正さん日記

世の中思いにつれて

ウクライナ東部の戦闘収まらず、停戦合意の実行未だし

2015-02-18 15:06:06 | 世界

 ウクライナ軍と親ロシア派の停戦合意の日時17日午前0時(日本時間同日午前7時)がとうに過ぎたが、現地では依然として戦闘が続いているようだ。

 ロシアのインタファクス通信は、17日、親ロシア派武装勢力が東部の要衝デバリツェボの大半を制圧したと報じた。ウクライナ大統領府高官は同日、親ロシア派と後ろ盾のロシアが「停戦合意を履行していない」と非難し、停戦合意は早くも崩壊の危機を迎えつつある。

 インタファクス通信によれば、親ロシア派勢力はデバリツェボで6千~8千人のウクライナ軍部隊を包囲し、警察署や鉄道駅など市中心部の重要施設を占領したという。親ロシア派はウクライナ軍に多数の死傷者が出たとしている。

 親ロシア派はまた、デバリツェボでウクライナ軍兵士300人が投降したと発表、残りの兵士に対しても武器を捨てて撤退するよう要求した。ウクライナ軍当局は17日、デバリツェボの一部が占領されたことは認めつつ、兵士が大量に投降した事実はないとし、撤退拒否の姿勢を強調した。また、前日から兵士5人が死亡したことを明らかにした。

 停戦合意の日時17日0時(日本時間同7時)は、前線から重火器撤去を開始する期限だが、親ロシア派は重火器の一部を後方に移したと主張しているものの、ウクライナ側は確認していない。

  ウクライナ軍と親ロシア派の双方とも、停戦が守られていない状況では重火器を一方的に撤去することはできないと主張しており、両者が重火器の撤去に本格的に着手する前に戦闘が再び激化する恐れも出ている。

 2月15日に、ロシア・プーチン大統領、ウクライナ・ポロシェンコ大統領の間に、ドイツ・メルケル首相、フランス・オランド大統領が入って16時間にも及ぶ徹夜の協議の結果、ようやく停戦合意がなされたが、果たして実際に停戦が実行されるか懐疑的だ。

 アメリカのオバマ大統領も、停戦合意の実行に懐疑的で、ロシアに対する制裁処置の強化を図るよう指示しているが、ロシアでも強行的な態度を緩めないプーチン大統領への支持は80%を超しており、両大国のつっぱり合いが続くようでは、本格的停戦はまだ先の感じがする。どんな時でも一番苦しめられるのは一般の国民だ。「関連:2014年9月1日

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