金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

希薄

2015年08月23日 19時20分20秒 | 日々あれこれ
年月が流れると・・・


暑さが納まってくる頃、処暑。
暮れゆく空を小さな窓から眺めつつため息一つ・・・

今日も生かさせていただいたな~って。

沢山のお参りのご縁もあれば、
一人でお参りなされる方もいる。
いろいろなお方に出会わせていただきました。

ご門徒のお顔が浮かびます・・・

本当にありがとうございました。
今日の一日、生かさせていただきましたよ~!


「仏法は聴聞に始まり聴聞に極まれり」

御経本一文字一文字尋ねて聞かれる人もあれば
唯々、しんどさのなかで時間が流れる人もある。
でも、有難いことに毛穴から浸み込む聞き方もありますから
一緒にひと時過ごして下さることに感謝することです。

「弟さんたちはお元気ですか?」
「ええ、元気におります。
 一緒にお参りしないかって言ったんですけど
 忙しいからって言うんですから残念です。
 今頃になって、親父が言っていたことに出会うことがあるのに
 気付くこともあるのに・・・
 年月が過ぎると思いも希薄になるんですかね・・・
 私は、思うんです、
 こうして御経本を読ませていただくと
 亡くなった方々を供養しているのでなく、
 私が供養されているんだと・・・」

「そうですね、
 仏さまがこの私を救わんがためにおはたらき下さっていましたね」

コイツが言うのも可笑しいことですけど、
しっかりされたお兄さんです。
一緒にお話ししながら心強ささえ感じるようでした。

何を聞いていくのか・・・

一人ぼっちの人生じゃないっていうこと。
いつでもどこでも、
確かなる温もりに抱かれての人生。

崩れようとも
跳ね返されようとも
立ち上がらなくてならない人生を支えてくださるおはたらき。

いつの間にか忘れてしまった悲しみ、寂しさ。
バタバタすることにそれらから解放されるように一日を重ねる。
オレが、ワシがって生きて来て
忘れちゃならんことまで忘れていく。

でも、その人生尊い!って支えて下さるおはたらきは
忘れることがありませんでした。

ず~っと・・・

こころまでも希薄にしないようにしたいですね。

生かさせていただいてよかったよな~って言える人生でありたいものです。
コメント
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