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公立学校で男女共学を選ばない埼玉県の突出した姿  その教育面での影響評価はどうなってる?

2024-06-24 20:51:33 | 時評
★【産経新聞】「別学は埼玉の特色」県立高校の共学化問題
・ 12校の男女別学校がある埼玉の県立高校。男女が同じ教育環境で学ぶことに「賛成」「反対」する立場、それぞれが理由とする中身・ホンネは何なのか? 要約すれば次のようだ。

* 共学化賛成の意見には「異性とともに学ぶことが異なる価値観を理解し、自己表現を発揮できる人材育成につながる」などがあった。
  一方、共学化反対では「生徒と保護者から多数の支持がある別学を廃止することは、多様性を尊重する現代において矛盾する行為」などとなった。
 ⇒ <多数の支持がある別学>の支持理由の中身は何かといえば:「別学教育は埼玉の特色。共学化に断固反対」(無所属県民会議議員)、「特色のある学校の存在が大切」(民主フォーラム)
   或いは「歴史的背景、ジェンダー平等の進展から別学を望む者もいる。急ぐことなく共学化を進めるべきだ」などとしており、早急な共学化に県議会共産党は疑問を残した。
    おい、まてよ「歴史的背景とは何?ジェンダー平等の進展から別学を望む者もいるとは?」 だからジェンダー平等に必ずしも共学は必須ではないという意味か? 
   別学でもジェンダー平等は進展するというのか? それをどう論証する?

〇 お気づきの通り、賛成派は「異性は異なる価値観を持つことを知り・理解する」ことに共学の価値を置いているのに対し、反対派の所論に価値判断は皆無で現状肯定しかない。
  共学反対派は「伝統だから、これが特色だから、皆が支持しているから」だけが論拠であり、<学びの場における価値観の違い・多様性を学ぶ>については反論もせず何も触れない。

   これは日本人社会における論理的討論回避の好例であり『嗚呼、またしてもこれか!』と私は辟易した。悲しいけれども、私が同朋に絶望・落胆するところだ。

★ 私立学校には男女別学で運営している学校もあるではないか?此の設問は本件においてナンセンスだ。何故なら、所得格差論とは別に、税金を拠出して運営される公立教育機関では
  憲法に始まる基本精神にそぐわない理念を肯定するのかどうか?が問われるからだ。 男女平等を学び、男尊女卑の差別を否定する教育が果たして非共学校でどこまで担保できるのか?
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