2012/7/16(月)
久しぶりに見た富士にはまだ雪があった。
「戦ぐ」との文字のきつさに田はゆれて丹沢山塊くらぐらと風
7/17(火)
強風、蒼天。太陽が痛い。
遮ってしまえばそりゃあ刻まれる光は常に物体として
7/18(水)
梅雨明けの爽快さは、むろん、無い。
いずれは脛から腰へ満ちてくる廃油か、ならばここなのだろう
7/19(木)
予想より涼しかった、のは体調のせいもあるか。
夕立に朽ち木を抱いて沼の辺の浜昼顔はたわむことなく
7/20(金)
鼻風邪程度にとどめたい。
濡らされて夏は風邪のオトシブミ噛み千切られる葉脈ほそく
(風邪=ふうじゃ)
7/21(土)
白玉かなにぞと人の問ひし時露とこたへて消えなましものを
(伊勢物語 第六段)
肌寒の今日は文月ふみのつき波紋に消してミルクは鉢に
7/22(日)
長袖が恋しいのも、今日までらしい。
花の色はひかりの度に名を増やし〈自由〉なんだね〈選ぶ〉ってことは