいッす(パフッ!)

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映画「もののけ姫」を観にでかけた。
マスクをし、手を消毒し、ディスタンスに気をつけながら、伏し目がちにオドオドとJRに乗った。
コロナ禍がますます進む大変なこの頃ですが、
映画館ではジブリ作品が再上映されていて客足もとても好調なようです。
私の行ったシネコンもまずまずの入でした(コロナ対策で席は一つおきでしたが)
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「一生に一度は映画館でジブリを」の企画。
全国でスタジオジブリの懐かしい4作品が劇場上映されているそうです。
「一生に一度」は凄いキャッチですが、確かにジブリ作品を何度も何度も観ていても、
映画館では観たことがない人が多いらしい。(私もその一人)
そんな意味でも今回ジブリ作品を映画館で観ることができとても良い企画です。
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やっぱり映画館はいいですね、「音の素晴らしさ」に感動します!
映画館で観ると、こんなに繊細に「音」を作っているんだ〜すごいな〜と
DVDでは気がつかないような新たな「音」の発見があり、面白かった!
映画には「音」が本当に重要なことが改めてよくわかります。
音楽や効果音だけではなく、声優たちの繊細な「声や息遣い」が聞こえてきて楽しかった。
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「風の谷のナウシカ」(1984年)
「もののけ姫」(1997年)
「千と千尋の神隠し」(2001年)
の3作品を続けて観ました。
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我が家でのジブリブームはそもそも息子から始まった。
息子がこの3作を観て感動し、母に熱く語った。
それを聞いた妻がこの3作を観て、夫に熱く語った。
それを聞いた私がこの3作を観て、とても感動した。
そして私は名犬エースに熱く語ったが・・無視された。
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(我が家では映画はそれぞれの都合で勝手に観に行くことが多い。
同行しても席は好きなところにバラバラに座る、私は通路側、妻はど真ん中とか。)
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「ジブリやっぱりいいよね〜」「3作品ともテーマは同じだよね〜」「自然と人間」「愛」「融和と共存」「感動するね〜」「やっぱ、音楽が素晴らしい」「キャラがいい」「背景が繊細で綺麗なんだよね〜」「こんどはトトロだね!いつやるんだろう?」「ゲド戦記はどうするんだよ」などと、三人でビールを飲みながら共通の話題で盛り上がります。酔いも回り「やっぱ、焼きそばとジブリにハズレはないね」などと意味不明なこといを言い出す者も・・。焼きそばとジブリ大好きの平凡な家庭の会話でした。
オシマイ


首の動きが面白い謎のキャラ「こだま」。
漢字だと「木霊」「木の精霊」このほうがわかりますね。


八ヶ岳白駒池の周辺( by: mc rintaro ) 標高2,200m
こんな山には「こだま」がたくさんいます。(見えますか?)


「千と千尋の神隠し」 英語タイトルは「Spirited Away」
千と千尋は「Chihiro/sen」、ハクは「Haku」
カオナシは?「Kaonashi」ではなく「No-face」らしいッす(パフッ!)


映画館頑張れ!

2020-07-03 | 映画と美術と音楽と

「風の谷のナウシカ」1984年公開
有毒の瘴気を発する菌類の森「フカイ(腐海)」の植物を採取して、
フカイの謎と向き合うナウシカ。
・・・フカイとは何か?その解明は人々を救う唯一の道!
そしてナウシカは様々な危機に遭遇する。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
コロナ禍で大変な今日この頃ですが、またまた性懲りも無く、
映画「風の谷のナウシカ」を観に立川のシネコンに出かけた。
シネコンに出かけたのは5ヶ月ぶりかな、・・でもとても良かった。

やっぱり映画館は楽しいですね!・・感動します。
画面の大きさもさることながら、「音の素晴らしさ」は映画館ならではです!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
会場はソーシャルディスタンスの配慮から、左右一席おきに空ける自粛の設定。
本来は390席定員の上映スタジオは、190席に絞っての営業。
それでも平日の昼間なのにかなりの人が入っていました・・凄い!
こんな状況でもお客さんは入るのですね。
(・・人のことはともかく)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「・・空を自由に飛ぶナウシカの飛行感は素敵!」

もう何回もこの映画を観ています。
何回観ても・・目がウルウルしてしまう。

久石譲の音楽がこれまた素晴らしい!
何回聞いても・・目がウルウルしてしまう。

とにかく目がウルウルしてしまう素晴らしい作品です。


「左右前後に人がいない会場」は客からするととても快適だけど、
このスカスカの状態では映画館が持ちませんね。
・・でも料金が倍になっても困るしな〜?
「映画館頑張れ!」

「思う壺にはまる」スターウォーズ 9

2020-01-12 | 映画と美術と音楽と

スター・ウォーズ「スカイウォーカーの夜明け」 写真:vanityfair.com

スター・ウォーズ エピソード9「スカイウォーカーの夜明け」を観に立川のシネコンに出かけた。
ほぼ満席、すごい人気。
「極上爆音」上映だったので重低音でシートごと体が揺れるほどの大迫力!!
スター・ウォーズにはぴったりだ、ディズニーのアトラクションみたいで楽しかった。
(配給元がディズニーなのでそのままですね)
・・・・・・・・・・・・
スター・ウォーズシリーズはもう何年も観ていなかった。
昨年末に「エピソード7」と「8」がテレビ放映された。
「どうせワン・パターンの映画だから面白くないけどね〜」とかブツブツ言いながら、
「エピソード7」だけを、タダだから一応録画しておいた。
・・・・・・・・・・・・
年も明け、数日前に「そういえばスター・ウォーズでも観てみるか・・どうせ面白くないけど」
とか言いながら録画を観たら、これがも〜面白くて面白くて。
歳取ったレイアもルークもハンソロもチューバッカも出てくるので懐かしかった。
(チューバッカだけはもともと200歳だからあまり歳取ってなかったけどね)
ダースベーダーも「黒焦げのマスク」とテーマ音楽で出演していた。
ダースベーダーのテーマを聴くと、
「・・シュバー・・シュバー」とあのマスク越しの不気味な呼吸音が聞こえる気がするから、
音楽って凄いですね。
・・・・・・・・・・・・
翌日にTSUTAYAで「エピソード8」を120円で借りてきて観た。
これがまた面白くて面白くて、次が観たくなる。
「こうなったら新作のエピソード9を観に映画館にいこう!」と妻と意見が一致した。
・・・・・・・・・・・・
そして気がつくと二人で2,000円払って映画館で「エピソード9」を観ていた。
「年末にテレビ放映したのはこういうことなんだな〜」
「配給元の思う壺にはまったな〜」
とやっと気がついた。
・・・・・・・・・・・・
帰宅して、名犬エースと目があったので、
「エースよ・・・。ここに来るのだ・・・。」とフォースで念じてみたが来なかった。


エース!「フォースと共にあらんことを」


「大爆裂!」山下洋輔トリオ50周年記念コンサート

2019-12-26 | 映画と美術と音楽と

山下洋輔 ©Akihiko Sonoda

山下洋輔を聴きに(観に?)新宿に出かけた。
「山下洋輔トリオ結成50周年記念コンサート 爆裂半世紀!」
素晴らしいライブ、とても楽しい夜でした。
〜〜〜〜
四期にわたる山下トリオのメンバー全員(全員たぶん70歳超え)と、
麿 赤兒、三上寛、タモリ、坂本龍一がゲストで共演しました。
とても豪華な「とてもためになるライブ」でした。
出演:
山下洋輔 (p)
中村誠一 (ts)
森山威男 (ds)
坂田 明 (as)
小山彰太 (ds)
林栄一 (as)
麿赤兒
三上寛
タモリ
坂本龍一
〜〜〜〜
客層は私も含めてほとんどが65歳以上かな?
休憩時間のトイレ前の廊下の長い列は、なかなか珍しい光景でした。ハハ
〜〜〜〜
この公演に向けて(山下洋輔)
「なんとあなた、50年ですよ。すごい年月だけど、あっという間だったなあ。あの頃おれは20代後半で、あ、年がばれちゃうけどかまうものか、皆そうなんだからね。こうなったらチャンジー大集合大炸裂パワーをお見せしちゃおうじゃないの。全国民全世代の皆さま、どうかこの瞬間に是非ともお立ち会い下さい!」
〜〜〜〜
私が山下トリオに初めて遭遇したのはちょうど50年前、
新宿ピットインでウェイターのバイトをしていた時です。
(それはそれはタダで生ジャズが毎晩聴ける夢のようなバイトでした)
当時、なんだかよくわからないけど、
もの凄い迫力のフリージャズを演奏していたのが「初期の山下トリオ」
山下洋輔 (p)、中村誠一 (ts)、森山威男 (ds)でした。
演奏が始まると私は唖然として、お店の接客も忘れ聴きいっていました。
すごくよかった!
〜〜〜〜
ドラムスの森山威男は芸大打楽器の出身。
当時、ライブ終了後に森山さんから、
彼がまだクラシックの打楽器奏者だった頃の、
とんでもない面白いエピソードを聞き、
みんなで死にそうに笑ったことを覚えています。ハハ
とにかくこのトリオはみなさんの話がとても面白かった。
〜〜〜〜
当時、森山さんはライブ終了後、お店もそろそろ閉める時刻まで、
ドラムス志望のボーヤ(楽器などを運ぶ下働きの若者)に、
とても丁寧にドラムスの基本フレーズを教えていました。
「今度までにこれを覚えておけ!」そんな光景が印象に残っています。
見た目と違って(?)「やさしい人だな〜」と思いました。
〜〜〜〜
そして今回の「山下洋輔トリオ50周年記念コンサート」。
森山さんは「大爆裂!」していました!
素晴らしかったな。ハハ
とにかくとても演奏が楽しそうでした、ものすごいエネルギーを感じました。
この人なら、今でもスティックさえ待たせれば「K1」に出ても、勝つ!!
と思いました。ハハ


森山威男 www.kpac.or.jp
かっこいい!

「晴れる!」天気の子

2019-09-27 | 映画と美術と音楽と

「天気の子」新海誠監督  (C)2019「天気の子」製作委員会
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先週、まだ台風が日本海を通過していた頃、
映画「天気の子」を観に立川に出かけた。
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さすが「天気の子」である。
台風の影響で東京は「雨」の予報だったが、この日は「晴れ」。
極音上映の会場は80人ほどの入り、公開からはすでに2ヶ月、まあまあなのかな?
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「日本アニメ話題作」は予想通りに面白かった。
「新海アニメ」絶好調!ですね。
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よくもまあ、こんなに突拍子もない物語を創るものだと感心した。
映画を観ながら「そもそもこの自然現象はなんなんだい?」というモヤモヤ感は続くのだが、
でもそのうちそんなことはどうでもよくなる、それが新海アニメの面白さ。
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物語が展開される「背景」はとても緻密に美しく描かれていた、雨も光も美しい。
新海アニメはこの背景の美しさに定評がある(そうだ)。
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「池袋」「新宿」「代々木」など、私には馴染みのある「街の風景」が続く、
東京人ならどこからの眺めなのかすぐに分かる「風景」、とてもよく描けていた。
東京の街を切り取ってあんなに美しく表現できるのは凄い、と感心する。
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ただ、どこも描写が美しすぎて現実とは違う印象だ。
「えっ!池袋ってこんなに美しいの?ウソだろ・・」と思ったけど、
それが「新海アニメの仕掛け」。
いいんです、雨上がりの池袋の街がキラキラと輝いていても。ハハ
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「わたくし事」
来週、池袋の路地裏の居酒屋で中学時代の友人たちとの飲み会がある、
このオジサンたちの目にも池袋の街はキラキラと輝いて見えるのだろうか?
(・・ムリ!)


念じると「晴れる!」不思議な力。
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とてもよくできた面白い作品でした。


「カメジローの闘い」瀬長亀次郎

2019-09-23 | 映画と美術と音楽と

瀬長亀次郎(せなが かめじろう)
米国民政府から公に好ましからざる人物として投獄されるが1956に出獄。
この出所は沖縄の市民から熱狂的に迎えられた。
同年12月に行われた那覇市長選に出馬、カメジロー当選する。

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映画:「米軍が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯」
を観に渋谷ユーロスペースに出かけた。
連休中日の日曜日、50人ほどの入り、公開からちょうど1ヶ月。まあまあかな?
この日は、上演後にティーチ‐インがあり佐古忠彦監督と藤井プロデューサーが出演した。
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第二次大戦後、米軍統治下の沖縄で唯一人"弾圧"を恐れず米軍にNOと叫んだ日本人がいた。「不屈」の精神で立ち向かった沖縄のヒーロー瀬長亀次郎。民衆の前に立ち、演説会を開けば毎回何万人も集め、人々を熱狂させた。彼を恐れた米軍は、様々な策略を巡らすが、民衆に支えられて那覇市長、国会議員と立場を変えながら闘い続けた政治家、亀次郎。その知られざる実像と、信念を貫いた抵抗の人生を、稲嶺元沖縄県知事や亀次郎の次女など関係者の証言を通して浮き彫りにしていくドキュメンタリー。
(映画 Official Site:より)
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瀬長亀次郎の生き様を描いたドキュメンタリーの「第二弾」。
この「第二弾」がとても大事なのだそうです。
第一弾(前作)「米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー」
第二弾(今回)「米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯」
と「題名が分かりにくいので、今回も同じ映画の再上映だと思う人が多いらしい」
とプロデューサーが心配(反省)していました。
「みなさん、今回は第二弾で違う映画です、とクチコミで伝えてください!」
とティーチ‐インでプロデューサーから頼まれたので、ここでお伝えしておきます。
「違う映画なんです!」
違う切り口で描かれていてとても面白かった。
機会があったら観てください。
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前作と同じく坂本龍一の音楽。
坂本龍一の透明感のある音楽が素敵だった。
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監督の佐古忠彦は今作の公開にあたって
「亀次郎は、何のためにこれほど不屈に一本の道を歩み続けたのか。
その先に何があったのか。沖縄の歴史と亀次郎の言葉が、その答えを導き出す。
そして、それは、後世へのメッセージとなって語りかけてくる」とコメントしている。
(映画ナタリー:より)



マイケルの命日「This Is It」

2019-06-26 | 映画と美術と音楽と

「マイケル・ジャクソン:ビリー・ジーン」
まるで無重力のような動きのマイケルのパフォーマンスにシビレます。

昨日(6/25)はマイケルの命日、今年で10回目。
「生きていたら60歳、何してるのかな?」

妻とそんな話題となり懐かしくなって、
ディスクを出してきて久しぶりに映画「This Is It」を観た。
この映画、やっぱり面白いですね。
映画館にはもう何回も足を運んだ映画です。

「This Is It」ができてしばらくは、
毎年命日に行われていた「極音大騒ぎOK!」の「This Is It」上映会に出かけたものです。
とても楽しかったのですが、残念ながらこの映画は日本ではもう上映はできないようです。
上映権とかややこしい問題らしい、残念ですね、また映画館で観たいナ!

この映画は純粋にマイケルのパフォーマンスの素晴らしさが「善意」で描かれている。
だから大ヒットしたのでしょう。
大好きな映画です。
(「悪意」に満ちたマイケル関連の映像もたくさんありますからね)

終盤の「ビリー・ジーン」での、まるで無重力のようなマイケルの動きに改めて驚き、
最後の「マン・イン・ザ・ミラー」では涙が出てしまいます、
もう何回見たのか忘れましたが、観るたびに感動してしまう映画です。
オルテガ、ありがとう。