晴れた日の午後、近所を散歩した。私の住む集合住宅の一角では春から夏へのこの季節、花壇は色とりどりの花たちで飾られている。私は地名をとって秘かに〇◇植物園と呼んでいるほど、咲いている花の種類は豊富だ。その中で冬の終わりから春いっぱいにかけてよく見かけるのはビオラ。その色彩の豊富さは群を抜いている。
この花の形を見ていると、かつてブラウン管を賑わせていたくしゃおじさんを連想してしまうのは私だけであろうか。
図鑑で調べて初めて知ったのだが、ビオラもパンジーも同じ花だという。5cm以上になるとパンジーで、それより小さいのはビオラとは知らなかった。
こちらは小さいからビオラで良いのだろうか
パンジーの名は、花が人の顔に似て前に少し傾いて咲くことから、思索を意味するフランス語の「パンセ」が由来だという。対してビオラはラテン語のスミレを意味する言葉で、こちらは少し素っ気ない。
それにしても花色が豊富だ。ない色は緑色ぐらいだろうか。
種苗業界大手のサカタやタキイからは毎年新色が発表されているそうだ。19世紀前半には、交配が盛んに行われて既に400品種を越えていたというから、現在では一体どれだけの数になっているのだろう。ネットで検索してみてもその数は分からなかった。新しく開発された品種が、物によっては数年で姿を消してしまう現状では、誰も数を把握しきれていないのかもしれない。
これは今回一番のお気に入りのオレンジ色の品種。
ちょっと豆知識。楽器のビオラも英語のスペルは同じだが、発音とアクセントが少し違っていて、スミレはヴァイオラ、楽器の方はヴィオウラとなるそうだ。(太字部分がアクセント)
それにしても僅か一時間足らずの散歩でこんなに発見できるとは驚いてしまった。
口直しに近くで咲いていた、クレマチスとセイヨウオダマキをどうぞ
更には野に咲くスミレを二枚ほど。エイザンスミレとアケボノスミレ
この辺で。