はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

一日一首

2012年08月22日 18時31分22秒 | 日詠短歌

2012/7/23(月)
   ガス入りミネラルウォーターを買う。
   ビールだと、飲み過ぎてしまう。

 西の陽にマンション群は曝されてきらめき刻むこの魔法陣


7/24(火)
   露と落ち露と消えにし我が身かな浪速のことは夢のまた夢
    (秀吉)

 夢であれ現世であれ桜海老のみが醸せる舌のにがみは


7/25(水)
   湿度高し。薄い水の中を歩いているような。

 ざあざあと呼吸のたびに溜まりゆくものを固めるすべを教えて


7/26(木)
   この季節、朝、窓の外にカナブンっぽい虫が死んでいる。

 流水の常に身近にあることの橋はいつでも燃やせることの


7/27(金)
   食欲はあるが、うなぎはちょっときつい。

 菜園のトマトのすきま縫いながら首筋だけを焼いて西風


7/28(土)
   蝉の声を今年初めて聞いた、なんてはずはないのだが。

 蜻蛉とんぼ、ここにとまれや麦藁帽子のうえに留まれやまぐわいのまま
 (麦藁帽子=むぎわら)


7/29(日)
   炎天下真ん中の棚左下 (中村)

 それはまあ道も撓っているけれどとにかくここは水音がする
 (撓って=しなって)