野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

滝子山を登る

2011-05-22 | 登山

 

 

 滝子山は初めての山だ。私の住んでいる所からは中途半端に遠いのと、標高も1600m程というどっちつかずの高さなので、今まで食指が動かなかった。が、登ってみると、コースも変化に富んでいて、花も思ったよりたくさん見られ、おまけに人の少ない静かな登山が楽しめて、思わぬ拾いものをした気分だった。

 行程概略;9時半笹子駅→10時20分道証(みちあかし)地蔵→12時10分大谷ヶ丸との分岐→12時40分鎮西ヶ池→12時55分頂上→13時半檜平→14時半林道終点→15時初狩駅

 途中出会った人;かなり年配の男3人のパーティーだけ

  笹子駅を下りた客は一人。国道20号を大月方面に15分ほど戻る。左折し坂道を登ると水が張られ、苗を植えられたばかりの田んぼが広がる。

 

 中央線のガード下をくぐり、その先中央高速の上に架かる橋を渡った。朽ち果てた公園の脇を通過し、人気のない林道を登っていく。山藤がちょうど見ごろを迎えていた。

 

 田通乃姥神とある。見たことのない細長い石神が祀られていた。

 

 スミレはすっかり花を終えているが、代わりにチゴユリが一斉に咲き始めていた。

 

一時間ほどでやっと登山口である道証地蔵に着いた。道証とはあまり聞かない名前だが、ネットで調べても謂われは分からなかった。

 

 

 

 

 暫く針葉樹林帯の薄暗い登山道を大鹿川に沿って登っていく。標高が高くなるにつれ、山の花たちが出迎えてくれた。

ミヤマエンレイソウ

 

 ツクバネソウ

 

 ツクバネウツギ

 

 オウギカズラ

 

 沢付近はカエデやモミジの新緑が美しい、秋になると見事な紅葉を見せてくれるのだろう。

 

 ナメ滝

 

 標高1200mを越えた。咲き残ったヒトリシズカとこれから咲くユキザサ

 

 モミジイチゴとミツバツチグリ

 

 スミレとミネザクラ

 

 道標は完備し、迷う心配はまずない。

 

 作業小屋

 

 登ること2時間余、狭く曲がりくねった薄暗い山道から解放され、開けた防火林帯に出た。風が心地よい。

 

 大谷ヶ丸との分岐まできた、ここで小休憩。

 

 

 クロモジやムシカリの花が目立つようになってきた。

 

 

 標高も1500mを越えた辺りだろうか、まだこの辺ではスミレが咲き残っている。

 

 林下に嬉しい、思いがけない花を見つけた。ルイヨウボタンだ。

 

 

 思わずザックを置いて時間をたっぷりかけてたくさんの写真を撮った。私の腕では緑色の花はピントを外すことが多いので、たっぷり取っておかないと後で使える写真がなかったりするのだ。

 

 最後の一登りを終えて頂上直下の鎮西ヶ池まで来た。鳥居と小さな祠がある。

 

 その下の小さな水溜りが由緒ある池ということのようだ。

 

 傍のミネザクラが折しも満開だった。

 

 大きな声が聞こえ3人組のパーティーが下りてきた。70代を越えているように思える登山者たちは挨拶を交わすこともせず、ただ自分たちの話に夢中だった。

ワチガイソウ

 

 頂上前の分岐

 

 もう一息で咲こうとするマイヅルソウ

 

 池からゆっくり登って10分少々、やっと頂上に到着。

 

 ここから大月市の秀麗冨嶽12景の4番に選定されている富士山や、南アルプスの大展望が望めるはずなのだが、今回はあいにくの雲行きで残念。

 

 それでも眼下には大月の町

 

頂上の一本白樺

  ここで昼食をとった。が、食べ始めて5分もしないうちに、空が暗くなり雨がぱらつきだした。やむを得ず急いで食べて下山することにした。

 

 下山時は雷と豪雨に追いたてられるようにして慌てて下りてきた。

 

 

  約二時間かかって辿り着いた初狩駅、駅で乗った乗客は来た時と同じように私一人だった。

 

  今日はこの辺で。