◆ 牧太郎の大きな声では言えないが…「性奴隷」のこと http://mainichi.jp/articles/20160307/dde/012/070/006000c?fm=mnm
・ 参院憲法審査会で、丸山和也議員が「例えば今、アメリカは黒人が大統領になっているんですよ。黒人の血を引くね。これは奴隷ですよ」と発言して“大騒ぎ”になった。
・ 僕に言わせれば……「奴隷」に関しては、「もっと騒がれ、議論されるべき発言」が存在する。 慰安婦問題の「日韓合意」に絡む1月18日の参院予算委員会の審議。
安倍晋三首相は「性奴隷という事実はない」と答弁し、岸田文雄外相は「(性奴隷という言葉は)不適切で、使用すべきではない」と断定した。
吉見義明・中央大教授は奴隷制について「所有権に伴う権限」が行使されること、すなわち「人の自由または自律性を重大なやり方で剥奪すること」と説明したうえで、「女性たちは『慰安婦』制度のもとで、『居住の自由』『外出の自由』『廃業の自由』『軍人の性の相手を拒否する自由』などを奪われていたことは実証されているから、性奴隷状態に置かれていることは明らかである」・・・・こう書く。
<では慰安婦は? 「性奴隷」だった!と僕は思う。「事実ではない」と首相が言う背景には、「国の責任」を小さく見せようとする意図が隠されていないだろうか。米国が「丸山発言」に激怒したとの話は知らないが、「従軍慰安婦」問題は違う。多くの米国人が「軍が組織的に『慰安婦狩り』をしたかどうかは問題ではなく、『人権問題』である以上、日本が責任を負うべきだ」と考えているのだ>。
⇒ ここが大事なポイントだ。 国家或は軍が組織的に慰安婦調達に動いたかどうかの事実考証を争うのではなく、また、慰安婦の存在が戦場の傍では世界中どこでも発生したから日本だけの問題じゃないと一般化して逃げるでもなく、慰安婦という名の『性奴隷』動員に国家が関与した事実が既に<人権を守る>ことを善とする今日の価値観からして責められるている現実を受容することが大事なのである。← そりゃ米軍だって同様だ、といっても免罪にはならない。
太平洋戦争擁護派が口にする”あの当時の価値観ではしかたなかった”とか、”今と価値観が違うから裁かれるのはおかしい”といくら吠えてみても、無意味である。現在の価値観は、過去行われた行動を律した価値観の変型/超克であり、今を生きる人間は今を律する価値観に準ずるしかないのだから。
速いはなし、奴隷制度が盛んだった時代、人間が奴隷にされること自体に誰も異議を唱えなかった。 それは何も欧米人によるアフリカ原住民の奴隷狩りだけではない。戦利品として敗戦側の男女を奴隷にする風習は日本でも普通だったではないか。 だが時代が移り、今では人間を奴隷にする行為を良いことだという者は居ない。 現在の世界を律している普遍的価値観は”自由の尊重”を核とする≪基本的人権の尊重≫である。
性奴隷の制度化を悪と認めず、矮小化しようとする安倍政権の姿勢は、同じ基本的人権の侵害である「民族/人種差別」たる【ヘイトスピーチ】を規制しようとしない不作為と同根だ。 だから、私はこれまでも 全ての判断を人権侵害の有無で行ってきたのである。
・ 参院憲法審査会で、丸山和也議員が「例えば今、アメリカは黒人が大統領になっているんですよ。黒人の血を引くね。これは奴隷ですよ」と発言して“大騒ぎ”になった。
・ 僕に言わせれば……「奴隷」に関しては、「もっと騒がれ、議論されるべき発言」が存在する。 慰安婦問題の「日韓合意」に絡む1月18日の参院予算委員会の審議。
安倍晋三首相は「性奴隷という事実はない」と答弁し、岸田文雄外相は「(性奴隷という言葉は)不適切で、使用すべきではない」と断定した。
吉見義明・中央大教授は奴隷制について「所有権に伴う権限」が行使されること、すなわち「人の自由または自律性を重大なやり方で剥奪すること」と説明したうえで、「女性たちは『慰安婦』制度のもとで、『居住の自由』『外出の自由』『廃業の自由』『軍人の性の相手を拒否する自由』などを奪われていたことは実証されているから、性奴隷状態に置かれていることは明らかである」・・・・こう書く。
<では慰安婦は? 「性奴隷」だった!と僕は思う。「事実ではない」と首相が言う背景には、「国の責任」を小さく見せようとする意図が隠されていないだろうか。米国が「丸山発言」に激怒したとの話は知らないが、「従軍慰安婦」問題は違う。多くの米国人が「軍が組織的に『慰安婦狩り』をしたかどうかは問題ではなく、『人権問題』である以上、日本が責任を負うべきだ」と考えているのだ>。
⇒ ここが大事なポイントだ。 国家或は軍が組織的に慰安婦調達に動いたかどうかの事実考証を争うのではなく、また、慰安婦の存在が戦場の傍では世界中どこでも発生したから日本だけの問題じゃないと一般化して逃げるでもなく、慰安婦という名の『性奴隷』動員に国家が関与した事実が既に<人権を守る>ことを善とする今日の価値観からして責められるている現実を受容することが大事なのである。← そりゃ米軍だって同様だ、といっても免罪にはならない。
太平洋戦争擁護派が口にする”あの当時の価値観ではしかたなかった”とか、”今と価値観が違うから裁かれるのはおかしい”といくら吠えてみても、無意味である。現在の価値観は、過去行われた行動を律した価値観の変型/超克であり、今を生きる人間は今を律する価値観に準ずるしかないのだから。
速いはなし、奴隷制度が盛んだった時代、人間が奴隷にされること自体に誰も異議を唱えなかった。 それは何も欧米人によるアフリカ原住民の奴隷狩りだけではない。戦利品として敗戦側の男女を奴隷にする風習は日本でも普通だったではないか。 だが時代が移り、今では人間を奴隷にする行為を良いことだという者は居ない。 現在の世界を律している普遍的価値観は”自由の尊重”を核とする≪基本的人権の尊重≫である。
性奴隷の制度化を悪と認めず、矮小化しようとする安倍政権の姿勢は、同じ基本的人権の侵害である「民族/人種差別」たる【ヘイトスピーチ】を規制しようとしない不作為と同根だ。 だから、私はこれまでも 全ての判断を人権侵害の有無で行ってきたのである。