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ここにも「水からの伝言」を受けた子が

2017年06月07日 21時52分32秒 | 教育を考える
3人の実習生と話していた。
「小学校の授業なんて、あまり覚えていないでしょ」
と言う私に、2人は、
「ほんとに、驚くくらい覚えていません。運動会とか、学芸会とか、叱られたことなんか、よく覚えているのですけど」
もう1人が、
「ほとんど覚えていません。ただひとつだけはっきり覚えている授業があります」
と言い、その道徳の授業について話してくれた。

「若い男の先生でした。6年生のときの道徳で、コップに入った水がふたつあって、ひとつには、優しくてきれいな言葉を、みんなで投げかけました」
「すてきだね、とか、ありがとう、とか、そんな言葉です」
「もうひとつには、きたない言葉を浴びせます」
「死ねとか、ばーかとか、そんな言葉を、みんなで言いました」
「それを冷蔵庫に入れて、明日どうなっているか見ようという授業でした」

「次の日に、先生が持ってきたコップの中の氷を、みんなで見ました」
「きれいな言葉をもらった水からできた氷は、すごく透き通っていてきれいでした」
「きたない言葉のほうは、なんか白っぽくて、氷が濁っているように見えました」
「先生は、この氷とおんなじで、人もやさしく、きれいな言葉をもらい続けると、心や体がきれいになっていくんだ、と話してくれました」

あ、ここにも「被害者」がいたんだ。

この非科学的な授業について、一時期流行した授業だったが、なんの根拠のない授業だったこと、それはたくさんの批判を受けて、今ほとんど実践している人はいないことを話してあげました。

驚いたことに、今まで、それをずっと信じていたとのこと。
「へー、知りませんでした。先生が言っているから、本当のことなのかなと・・・」

ちょっと夢を壊してしまったが、こんな嘘っぱちを一生信じていたら、それを今度は、教師になって子ども達に教え込んでしまったら、と考えると、それはそれでよかったのかなとも思った。

やはり教育は、恐ろしいものだ。

「水からの伝言」については、
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/fs/
を見て欲しい。
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