息苦しい世の中で 自由に語り合える空間を

自由でも民主でもない この日本を もっともっとよりよく変えていくことができるように たくさんの知恵を語りましょう。

国の行方に関する議論は最大限自由に

2009年11月30日 20時06分25秒 | 奇妙な風景
「共産党のビラをドアポストに配布するため東京都葛飾区のマンションに立ち入ったとして、住居侵入罪に問われた僧侶、荒川庸生(ようせい)被告(62)の上告審判決で、最高裁第2小法廷(今井功裁判長)は30日、被告側の上告を棄却した。無罪の1審判決を破棄し罰金5万円の逆転有罪とした2審・東京高裁判決(07年12月)が確定する。小法廷は「住居侵入罪に問うことは、表現の自由を保障した憲法に違反しない」と述べた。

 判決によると荒川被告は04年12月、オートロックのない7階建て分譲マンションで共産党の都議会報告などをドアポストに入れた。

 弁護側は「ビラ配布を住居侵入罪で処罰するのは憲法違反」と上告した。小法廷は、2審の「管理組合が立ち入りを禁止し、被告も認識していた」との認定を踏襲。「立ち入りが管理組合の意思に反するのは明らか。7階から3階までの廊下などに入っており、侵害の程度が極めて軽微とは言えない」と住居侵入罪の成立を認めた。表現の自由について「その手段が他人の権利を不当に害するものは許されない。共用部分への立ち入りは、住人の私生活の平穏を侵害する」と指摘した。

 このマンションは、玄関ホール南側の掲示板に、管理組合名義で「チラシ・パンフレット等広告の投かんは固く禁じます」「敷地内に立ち入りパンフレットの投かんなどを行うことは厳禁」と張り紙をしていた。

 東京地裁は06年8月、「ビラ配布目的だけなら、共用部分への立ち入りを刑事罰の対象とする社会通念は確立していない」と住居侵入罪の成立を認めなかった。

 ビラ配布を巡っては最高裁が08年4月、東京都立川市の防衛庁(当時)官舎に立ち入った市民団体メンバー3人について住居侵入罪の成立を認め、罰金刑が確定している。

 判決後、荒川被告は「表現、言論の自由に配慮しているとは思えない。ビラ配りをいつでも摘発できる条件が整ってしまう。市民常識を一顧だにしない不当な判決」と憤った。【銭場裕司、伊藤一郎】

 ■解説 表現の自由 制限を踏襲

 判決は表現の自由も一定の制限を受けるとの判例を踏襲し、居住者の権利を重視した。08年4月に最高裁が有罪とした東京都立川市の防衛庁(当時)宿舎へのビラ配り事件では、被告は住民に抗議を受けたのに官舎への立ち入りを繰り返したが、今回注意されたのは現行犯逮捕時だけ。それでも住居侵入罪の成立を認めており、商業用ビラの配布も有罪となることを意味する、配布側にとって厳しい判断と言える。

 ただし、防衛庁の事案も今回も、配布先が玄関の集合ポストではなく、各戸のドアポストだった。今回の判決はあえて「7~3階までの廊下などに立ち入った」と侵入の程度に詳しく言及しており、集合ポストへの投函(とうかん)は刑事罰に問われない可能性は残っている。

 日本弁護士連合会は今月の大会で「ビラ配布を過度に制限することは表現の自由に対する重大な危機」との宣言を決議した。一方でプライバシー保護の高まりもある。表現の自由との調整は今後も図られなければならないが、ビラ配りだけで23日間身柄を拘束し起訴した対応の妥当性には疑問が残り、ビラ配りを萎縮(いしゅく)させる側面があることは否定できない。【銭場裕司】」(毎日新聞)


※いかにも官僚然とした判決ですね。国の行方を議論する、意見を表明する、政治的な活動は最大限保障することが、民主主義の基本です。
この判決とは反対に、最大限認めていこうとするのが、昨今の国際的な流れです。
日本人はなかなか日常的に「政治を語る」習慣がありませんから、その先頭に立つ人は萎縮してしまうでしょう。
「少しくらい我慢しなさいよ。国の動向について語られたビラなんですよ。なにかあなたの財産やプライバシーを侵害しました?自由な議論を封じ込めると、それこそあなたの生活自体が、政治の腐敗で崩されてしまいますからね」
そんな判決がほしかった。
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休み しかし学校へ

2009年11月30日 08時05分03秒 | わたしごと
今日は学校は休みです。金曜土曜に行われた展覧会の代休だからです。
しかし今私は学校に向かうバスの中。サービス残業、いやサービス出勤。
水曜日に国語の研究授業を見せなくてはならず、間が悪いことに火曜は教務主任会で出張、前日の準備ができないので。
傘の嫌いな私。出掛けに雨があがり、それだけはラッキーでした。
多忙な(段取りの悪い私には尚更)教師の日常です。
東京では来年4月から、他の行政の公務員と同じように、勤務時間が15分短くなります。私の学校は、8時15分出勤、夕方5時退勤ですから、来年は始めの時刻を遅くするか、終わりの時刻を早くするかで対処しなくてはなりません。新しい指導要領が出されて、再来年度からさらに授業時間が増えて、二年生あたりも6時間になろうかという状況で、打ち合わせや授業準備の時間をどう作るか頭が痛いところです。勤務時間短縮はうれしいにはちがいないのですが。
3時半くらいに子供を帰して、それからなのですが、途中に45分の休憩が入りますから、実質残りは45分。それから会議や打ち合わせ、教材研究です。放課後に子供どもから相談を受けたり、気になる子どもを指導なぞしたら、それこそお手上げです。だからほとんどの教員は休憩時間をとらず仕事に励んでしまいます。(私には貴重な喫煙タイムですからしっかりとりますが、そうもいかない時もしばしば)来年からの勤務時間短縮も、そうそうばら色にはならないだろうなと思います。
文科省も東京の教育委員会も、教育の過労については把握していながら、ほとんど無策状態です。
これについては、また詳しく。
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すてきな詩にひたりませんか 14

2009年11月29日 21時45分04秒 | すてきな詩にひたりませんか
死は涼しき夜
      ハイネ

死は涼しい夜だ。
生は蒸し暑い昼間だ。
早や黄昏染めて、私は眠い。
昼間の疲れは私に重い。

わが奥津城に一本の樹は伸び出でるだろう、
そこに一羽の鶯はうたうだろう。
その鳥の歌うのはただ愛の歌ばかり。
死の夢の中でも私は聴くだろう。

※こんな死を迎えられる人は、数少ないのではないかなあ、と。
 自殺以外、人は死のメニューから自由に選び取ることはできない。
 眠るように、安らかに死にたいものだ。
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公営と私営 老人ホームの格差

2009年11月29日 21時28分42秒 | 奇妙な風景
「介護施設に入居が必要な高齢者が2035年までに約136万人増え、そのうち約4割は希望しても経済的に有料老人ホームに入居できない可能性があることが、日本政策投資銀行の試算でわかった。

 同行は「介護政策は、在宅介護を増やすなど地域の実情に応じた展開が必要」(産業調査部)と指摘している。

 入居困難の割合が最も高いのが長崎県の60・6%で、最も低いのが滋賀県の22・2%だった。東京都は29・3%、大阪府は44・4%。大都市では要介護の高齢者が大幅に増えるものの、所得水準や施設の収容力が比較的高く、地方に比べ入居しやすい結果となったという。

 試算では、月収から衣食などの必要経費を差し引いた額が、平均的な有料老人ホームの利用者負担(月額約19万円)を下回った高齢者が約49万人いた。」
(読売新聞)

※私の伯母にもあてはまる記事です。今、東京で一人暮らしをしている伯母は、生まれ故郷の栃木での施設入居を望んでいます。
しかし、現実はなかなか思うようにはならず、ある公営のホームは「200人待ち」とかで、「入るころには、この世にはいないよ」といった状況のようです。
とりあえず、順番が来るまで(つまり入居者が死ぬまで。そんなことを期待して待つというのも奇妙なことです)私営のほうにショートステイすることにしました。
驚いたことに、「家賃」のものすごい差です。
この私営のホームは、月ごとに15万円、入居する際に4か月の敷金がかかります。一方の公営では、伯母の等級だと、なんと1万5百円ですむそうです。
補助の仕組みや「家賃」の算出の根拠は知らないのですが、公営はもっと増やせないのでしょうか。





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今日は気が変になります

2009年11月27日 07時04分21秒 | わたしごと
今日一日blogを期待しないでくださいな。
なんでまたこう(:_;)というくらいのやるべきことの山。
伯母の引っ越しの準備 片付け 手続き。 学級閉鎖の代替として 明日は一日授業参観。 同時に明日から展覧会。 来週水曜に私が先生全員の前で国語の研究授業(まだ指導案が完成しない(:_;))。 来週からうちのクラスに急遽実習生がくることになりその打ち合わせ。 きりがないから、のんびりやってはいますがf^_^;
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こんな母親を ぜひ・・・ほしくないか

2009年11月25日 22時38分28秒 | 奇妙な風景
「鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」をめぐる偽装献金問題で、鳩山氏の母親(87)が鳩山氏側に、昨年までの5年間で年間約1億8000万円、計約9億円に上る資金提供をしていたことが25日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部はこのうちの一部が総額3億円前後に上る偽装献金の原資に充てられていたとみて、実態解明を進めている。鳩山氏は国会などで、一貫して原資は自己資金と説明しており、主張と矛盾する実態が浮かんだ。

 関係者によると、資金提供を受けていたのは同会の会計事務担当だった鳩山氏の元公設第1秘書で、特捜部の任意の事情聴取にも同様の説明をしているとみられる。

 元秘書は平成14年ごろ、「政治資金が足りない」と鳩山氏の母親側に相談。母親側は鳩山氏側に資金提供することを決め、昨年までの5年間に年間約1億8000万円、計約9億円を提供したという。

 資金提供が仮に母親から鳩山氏への贈与なら、鳩山氏に贈与税の支払い義務が生じる。寄付なら、個人が一つの政治団体に献金できる上限額を年間150万円と定めた政治資金規正法の量的制限に違反する可能性がある。ただ、資金提供は鳩山氏側への貸付金として処理されているという。

 鳩山氏の母親は、大手タイヤメーカー「ブリヂストン」創業者の長女で、同社の大株主。資産は鳩山家の資産管理会社「六幸商会」(東京都港区)が管理している。

 元秘書は六幸商会の鳩山氏の口座から過去6年間に、年平均5千万円前後、計約3億円を引き出して政治活動や鳩山氏個人の支出などに充てていたほか、鳩山氏個人の口座から引き出した資金も使っていたことが明らかになっている。

 鳩山氏は国会で、母親からの資金提供について「私の知る範囲で、そのようなものはないと信じている」と説明していた。」

※母親が子どもを慈しむことは当たり前のこと。きっと「由紀夫のためなら・・・」と思っての行為なのでしょう。
しかし、やはり政界は、「小遣い」にしても桁が違いますね。
私の母は、「保険が満期になるから、妹と半分ずつにしなさい」と、これまたありがたい存在なのですが、「110万までは贈与税がかからないらしいから、その範囲でね」と。
9億・・・・900000000と書くのですね。私の110万を並べてみましょう。     1100000 ああ2桁も違うのです。

「政治にカネはつきもの」とは言いますが、これだけの金額を注ぎ込まなければならない「政治」とは、いったいなんなのでしょう。
これでは、私たち庶民は、政治の世界に飛び込むことは不可能です。

貧乏人も等しく政治に口を出し、活動し、政界に入ることができるようにしなければ、本当の「民主主義」は実現しないと思うのですが・・・

どうも鳩山さん以下、民主党のみなさんも(自民は資本家の代弁者ですから自明)カネには汚いようです。
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ああ 京都に行きたい!

2009年11月24日 20時56分17秒 | わたしごと
京都は、もう何回も訪れているのですが、洛西のほうがどうも手薄です。

「金閣寺、龍安寺、仁和寺、広隆寺などの名刹がある。嵐山から嵯峨野にかけては風情ある古寺が点在。北の高雄は紅葉の名所。桂離宮や長岡京もこのエリア。」と、るるぶのHPに書かれていましたが、金閣寺は修学旅行で形式的に見学したたけ。龍安寺は、たぶん行ったことがあると・・・嵐山も以前の職場で・・・どうも、いい加減な記憶です。

たぶん洛西は、京野菜の宝庫だったと思います。
しっかりとした味覚の野菜の漬け物で、あたたかなご飯を食べたい。
ただし、千枚漬けはあまり好みではありません。

歴史の流れのまっただ中にいるといった風の京都。

ああ、京都に行きたい!!
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しんどいポイントカード

2009年11月24日 00時02分46秒 | こんなもの いらない
「いらない」と書きながら、それに振り回されている私です。

Tカードというものがあります。
買い物をすると、1%のポイントがつき、1ポイントは1円換算で買い物ができるというものです。
私は、ロッテリアで毎朝コーヒーを飲みますので、「コーヒー割り引きカード」で100円で1ポイント。あとは、ブックオフで一冊105円の古本を時々買いますから、それで1ポイント。
こつこつ貯めるしかない、このカードのポイントです。

現在342ポイント。
とてつもなく長い期間努力・我慢したあげくの貯蓄額です。

ざっと計算してみると、3万円ほど使わないとたまらないのです。(ファミリーマートは、来店して買うだけで1ポイントもらえるから)

3万円使って、300円。なんか馬鹿らしいですね。

しかし、やはり残高は気になるもの。ついつい、Tカード取り扱い店に足を運んでしまう。哀しい貧乏消費者の性です。
くそ、騙されてなるものか、と思いながらも・・・です。

ちなみに、紀伊国屋書店も同じ1%還元のカードの発行を始めました。新宿南店でついもらってしまいました。
これも、気が遠くなる。
カードで、1000円の本を買うためには、なんと10万円買う必要がある。
現在、36ポイント。これで買える本などあるのだろうか・・・
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三浦しをんという作家

2009年11月23日 22時19分44秒 | こんな本を読みました
好きな作家と言えば、山田太一、高橋治、小林信彦、宮本輝、藤原審爾。
それぞれ人やその生き様の描き方が、「せつない」からです。
とっぷりと私のこれまでの生き方をふり返り、後悔し、哀しみに浸り、人生の重みを感じ取るにはうってつけの作品ばかりです。(私の軽い人生も、それなりに輝いているかのように錯覚させてくれます)

彼らの作品は、ほとんど読み尽くしたと思います。
ですから、最近はどうしても欲求不満。なにしろ他界した藤原審爾はもちろん、他の四人はいずれも高齢で、あまり作品を書いていないからです。

新しく「お気に入り」を探してはいるのですが、なかなか・・・

その理由もあって、最近は「乱読」気味で、かといって心に残る作品はほとんどなありません。

今、そこそこ面白く読んでいるのが、三浦しをんの「まほろ駅前多田便利軒」です。
設定は、重松清の一連の多摩ニュータウン版のような、東京郊外。一人便利屋を営む多田という男の物語。短編連作で続き物として、読ませる小説です。まだはじめの二編を読んだだけですが、けっこう気に入ってます。

それまで私は「三浦しをん」という作家の名前は知っていても、男性なのか女性なのかも知らないほどでした。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で調べてみると。

「東京都出身。父は上代文学・伝承文学研究者の三浦佑之。横浜雙葉中学高等学校から、早稲田大学第一文学部演劇映像学科に進む。当初、編集者志望であり出版各社への就職活動中、早川書房での入社試験の作文から、担当面接者であった編集者(村上達朗)に執筆の才を見出され、村上が早川書房を退社後に作家に転進するよう、勧められる。1999年3月、同大学卒業。2000年4月、就職活動の経験をもとに処女小説『格闘する者に○』(草思社)を出版。これに先立ち、1998年11月から、Boiled Eggs Onlineのサイトにおいて、ウィークリー読書エッセイ『しをんのしおり』を連載する。
2005年『私が語りはじめた彼は』で山本周五郎賞候補、7月『むかしのはなし』で直木賞候補、2006年『まほろ駅前多田便利軒』で上半期直木賞を受賞。誕生日前の29歳での受賞であり、20代での直木賞受賞は、堤千代、平岩弓枝、山田詠美に続いて四人目である。
少女漫画やボーイズラブ作品に造詣が深いことが知られており、好きな行為は妄想。現在、雑誌『コバルト』にてコバルト短編小説賞の審査員もしている。2008年から太宰治賞選考委員。2009年から手塚治虫文化賞選考委員。」

だそうです。
もし私が他の作品も含めて「お気に入り」となれば、輝かしい女性作家第一号となるわけです。

結論は、まだ先になりそうですが。

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すてきな詩にひたりませんか 13

2009年11月23日 12時44分05秒 | すてきな詩にひたりませんか
          秋の写真
               西脇 順三郎

十一月の初めに
歩く朝の孤独のために
この一生のたくらみを
記するだけのことだ
都にただ一つ生き残っている
この武蔵野の門をくぐってみると
ひとりの監視人以外に人間らしい
ものはなにもなかった
今日は小鳥の巣のコンクールがある日
だったがまだ一人もそうした少年芸術家の
青い坊主頭が来ていない
あの大工たちが村芝居をした
アーデンの森のように椎の古木が
故園のめぐりにギザギザに茂っていた
となりに住んでいるハナメガネの
葉巻をすっている大臣(おとど)もまだねむってる
らしいがむくの木でみえないのだ
地獄の季節か曲った路の垣根から
黄色い菊が頭を出して咲いている
こんなことは我々の世界には
ないことだ
しかし千万の実が枝についているが
がまずみの実は藪の中で
紅(べに)の不動のように燃えていた
秋の写真秋の女の写真
デュアメルの奥さんに読んで貰うものが
ないのはこまったことだ
くもつたカメラの中へこぼれるのは
ぼけ いいぎり くさぎ
まゆみ うばら へくそかずら
さねかずら
の実の色 女のせつない色の
歴史
歴史はくりかえされるのだ
                       (「近代の寓話」昭、23)

  ※いつものように「解説」はできません。みなさんの環境と経験と、心の琴線が、この詩を生かしたり殺したりするのです。
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劇団東京晴々「浪漫ホテル四重奏」

2009年11月23日 02時36分01秒 | 素人の劇評
劇団東京晴々「浪漫ホテル四重奏」 下北沢 東演パラータ 14:00の部

旗揚げ公演です。
下北沢から徒歩15分の「東演パラータ」という、すこぶる道順が分かりづらく、しかもすこぶる小さな劇場に、何度も曲がり角を間違え、通り越し・・・を繰り返し、なんとかぎりぎりで入場することができました。

劇場の前の道端が受付。フリマと勘違いして、あやうく通り越しそうになったことも記しておきましょう。

さて、肝心の劇のほうですが、
「国際ホテルを作れ!
昭和初期の東京。社長を亡くしたばかりの民間ホテルが、ある日突然「外国人をもてなす国際ホテルに生まれ変われ」と国に命じられる――。
ウソとマコトのあわいにあたふたしながら、「日本の玄関」たるホテルを作ろうとする人々の駆け引きの物語」と、劇団のブログに書かれてあるように、一昔前の時代を扱った劇です。

旗揚げとなると、どの劇団も力んでいて、それはそれでいいものの、「奇をてらう」ものが多いのですが、この「晴々」は、かなり手堅いものを披露したなといった印象です。
しかし、そんな姿勢に私は好感を覚えました。
きっとみなさん、「真面目」な方が多いのでしょう。脚本もしっかりしていて、下ネタをしっかり排除して、珍しいほど「今風」でない、しかし観ていて楽しい劇を構成していました。

役者さんたちも、一人一人の「熱意」が感じられました。

強いて私からの注文をあげるとすれば、
まず、伊集院の役者さんは、「悪代官」になりきれていなかったかなと。しかし彼もまた、「真摯な役者」としての努力がひしひしと伝わってきました。
もうひとつは、「山崎」をもう少し脚本に入れてほしかったこと。先代からもらった時計に敬礼して、ホテルを去る場面が、彼の性格を象徴させているのでしょうが。その場面は、「現実派」とての彼の「ホテルを思いやる」気持ちが伝わってはいましたが。

よどみない科白も、練習の成果だと思いました。
かつて、コント赤信号の渡辺さんが劇をやるというので、新宿に見に行ったところ、劇中でつかえるたびに、「テレビで忙しくて、よく覚えていないのです」と言い訳をして、それが笑いを誘っていましたが、私はあまり好感を持てませんでした。この「晴々」の2倍以上の入場料をとる以上、本人の怠惰を笑いのネタにすることなど、あってはならないと感じたからです。

脱線しました。

旗揚げ、私には順風満帆と映りました。楽しみな劇団です。次回が1年後というのが惜しいくらいです。

たくさん褒めてしまいましたが、あっという間の1時間40分でしたから。

ちなみに、今日の私の席は、一番後ろの左から三番目。右隣は、若いかわいい、おそらく「女優の卵」さんでした(違うかもしれません。志村役の方のお友達かも)。前の列の男性客の座高が高く、彼女はときおり私の方に、身をすり寄せてきます。断言しますが、だから楽しかった、よかったという印象を持ったわけではありませんから。誓って。




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速水御舟

2009年11月22日 01時32分48秒 | わたしごと
速水御舟の作品を観てきました。(山種美術館)
絵心のない私ですが、友人から「ぜひ観てみるといい」と勧められて。

41歳で夭折した天才画家。
しかし、作品は数多く、作風もかなり年代とともに変遷しています。
天才にも「揺れ」があるのでしょう。
水墨画あり、屏風絵あり、絹に描いた細密な作品(何か名称があるのでしょう)あり、海外でのスケッチあり・・・と、その時期その時期の「作風」に大きな格差があります。

やはり圧巻は「炎舞」です。漆黒の闇に、紅蓮の炎が燃え上がり、狂おしいほどの火柱の先に、身を焦がすように、身を躍らせるような蛾の乱舞。
いつまで見続けても見飽きない作品です。

会場を一周して、彼の年代ごとの変遷から、ああ、天才にも「凡庸な揺れ」があるのだなと、少しほっとしたことも、昨日の収穫でした。



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すてきな詩にひたりませんか 12

2009年11月21日 09時26分40秒 | すてきな詩にひたりませんか
 僧侶    
     吉岡 実

 1

四人の僧侶
庭園をそぞろ歩き
ときに黒い布を巻きあげる
棒の形
憎しみもなしに
若い女を叩く
こうもりが叫ぶまで
一人は食事をつくる
一人は罪人を探しにゆく
一人は自涜
一人は女に殺される

 2

四人の僧侶
めいめいの務めにはげむ
聖人形をおろし
磔に牝牛を掲げ
一人が一人の頭髪を剃り
死んだ一人が祈祷し
他の一人が棺をつくるとき
深夜の人里から押しよせる分娩の洪水
四人がいっせいに立ちあがる
不具の四つのアンブレラ
美しい壁と天井張り
そこに穴があらわれ
雨がふりだす

 3

四人の僧侶
夕べの食卓につく
手のながい一人がフォークを配る
いぼのある一人の手が酒を注ぐ
他の二人は手を見せず
今日の猫と
未来の女にさわりながら
同時に両方のボデーを具えた
毛深い像を二人の手が造り上げる
肉は骨を緊めるもの
肉は血に晒されるもの
二人は飽食のために肥り
二人は創造のためにやせほそり

 4

四人の僧侶
朝の苦行に出かける
一人は森へ鳥の姿でかりうどを迎えにゆく
一人は川へ魚の姿で女中の股をのぞきにゆく
一人は町から馬の姿で殺伐の器具を積んでくる
一人は死んでいるので鐘をうつ
四人一緒にかつて哄笑しない

 5

四人の僧侶
畑で種子を播く
中の一人が誤って
子供の臀(しり)に蕪(かぶ)を供える
驚愕した陶器の顔の母親の口が
赭(あか)い泥の太陽を沈めた
非常に高いブランコに乗り
三人が合唱している
死んだ一人は
巣のからすの深い咽喉の中で声を出す

 6

四人の僧侶
井戸のまわりにかがむ
洗濯物は山羊の陰嚢
洗いきれぬ月経帯
三人がかりでしぼりだす
気球の大きさのシーツ
死んだ一人がかついで干しにゆく
雨のなかの塔の上に

 7

四人の僧侶
一人は寺院の由来と四人の来歴を書く
一人は世界の花の女王達の生活を書く
一人は猿と斧と戦車の歴史を書く
一人は死んでいるので
他の者にかくれて
三人の記録をつぎつぎに焚く

 8

四人の僧侶
一人は枯れ木の地に千人のかくし児を産んだ
一人は塩と月のない海に千人のかくし児を死なせた
一人は蛇とぶどうの絡まる秤の上で
死せる者千人の足生ける者千人の眼の衝量の等しいのに驚く
一人は死んでいてなお病気
石塀の向うで咳をする

 9

四人の僧侶
固い胸当のとりでを出る
生涯収穫がないので
世界より一段高い所で
首をつり共に嗤う
されば
四人の骨は冬の木の太さのまま
縄のきれる時代まで死んでいる

※読み手がどう読むかは、きっとぞれぞれなのでしょう。理屈抜きで好きな詩ですが、それを伝えられない私に、もどかさしを覚えます。


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歴史の穴埋め 前回の続き

2009年11月21日 08時51分03秒 | 教育を考える
学習指導要領に、6年生での歴史学習について、次のような指針が書かれています、
第一次世界大戦の記述がないのは、ここから来ているのでしょう。
ちなみに、これをさらに詳しく解説した「学習指導要領 社会編」にも、第一次世界大戦への言及は皆無です。

「ク 大日本帝国憲法の発布,日清(にっしん)・日露の戦争,条約改正,科学の発展などについて調べ,我が国の国力が充実し国際的地位が向上したことが分かること。
ケ 日華事変,我が国にかかわる第二次世界大戦,日本国憲法の制定,オリンピックの開催などについて調べ,戦後我が国は民主的な国家として出発し,国民生活が向上し国際社会の中で重要な役割を果たしてきたことが分かること。」

通史として扱わない小学校の歴史学習のようですが、ここは教師の工夫で、日本が中国を侵略していく必然性を、上手に教えていく必要があると思います。
不平等条約の改正・日本の国際的地位の向上から日中戦争までが、すっぽり抜けている教科書ですから。

昨日の授業では、サラエボ事件により大戦の勃発、日本の参戦、中国での権益、好景気、成金、国際連盟、不景気、戦争への道などをキーワードにして、こどもたちと学びました。
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小学校 歴史の教科書

2009年11月20日 00時14分51秒 | 奇妙な風景
6年生で使用している社会科の教科書。
2学期までは、日本の歴史を学ぶのですが、なぜかそこには、日清戦争、日露戦争、そして第二次世界大戦の記述はあっても、第一次世界大戦は、その言葉すら出てきません。
歴史の流れをつかむ上で、少しでも学習しないと次につながらないのに。

明日、こどもたちと、その授業を特設で行います。
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