これが三浦しをん作品の本流なのかな?
三浦さんの小説を読むのは『むかしのはなし』に続いてまだ2作目。
『むかしの・・』も幻想的な雰囲気の小説でとても面白かった。
この『月魚』を読む前に彼女のエッセイを読んでいたから三浦さんが♂と♂のLOVE・・・みたいなものにとっても興味があるっていうことを知っていたので、ははあ・・なるほどと思ったけれど、『月魚』はそんな怪しい想像をかきたてられるような艶かしさも感じさせるような作品だった。
老舗古本屋の若き店主、そして彼とは分かちがたい運命の糸のようなもので結びついてしまっている同業者の彼。
古本にまつわる因縁めいた話も面白かった。
でも、読みすすめていて、話の中ではさらっと書かれるにとどまっていた「水に沈んだ村」の話がなんだかとても印象に残ってしまった。
二人の若者を見つめるもう一人の男性。無口な高校教師の彼がふとその場の雰囲気で話してしまった自分のふるさとの話。
本当に目にしたわけではないのに心の中でイメージばかりが膨らんでつい口から出てしまった水の底深く沈んでしまった自分のふるさとの村。
そのくだりを読んでいるときに私自身もそのふるさとの村にトリップしたかのような不思議な感覚を味わった。
久しぶりに物語に気持ちが入り込んで読んでしまった作品だった。
三浦さんの小説を読むのは『むかしのはなし』に続いてまだ2作目。
『むかしの・・』も幻想的な雰囲気の小説でとても面白かった。
この『月魚』を読む前に彼女のエッセイを読んでいたから三浦さんが♂と♂のLOVE・・・みたいなものにとっても興味があるっていうことを知っていたので、ははあ・・なるほどと思ったけれど、『月魚』はそんな怪しい想像をかきたてられるような艶かしさも感じさせるような作品だった。
老舗古本屋の若き店主、そして彼とは分かちがたい運命の糸のようなもので結びついてしまっている同業者の彼。
古本にまつわる因縁めいた話も面白かった。
でも、読みすすめていて、話の中ではさらっと書かれるにとどまっていた「水に沈んだ村」の話がなんだかとても印象に残ってしまった。
二人の若者を見つめるもう一人の男性。無口な高校教師の彼がふとその場の雰囲気で話してしまった自分のふるさとの話。
本当に目にしたわけではないのに心の中でイメージばかりが膨らんでつい口から出てしまった水の底深く沈んでしまった自分のふるさとの村。
そのくだりを読んでいるときに私自身もそのふるさとの村にトリップしたかのような不思議な感覚を味わった。
久しぶりに物語に気持ちが入り込んで読んでしまった作品だった。