完走しました（中村成志）

『題詠blog2013』完走しました。

今回は、これまで参加した中で一番難産でした。
理由はたぶん二つあって、一つは僕の怠け癖が一層酷くなったこと。
もう一つは、自分で設定したルールが予想以上に重かったことです。

このイベントで、僕は毎年違った縛りを個人的に設けてるんですが、今回のルールは「時事詠」「社会詠」。
以前、どこかの短歌雑誌で
「最近の若いモンは、時事詠を作りたがらない」
みたいな発言があったので、僕は若いモンじゃないけれど
「ようし、そんならひとつ作ってみようじゃないか」と。
ただ、最近の事件ばかり詠むのも面白くない。僕の生まれた年（１９６７年）から毎年２つずつ時事を取り上げていけば、だいたい１００首になるんじゃないか。

で、軽い気持ちで始めたんですが、すぐに後悔しました。
難しすぎるわ、これ。
時事詠なんだから、なるべくその当時の気持ちを思い起こして詠まなければいけない。
でも、そんなに記憶力が良いのなら苦労は無いわけで、結果、時事詠というより回想詠・歴史詠になる。
もう一つ。僕の歌の作り方は、決定的に社会詠に合わないんです。
すぐ空想に流れるので、下手をすると現実の事件を茶化す格好になってしまう。

そんなこんなで、気は重いし出来も不満。正直、不完全燃焼のゴールではありました。

でも、このような形が自分に合っていないと分かったのは、かえって大きな収穫でした。
時事詠・社会詠についてはこれからも考えていきたいけれど、もっと違ったアプローチで取り組んでいきたいと思います。

とにかく今は、無事にゴール出来た安心感の方が大きいです（やれやれ）。
応援していただいた皆様、本当にありがとうございました。
恒例の『五首選会』もまた行う予定ですので、そちらもよろしくお願いしますね。


（事件・時事の記事については、『Wikipedia』を参照しました。）