腕時計修理専門店・トゥールビヨン店主のブログです
腕時計の修理の詳細や腕時計のトリビア、店主の個人的な趣味の話などを気の向くままに書いております。
 



やや風邪気味です。やばい。扁桃腺が痛い。


閑話休題、『ROLEXの秘密 Vol.13』です。
去年の夏に修理でお預かりしたROLEXのエクスプローラー、最近すぐ止まってしまうということで、再点検させていただきました。

こちら↓
 ROLEX エクスプローラー Ref.5500

非常に珍しい5500のエクスプローラー。固有番号から1979年~80年製と思われます。
当時のエクスプローラーよりも小さいサイズで、エアキングのダイアル(文字盤)変更物と思われていましたが、中東やイギリスでの販売記録が見つかったことからオリジナルモデルということが判明したモデル。
ケース径はエクスプローラーの35mmに対して32mm。

ブレス↓


リベット(かしめ)でジョイントされています。現行品はスクリュー(ネジ)ピン。

豊中市在住のS様、コンディションの非常に良い値打ちのあるエクスプローラーです。大事にお使い下さいませ。また何かありましたらいつでも仰ってください。


歴代のエクスプローラーは、Ref.5500から始まり、6350、6610、1016、14270、そして現行品の114270と続きます。

こちらが現行品のRef.114270↓


初期のモデルから一貫してケース・ブレス素材はステンレス、文字盤は黒、インデックスには“3”“6”“9”のアラビック数字、カレンダー無し、時針(短針)はメルセデスハンド、秒針はブレゲハンドです。(極々一部にアイボリー色の文字盤のものもあるようですが)

SMAPの木村拓哉がドラマで使用して大ブレイクになったのが、現行モデルの一つ前になるRef.14270です。
14270と114270の大きな違いは3つ。
①ケースとブレスの接合部分のフラッシュフィット(弓カン)が強化された
②シングルブリッジのテンプ回りがダブルブリッジになり、精度が更に安定した
③サファイアガラスの内側の6時位置に偽造防止の王冠マークがレーザー加工された

ROLEXマニアにはこの14270より更に一つ前のRef.1016がエクスプローラー最高峰と言われています。
1016には前期・後期の2モデルありますが、“ハック機能”を追加した後期モデル、その中でも固有番号に“R”、“L”が付くものは市場にも殆んど出回らない超レアモデルです。

こちらがそのRef.1016後期モデル↓


ね、見た目のデザインは殆んど変わってないでしょ。

SMAP中居君が1016を持っているそうな。本来の価値を解ってるのかは不明。
“解っていない”ほうに3500チッチキチでどや!


やはり70年代、80年代のROLEXは良いと改めて思った腕時計修理専門店トゥールビヨン店主。
20000チッチキチくらいだったら買うのになぁ。

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