息苦しい世の中で 自由に語り合える空間を

自由でも民主でもない この日本を もっともっとよりよく変えていくことができるように たくさんの知恵を語りましょう。

ブラックな学校現場に、人材は集まるわけなし

2018年02月25日 18時59分28秒 | 教育を考える
<国公立大入試の2次試験が25日に全国で始まる。今年の志願者数は168大学582学部の募集10万547人に対し、前年より5078人少ない延べ46万5708人。近年は好景気を受けて就職先の選択肢が多いと言われる文系の人気が続く中、教員養成系学部の志願倍率は下がっている。専門家は「教員の過酷な労働環境が知られ、敬遠されているのでは」と分析する。
 2次試験は25日に前期日程、来月8日に中期、同12日に後期が始まる。文部科学省によると、少子化などの影響で志願者数はセンター試験が始まった1990年以降で最も少ない。志願倍率も前年比で0.1ポイント減の4.6倍で最低となった。
 学部系統別で見ると、教員養成は3.9倍と前年から0.1ポイント減り、人文・社会の4.9倍、理工の4.4倍より低い。教員養成はリーマン・ショック後で公務員人気が高かった2010、11年度は4.6倍だったが、その後は低下傾向にある。
 駿台教育研究所の志望動向調査によると、私立大でも教員養成系学部の倍率は低下傾向にあり、13年度の14.97倍から17年度には11.47倍に下がった。
 教員の職場環境を巡っては、文科省の16年度の調査で公立中の6割、公立小の3割が「過労死ライン」を超えて勤務していることが判明。不登校やいじめなどさまざまな問題への対応が日常化しているとも指摘される。
 同研究所の石原賢一・進学情報事業部長は教員養成への志願傾向について「高校生は身近で見て教員の仕事の厳しさを知っている。少子化で教員という職業そのものへの不安もある。景気が回復しつつある今、わざわざ『いばらの道』を歩きたくないという意識が働いているのだろう」と推測している。【伊澤拓也】>(毎日)

 アフターファイブを自分の趣味や特技、家族のために使いたいと思っている若者には、絶対にすすめられない教員だ。
 無制限とも言える勤務時間に加え、上意下達の組織化が進められ、入った瞬間から、親にも子どもにも、先輩教員と同じ責任のもとに働かせられる。
 また校長やら副校長やら、主幹やら、先輩やら、上から「助言」という名の指示や命令が降り注ぐ。
 
 未来を語るべき教員が、「今」すら生ききれていないのだから、けっしておすすめの職業とは言えない。
 
 魅力あるべき職業なのになあ・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冒険してほしい 「想咲の結」

2018年02月25日 00時04分41秒 | 素人の劇評
「そらのむすび」と読ませる。
HIERO MANAGEMENT
中目黒 ウッディシアター

「お調子者でだらしなく家族からみっともないと言われている父亮二。
ひょんな事から娘と1対1で向き合う事に。
語られるのは今まで知らなかった娘の気持ちや家族との思い出。
そこには秘められた事実があった。少しずつ深まっていく家族の絆。
「私は何をしているの?」
「ねえ、お父さん。なぜあなたがここにいるの?」
平凡な家庭の日常で人生と向き合いながら導き出されていく未来とは‥•
「親ってのはそんなもんさ」
ちっぽけで情けない父親が下す決断とは‥•。」
とパンフレットにある。

なにか微妙な評価になりそうです。
親の期待と子ども達の反発。
長女としての「義務感」。そしてそれを理解されないもどかしさ。
「ダサイ」父親の愛。
そんなよくある家族の物語です。
それぞれの登場人物の葛藤・・・それはそれでいいのですが、観ているうちに、
「男はつらいよ」を思い出していました。
家族愛・・・それ自体はなんの反駁もありませんが、それをある意味、「これでもか」
というくらい劇中で繰り返されると、ちょっとうんざりします。
「はいはい、分かりました」「家族って大変だよね」
とでも言いたくなります。「ちょっと押しつけがましくない?」
そんなことをつぶやきたくなるのです。
そして、それは「寅さん」映画にも通じるものです。

ですから、素朴に「よかった」「感動した」「涙が止まらなかった」という感想から、
「ちょっとくどくない?」「愛の押し売りのようだ」といった感想まで、評価は2つに分かれる
のではないでしょうか。

私は作者にもっと冒険してほしかったと思います。
この劇の中の「愛」は、昔から「言い古された」ものです。何度も何度も見てきた構図そのものです。
「それはそうだ。でももっと別の切り口はなんものか」 そう思うと、なんともつまらぬ劇となってしまいます。
それをもっと掘り下げた作品としてほしかったと思います。

もう1つ。
家族の絆が得られる契機について。
それが「血の繋がりがないことの暴露」「癌の遭遇」など、ある意味「特殊」なことに設定することの是非です。
私は、上の2つを抜きにした「家族愛の深まり」を描いてほしかったと思います。
なにか特別なことがなければ、家族愛は育たないのでしょうか。
上の2つがなくても、愛は育つのだという「冒険」してほしかったと思います。

けっこう辛口となってしまいました。
しかし、この劇団の「誠実さ」については好感が持てますし、嫌いではありません。
役者さんの真摯な表現も然り。

それだけに「冒険」「斬新な切り口」がほしいのです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする