まりっぺのお気楽読書

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『世界短篇文学全集2 イギリス文学20世紀』21世紀はどうする?

2014-03-01 02:57:08 | イギリス・アイルランドの作家


アメリカ版についでイギリス版も読んでみました。
こちらも『イギリス短篇24』におさめられている『砂糖きびは苦い』
『カリフォルニアの伯爵夫人』をはじめ、シリトーの『長距離ランナーの孤独』
デュ・モーリアの『恋人(接吻して)』など重複しているものが多数ありました。

作家陣は他に、ハートリー、A・マードック、M・スパーク、レッシングなど
こちらも盛りだくさんです。

ただ、アメリカ版にくらべて、未読なものの中に好きだ!という話が少なかったのね。
いくつかご紹介します。

『夏の夜(Summer Night)/1941年 エリザベス・ボウエン』
エマは車を走らせている途中、ドッグ・レースのある村から男に電話をかける。
ロビンソンは、いきなり隣人のジャスティンとクイーニー兄妹の訪問を受ける。
少佐は家で子供たちを寝かしつけ、フラン叔母をなだめていた。

実は不倫の話しなんですが、別々の場所にいる女性と不倫相手の男性と夫の
同時間帯の出来事を書いています。
三人の行動を想像しながら読むと、映像的になってさらに面白かったです。

『象を射つ(Shooting an Elephant)/1950年 ジョージ•オーウェル』
低地ビルマに派出所の警察官として勤務中のある日、象が逃げて市場で暴れた。
象使いは12時間ほどかかる場所にいて誰も象を鎮められない。
手にしているウィンチェスター銃に人々の視線が集まっていた。

私は常々 “ 赤信号、みんなで渡れば怖くない ” というのは、笑いごとじゃなくて
けっこう恐ろしいことだと思っているのですが、やっぱり集団の力って怖い。
集団と向き合った時の個人の、なんと無力なことでしょう。
なにかを集団でやらかす時には、よーく考えてからにしないとね。

『不思議な事件(A Mysterious Affair)/1956年 ジョイス・ケアリー』
友人のネッド・シンプソンは、都会に嫌気がさして、早くリタイヤしたいと言い続ている。
彼の妻ネルは、夫が土いじりができるようにと郊外の家を探すが
理想が高すぎてなかなか良い家が見つからない。

日本には「なかなか引退させてもらえませんのじゃ」っていう人は多いんですけど
伝統工芸とかやってる会社以外は、なんとかなるものだと思うよ。
で、そういう人が本当に潔く引退して、田舎に引っ込めるものなのか?
都知事選の後だからってわけじゃないけど、なかなか教訓になるお話しかと…

こちらは、植民地や世界大戦などの物語に加え、ちょっと怪奇的な要素を含む話が
多かったような気がします。
やはりイギリス人は怪奇的な話がお好きだったのかしら?
ま、建物に風情があるからね。

どうなんでしょう?
私が不勉強なだけですが、最近の作家はアメリカの方が元気な気がする…
この頃アメリカの作家ばかり読んでる気がするんですよね。
もとはイギリス文学びいきだったのに… 大好きになれるイギリス人作家を見つけなければ!!

ひとことK-POPコーナー
TOHEART WOOHYUN & KEYのティザーを見ると、二人はとても楽しそうですね! 期待が膨らみます
こうなったらオニュとソンギュの89ラインもどうでしょう? 大人の魅力ってことで…

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