はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

クリスマス

2008年10月24日 19時04分25秒 | たんたか雑記
 自転車で信号待ちをしていたら、角のガソリンスタンドからCMが流れてきた。
「もうすぐクリスマスですね」
 ん?
 今は10月だ。いくら何でも2か月前は早すぎるだろう。
 ゴールデンウィークに「もうすぐ七夕ですね」と言うようなもんだ。
 まあ、クリスマス商戦も年々早くなっている。宇宙の悠久なる営みから見れば、2か月前を「もうすぐ」と言って何の問題があろう。
 そう考えて自転車を走らせようとすると、CMはさらに続けた。
「大事なあの人へ、心を込めた贈り物を」
 ふむ。
「もらって喜ばれるプレゼントは…エンジンオイルの交換です」
 危うくこけそうになった。
「もらって喜ばれるプレゼントはエンジンオイルです」とか、
「プレゼントの代わりに、エンジンオイルの交換をしてあげると喜ばれます」
でないと、日本語として通じないだろう。
 いや、それより前に、クリスマスプレゼントにエンジンオイルは、ずいぶんレアなんじゃないか。

「メリークリスマス。はい、プレゼント。『モービルワン・無鉛』だよ。バナナで釘が打てるんだ(古)」
「まあうれしい。これ欲しかったの。愛してるわ。ちゅっ」

って、変だろう、それ。
 いくらガソリンスタンドの宣伝とは言え、隠岐の島に綱付けて引っ張って来るような強引さである。
 しかし、妙に気に入ったので皆さん、クリスマスにはエンジンオイルの交換をプレゼントしましょう。

  一首
  あぶらなしとてはるなわすれそ(道真)嘘
  あやしうこそあぶらほしけれ(兼好)嘘