正さん日記

世の中思いにつれて

フィリピン大統領、アメリカと決別発言の真意は、言いなりにならないこと

2016-10-22 14:08:50 | 世界

 フィリピンのドゥテルテ大統領が同盟関係にあるアメリカと決別したとされたが、アメリカからの説明要求に対し、決別の意味は、今まで何でもアメリカの言うままになってきたが、これからはそうはいかないということだと弁明した。

 端的に言えば、今後はアメリカの言うままにはならず、是々非々で対処したいという意味のようだ。国と国との関係であり当たり前のように思えるが、実際には、大国アメリカと対等に接することは極めて難しい。

 今回、ドゥテルテ大統領は中国を訪問、習近平国家主席と会談し1兆円を超す金融支援を取り付けた。見方によっては、ドゥテルテ大統領は、アメリカと中国の2大大国の間にあって、中国と接近することによってアメリカからも利益を得ようとするしたたかな考え方があるかも知れない。

 その点、中国との関係改善が進まず、アメリカ一辺倒の日本の安倍晋三政権は、いかにも硬直した外交を強いられている感じだ。

 しかし、中国を脅威と見た場合には、フィリピンも日本も同じような立場にあるが、日本は、脅威の程度が大きいので、日米安保の必要性が高く、フィリピンは脅威の程度が小さいので、アメリカとの同盟関係はさほど重視しなくても良いということにはならないだろう。

 どうも、今回のドゥテルテ大統領は、「虎穴に入らずんば虎児を得ず」の例えと同じで、海域問題で係争中の中国と敢えて接近し経済支援を得た上に、同盟関係にあるアメリカをやきもきさせ、あわよくば、アメリカと対等の口を聞ける立場に自国を高めたとも言える。

 ただ、南シナ海問題でハーグの常設仲裁裁判所が中国の岩礁埋め立ては国際法違反とする判決があったのに控訴した当事国の首脳が、中国習近平国家主席との会談でこの問題に一切触れなかったことは、国際社会から受け入れられないことは確かだ。「関連;10月21日

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする