静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

 学業優秀/頭脳明晰な筈のキャリア候補が 続々と嫌気をさして辞めてゆく職場=霞が関よ     日本の将来は 危ないぞ

2021-05-10 13:22:57 | 時評
▼◇ 国家公務員の定年延長でパフォーマンスは改善するか:田中秀明・明治大学公共政策大学院教授
  https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20210427/pol/00m/010/007000c?cx_fm=mailhiru&cx_ml=article&cx_mdate=20210510
・ 街の評論家ではなく自らが元財務省に務めた田中氏の指摘。人によっては何度も似たような事を聞いて耳タコだろう。私もそうだ。田中氏が特筆する次のポイントも溝の擦り切れた古レコードだ。
 「年功序列人事の弊害」「専門性重視の人事管理なし」「定年延長の特例規定が抜け穴」
  こういう3悪を今さら挙げて解析するのも虚しいので読んで戴くとして、唯一つ、聞き捨てならないのが、若い中央官僚の離職激増である。そこだけ特に抜き出してみると・・・・

<現在高齢になりつつある公務員にとっては、定年延長はありがたいが、若手や中堅、特に能力のある者にとってはどうか。最近、霞が関では、若手のキャリアが早期退職する事例が増えている。
 内閣人事局の調査によると、自己都合を理由とした20代の国家公務員総合職の退職者数が19年度に87人に上った。6年前の21人から4倍超の増加だという。退職理由を尋ねたところ
「もっと自己成長できる魅力的な仕事に就きたい」との回答が男性49%、女性44%であり、「長時間労働で仕事と家庭の両立が難しい」は男性34%、女性47%だった。こうした状況で、さらに昇進の
 機会も失われるとすると、優秀な若手はどうするだろうか。筆者が働いていた財務省でも、途中で退職する者が増えており、彼らは、学者や弁護士、外資系企業に転職するなど優秀である。>


<定年延長そのものに異論があるわけではない。定年延長には前提条件が必要であり、年次による年功序列人事を改める必要がある。その一つの方法は、専門性重視の人事に変えることである。
 キャリアはさまざまなポストを経験し、基本的にはゼネラリストとして育成される。異動が短期なので、専門性が身に付かない。専門性より、政治的な調整にたけた者が出世する。
  次官や局長などは政治的な調整能力も必要であるとしても、課長クラスまでは特定分野の専門性に基づく人事を基本とするのだ。専門性が無いから役所が天下りをあっせんするのであり、
 専門性が市場で評価されれば、公務員も自らの力で転職できるようになり、天下りも不要となるだろう
← 別の言葉だと<自由な労働市場でのマーケッタビリティ->と云う


〇 私自身が知る似た話は嘗ての民間企業でも同じだったが、国際競争に晒されて淘汰され、官庁のような猶予を赦されないので必死に3悪:「年功序列人事の弊害」
 「専門性重視の人事管理なし」「定年延長の特例規定が抜け穴」を変質或は廃止してきた。だから生き残ったのだ。

★ それでも未だ日本の企業は雇用契約が真に機能しない。「仕事にヒトを付ける」のではなく「仕事をヒトに付ける」やり方なので、業務定義と評価/昇進は連動できないから。
 しかも『定年制度』健在だ。そもそも、業務定義書が雇用契約のバックボーンとなっている国では『定年』制度は年齢差別を禁じる憲法違反なのである。ご存知か??  
    日本は?? 何故 いつまでも合憲なの?
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