静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

≪ 天皇退位特例法成立と国民 ≫    そ の 意 義 と 今 後 へ の 影 響

2017-06-10 08:38:59 | 時評
◆ 改憲日程にも影響 時期にらむ安倍政権 https://mainichi.jp/articles/20170610/k00/00m/010/133000c?fm=mnm
・ 平成天皇自身が退位の意思を表明、それが国会の発議ではない受け身の形であったことは不満足ながらも、国会議員が検討のうえ法案へまとめあげた。
・ それと併せ、投票を棄権した自由党が「特例法ではなく皇室典範の改正で」と主張を通したこと、特例法の条文ではなく付帯決議ながらも、「女性宮家及び
  皇族減少等の課題を引き続き検討する」と盛り込んだこと、不十分のそしりは消えないが、議会制を採用する国における君主制/象徴天皇制の在り方を、
  国民が広く考える機会を与えたと思う。
 ⇒ この2点で、法案議決に至る過程が(皇族の人権/民主国家/主権在民)と天皇制の兼ね合いを国民の前にハッキリ明示した。日本共産党が法案に賛成した
   理由も、ひとえに此の民主的プロセスと国民への啓蒙効果を肯定しての行動であろう。 私はこれらの点において、大筋、この成立を歓迎する。

 逆に、引用記事タイトルから想像される姿、即ち「天皇退位と改憲」を政治日程に組み込むことを安倍首相や政権与党が計算に入れて特例法に取り組んだのが事実なら、私は上にあげた<民主政治と君主制><象徴天皇の在り方>を通して国民が過ごした貴重な時間や意義とは無縁な、いや寧ろ逆効果さえ生みかねない姿勢だと思う。 
 しばしば天皇が政治に介入しない/させないのが明治維新以降の天皇制の要諦だったと云われるが、若し安倍政権が改憲と絡めた逆算で天皇制を扱ったのなら、
それこそ「政治家の天皇利用」でしかない。  これは政治家が最もやってはいけないことではないのか??  

『何を青臭いことを・・・。政治とはそういうもんだよ』などと、したり顔にいうなら、いつのまにか『こんな筈ではなかったのに・・・』てなことになるのだ。 (日本会議)の活動実績、神道系+保守勢力の伸長を観られよ。 今の保守政治家/支持勢力はそういう狡知/戦略性を十分持っている。 

* 最後に「国民生活に影響が大きいので、改元の検討と時期は慎重に検討する」と内閣府は言っている。 カレンダー/手帳業界などなどへのビジネス面での影響なら誰でもわかるが、一般国民にとって<新元号がどうなろうが、誰が決めようが>どういう具体的な影響があるというのか?  貴方、わかる? 
コメント
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