JANE EYRE
1846年 シャーロット・ブロンテ
妹であるエミリーの『嵐が丘』と比較されがちでしょうが
当時はサッカレーの『虚栄の市』と売り上げを争ったらしいです。
どっちが面白いかなぁ? 私はこちらの方が好きです。
しかし3週間で書き上げたっていうのが凄くないですか?
ワープロもパソコンもないのに。
牧師館の自室で一心不乱にペンを動かす姿を想像すると、ちと怖いものを感じます。
事実はどうだか知りませんけど。
両親を亡くしたジェイン・エアは裕福な伯母に引き取られますが
その一家からは蔑まれ冷たい扱いを受けて育ちます。
しかし厄介払いのために入れられた寄宿学校で心優しい人々に出会い
正直な女性に成長して教師になります。
家庭教師として訪れたソーンフィールド荘の主ロチェスター氏の愛を得て
結婚することになったジェインでしたが、ロチェスター氏には秘密がありました。
それは、屋敷の屋根裏部屋に閉じ込められていた妻の存在…
ジェインは打ちのめされ、屋敷を飛び出します。
行く宛もなく彷徨い力尽きたジェインは一件の家の前で倒れてしまいます。
そして、その家に住む宣教師セント・ジョンとその妹たちと暮らすようになります。
ジェインの中に知性と強さを見いだしたセント・ジョンは、自分と結婚して
インドへの布教活動についてくるよう、執拗にせまります。
とうとう根負けしてインドに行く決心をしたジェインでしたが
ひとつだけ心残りがありました。
ジェインはイギリスを発つ前にロチェスター氏に会いに行き衝撃を受けます。
彼女は自分の進むべき道はどこなのか心を決めます、という物語です。
いったい、ロチェスター氏の妻はなぜ閉じ込められていたんでしょうね?
そしてロチェスター氏はどうなってしまっていたのでしょうね?
それは読んでいただかないと…すごくエキサイティングな場面です。
映画にもなったこの物語、当時は「両家の子女に読ませるべからず」と
言われていたらしいけど、どうしてでしょう?
とくにイヤらしい場面も無く、浮気者やならず者が登場するわけではありません。
なにくそ根性のある強い子の物語で、ためになると思いますけど…
『ジェイン・エア』は『嵐が丘』同様、愛をテーマにした激しい物語ですが
ぐっと現実味があり、どちらかというと男性ぽい内容のように思えます。
哀しい生い立ちと愛が壊れる青春時代が描かれた女性のドラマですが
ただのお涙頂戴ストーリーではありません。
厳格な宗教観がもたらすエゴや狂気など、確かに社会に波紋を呼びそうなテーマも
含まれていますね…そういえば。
エミリー・ブロンテにしても彼女にしても、もっとたくさんの作品を読みたいですよね。
二人して独創的な物語を生み出してくれそうだったのに。
本当に残念なことです。
光文社版にもおおいに興味があります。こちらは上巻
1846年 シャーロット・ブロンテ
妹であるエミリーの『嵐が丘』と比較されがちでしょうが
当時はサッカレーの『虚栄の市』と売り上げを争ったらしいです。
どっちが面白いかなぁ? 私はこちらの方が好きです。
しかし3週間で書き上げたっていうのが凄くないですか?
ワープロもパソコンもないのに。
牧師館の自室で一心不乱にペンを動かす姿を想像すると、ちと怖いものを感じます。
事実はどうだか知りませんけど。
両親を亡くしたジェイン・エアは裕福な伯母に引き取られますが
その一家からは蔑まれ冷たい扱いを受けて育ちます。
しかし厄介払いのために入れられた寄宿学校で心優しい人々に出会い
正直な女性に成長して教師になります。
家庭教師として訪れたソーンフィールド荘の主ロチェスター氏の愛を得て
結婚することになったジェインでしたが、ロチェスター氏には秘密がありました。
それは、屋敷の屋根裏部屋に閉じ込められていた妻の存在…
ジェインは打ちのめされ、屋敷を飛び出します。
行く宛もなく彷徨い力尽きたジェインは一件の家の前で倒れてしまいます。
そして、その家に住む宣教師セント・ジョンとその妹たちと暮らすようになります。
ジェインの中に知性と強さを見いだしたセント・ジョンは、自分と結婚して
インドへの布教活動についてくるよう、執拗にせまります。
とうとう根負けしてインドに行く決心をしたジェインでしたが
ひとつだけ心残りがありました。
ジェインはイギリスを発つ前にロチェスター氏に会いに行き衝撃を受けます。
彼女は自分の進むべき道はどこなのか心を決めます、という物語です。
いったい、ロチェスター氏の妻はなぜ閉じ込められていたんでしょうね?
そしてロチェスター氏はどうなってしまっていたのでしょうね?
それは読んでいただかないと…すごくエキサイティングな場面です。
映画にもなったこの物語、当時は「両家の子女に読ませるべからず」と
言われていたらしいけど、どうしてでしょう?
とくにイヤらしい場面も無く、浮気者やならず者が登場するわけではありません。
なにくそ根性のある強い子の物語で、ためになると思いますけど…
『ジェイン・エア』は『嵐が丘』同様、愛をテーマにした激しい物語ですが
ぐっと現実味があり、どちらかというと男性ぽい内容のように思えます。
哀しい生い立ちと愛が壊れる青春時代が描かれた女性のドラマですが
ただのお涙頂戴ストーリーではありません。
厳格な宗教観がもたらすエゴや狂気など、確かに社会に波紋を呼びそうなテーマも
含まれていますね…そういえば。
エミリー・ブロンテにしても彼女にしても、もっとたくさんの作品を読みたいですよね。
二人して独創的な物語を生み出してくれそうだったのに。
本当に残念なことです。
ジェイン・エア(上) 光文社 このアイテムの詳細を見る |
光文社版にもおおいに興味があります。こちらは上巻