金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

寂しいけど

2015年08月09日 21時02分03秒 | 日々あれこれ
あ~・・・


ご縁いただいたのは幼馴染のお母さんのお盆のご縁。
もうその幼馴染も御往生させていただいています。
満面の笑みで今日もコイツを見ていました。

「お前、お爺ちゃんになってるぞ!」って。
「そうなんてや」って懐かしい声が聞こえてきそうでした。

そいつの孫は小さな小さないのち、
でも、みんなの顔を仏さまのようにして下さっていました。
誰にそんな力があるでしょう・・・

そいつのお姉さんのご主人は親分肌の人。
ちょっと迫力ありすぎで知らなかったら近寄りがたい感じ。
でも、無茶苦茶楽しい人で話し易いお方。

参られてた方々と話すのに
お寺の跡継ぎのことになる。

「子ども二人ともそれぞれの夢に向かって歩んでいます。
 多分、こちらには帰らないでしょう・・・」
「そうなったらどうなるの・・・」
「心配ありませんよ、ウチが跡を継がんといけんということはありませんから、
 本山に申し出て縁整えば新たな人が入ることもありますから・・・」

そう言いながらふっと思うのです。
コイツの仏事に対する思い、仕方等々
不平を仰る方もいらっしゃる。
これがコイツの一生懸命ですから、
このようにしかできませんから・・・
これで不平不満なれば新しい風を入れてみるのもいいかもしれません。
比べる訳ではありませんが
いなくなって気付くということもありますから・・・

こんなやりとりをしていると先程の親分肌の人が、
「M君、しんどい思いしとるんやろ。
 何か言われたりするんやないか?」って言って下さる。
「アザ~ス!」分かって下さいますか~って感じで返事すると
「気にせんでええんてや~!」とまで・・・

こんな一言でも嬉しいものです。
子どもに継がせたくない程辛い思いをしてるんじゃないのかって案じてくださる。

でも、決して跡を継がせたくない訳ではなく
ただ、コイツみたいに親が敷いた線路の上を歩むようなものではなく
自分がしたいことがあり
その夢掴んでやるっていうものがあるんであれば
そちらに迷わず進めてやりたいと思っていただけなのです。

だから、ご門徒の所為でもなんでもなく
一人の親父のわがままをさせていただくことです。

子どもの人生ですから・・・
誰にも何も言わせません。

いろいろありますけど
支えてくれる温もりはやっぱりいいもんですね。


こちらに帰って四半世紀。
このオバチャンとも長いお付き合いをいただいたな~。

お取り越しのご縁で一年に一度会うだけでした。
そのひと時をず~っと待ってくれていた人でした。

身体の具合が年々悪くなっており
お内仏がある2階に上がるのは大変な様子。
お勤めが終わってもまだ肩で息をしていました。

ゼ~ゼ~いいながら、
「お待ちしていました!会えてよかった~!」
まるで憧れの芸能人でも迎えるようにいつも接して下さっていました。

その温もりに接していると
何があっても願生らんといけんな~って思っていました。
このオバチャンの為に・・・
大袈裟な話でなく、
この身の幸せを思わせるお方でした。

言葉遊びではありませんが
「辛い」人生に一人でいい寄り添ってくれること、
それが「幸せ」だと。

寂しくなるな~・・・

でも、心強いことです。
これからも一緒にいてくださるのですから、
仏さまのおはたらきとなって・・・

寄り添っていてくださるのだから・・・

この人にもこの人にも
支えられこの今日を生かさせていただきました。

相変わらず力のないコイツですけど
あなたに支えられ願生ります。
コメント
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