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【ロイター】 2月8日18:19分、""コラム:下がり続ける労働分配率、需要鈍化で企業の価格転嫁の妨げに""

2019-02-09 17:33:52 | 経済;投資、負け犬個人投資家の必死の反撃、統計・CP/AIを活用…

(上野の蔦屋付近の交差点?)




2月8日、付加価値に占める人件費の割合である「労働分配率」が、低下傾向を続けている。企業が過去最高益を更新する中で、利益の拡大テンポほどには、賃金を上げていないためで、消費が盛り上がらない大きな要因の1つと言えるだろう。2018年10月撮影(2019年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)


① ""コラム:下がり続ける労働分配率、需要鈍化で企業の価格転嫁の妨げに""

2019年2月8日 / 18:19 / 7時間前更新

田巻一彦

[東京 8日 ロイター] -

付加価値に占める人件費の割合である「労働分配率」が、低下傾向を続けている。企業が過去最高益を更新する中で、利益の拡大テンポほどには、賃金を上げていないためで、消費が盛り上がらない大きな要因の1つと言えるだろう。需要の高まりが弱いことで、企業の価格転嫁が進まず、物価が上がりにくい構造を作っている。

賃上げにメリットを感じる企業経営者の「意識改革」が起きないと、所得─消費─設備投資という内需エンジンが動き出すのは難しい。

労働分配率は、財務省が発表する法人企業統計のデータから割り出すことができる。2018年9月発表の2017年度データによると、労働分配率は66.2%と43年ぶりの低さとなった。

同統計で示される人件費、支払い利息等、動産・不動産賃借料、租税公課、営業純益を合算して付加価値を割り出し、賃金や福利厚生費を含めた人件費の割合を弾き出す。

ただ、このデータは1年に1回しか発表されないので、最新のデータは2018年7─9月期の同統計から導き出すことになる。

しかし、四半期データには、支払い利息等や租税公課などの項目がないため、売上高から売上原価を差し引いた額を「簡易の付加価値」とみなし、同じ7─9月期のデータを使って、最近の”労働分配率”のトレンドを見ることにした。したがって、絶対的な水準に関しては、年度のデータとの連続性はない。

それによると、18年7─9月期の付加価値は82兆4332億円。これに対し、役員の報酬や賞与を含めた人件費は46兆0897億円。労働分配率は55.9%だった。

2年前の16年7─9月期の付加価値は75兆9921億円、人件費は42兆8733億円で、労働分配率は56.4%。

第2次安倍晋三内閣が発足した直後の13年7─9月期は、付加価値が70兆8724億円、人件費が40兆7621億円、労働分配率は57.5%だった。

労働分配率は、57.5%、56.4%、55.9%と低下傾向を描いている。

企業の利益が大幅に伸びている割合に比べ、賃金上昇率が伸び悩んでいるのはなぜか──。

大きな要因は、企業経営者の「将来不安」だろう。 🔥 日本国内の少子・高齢化は進展のスピードが緩和するどころか加速する兆しをみせ、幅広い業種で国内市場の規模縮小が顕著になっている。

 🔥 少子・高齢化については、別途、アップして行きますが、この問題の兆候が見えたのが
   1980年代で対応40年遅れ、いわゆる""尻に火が付いた""のを2000年としても20年
   遅れで歴代自民党の無為無策が、今日の日本の衰亡を招いています。
    それでも、「美しい日本」、「誇りを取り戻す」、「一億総活躍社会」という
   空虚なスローガンを叫んでいれば済むのですから、日本は政治家(政治屋)にとって
   天国のような素晴らしい国です。
    スローガンや公約を数値化して、AIなどでその達成率を客観的に出す政治システム   が日本だけでなくアメリカ、中国、ロシアなどでも本当に必要です。

 🌋 固定費増につながる人件費の引き上げには、「二の足を踏む」経営者が圧倒的に多い。

 🌋 その割には、東芝、日立、三菱など展望のない原子力や飛行機事業に資金を注ぎ
  込んでいます。戦略的な失敗、本末転倒な経営者がイエスマンに囲まれて事業を行っ
  ているのですから、国家も経済もガタつくのは当然の帰結です。
   イエスマンより独立独歩のyoungmanが、日本には本当に必要なのに…。

また、国内市場の縮小に伴って、製造業では海外での生産・販売比率が高まっており、国内で新たに設備投資を展開するインセンティブが低下。それに伴って国内での人員を縮小する企業が目立ち、国内で人件費を大幅に増やす選択は「論外」と言う声も少なくない。

しかし、バブル崩壊以降の30年近く、人件費を固定費として見続けた結果、優秀な人材をリストラの対象として放出した電機業界は、1980年代の「黄金期」が過去となり、黒字の稼ぎ頭の地位から滑り落ちた。

マクロ的にみれば、労働分配率の低下によって、国内の個人消費のパワーは活力を失い、国内総生産(GDP)成長率が2%を超えることは望めなくなった。

この状況を打破するには、企業経営者の発想の転換が必要だと考える。18年7─9月期に利益剰余金を過去最高の453兆円まで積み上げ、せっかくの好業績の「果実」を生かしていないのは「怠慢」のそしりを免れないだろう。

国会では、実質賃金や総雇用者所得などを巡り、政府・与党と野党との見解がすれ違っているが、労働分配率の低下傾向が続く限り、最終消費市場に活力が戻ることは難しいだろう。需要の弱さは、価格設定での「強気」の見方を企業から奪い、値上げに臆病な取引慣行がはびこるという現実につながる。

上がりにくい物価の背景には、人件費への見方を変えない日本企業の経営者の「思考回路」が厳然と存在する。




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