こちらは中野区の江古田の森公園の桜。
その如月の望月の頃・・・花の下を散歩しつつ、昨日買って読んだ本について考えました。
医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法
この本です。
いろいろなベストテンに入っているし、本屋でも平置きで売っているので、読んだ方も多いかと思います。
中に書かれていることは、著者である近藤誠氏が以前から言っていることをセンセーショナルな題で、焼きなおしてまた書いた、という感じですが、そのセンセーショナルな題に惹かれて買ってしまった(汗)のには理由があり、父が90を過ぎてガン治療をしていること、親しい友人が肝ガンの手術をし、苦しい治療を経ていったん元気になったけれど、最近転移が見つかったこと、また、最近の勘三郎、團十郎の死などから、ガン治療について考えてみたくなっていたからです。
『ガンには転移するものと転移しないものがあり、転移しないものはほっておいても大丈夫だが、現在の医学では見分けがつかない。本物のガンはどんなに早期に発見しても、すでに転移している。手術や抗がん剤で治るのは『がんもどき』であり、もともと手術しなくても治るものだ』
という主張は、彼が書いた
患者よ、がんと闘うな (文春文庫)
にも書かれており、発売当時は画期的な説としてセンセーションを巻き起こしました。
そのころ読んだ覚えがあります。
近藤氏は放射線医師としてガンの治療にあたり、乳房を切り取る手術一択だった日本に乳房温存療法を広めたパイオニアでもあります。
彼の説に本音で共感する医師も多いと聞きます。
本書の目次から抜粋したものがアマゾンの紹介文に載っていたので引用しますと、
■第1章 どんなときに病院に行くべきか
心得1「とりあえず病院へ」。あなたは医者の“おいしい"お客様
心得2「老化現象ですよ」と言う医者は信用できる
心得3 医者によく行く人ほど、早死にする
心得4「血圧130で病気」なんてありえない
心得5 血糖値は薬で下げても無意味で、副作用がひどい
心得6 世界一売れるコレステロール薬の「病気を防ぐ確率」は宝くじ以下
心得7 がんほど誤診の多い病気はない
ほか
■第2章 患者よ、病気と闘うな
心得12 一度に3種類以上の薬を出す医者を信用するな
心得13 軽い風邪で抗生物質を出す医者を信用するな
心得14「抗がん剤を使えば寿命が延びる」と言う医者を信用するな
心得15 がんの9割は、治療するほど命を縮める。放置がいちばん
心得16「医者から薬をもらう」を習慣にしてはいけない
ほか
■第3章 検診・治療の真っ赤なウソ
心得20 がん検診は、やればやるほど死者を増やす
心得21「乳がん検診の結果は、すべて忘れなさい」
心得22 胃を切り取る前に、知っておきたいこと
心得23 1センチ未満の動脈瘤、年間破裂率は0・05%
ほか
■第4章 100歳まで元気に生きる「食」の心得
心得27 体重、コレステロールを「減らさない」健康法を選ぶ
心得28 ピンピン100歳への体づくりは「毎日タマゴと牛乳」から
心得29 ビールは1日にロング缶2本までなら「百薬の長」
心得30 ビタミン・ミネラルの摂りすぎで早死にする
■第5章 100歳まで元気に生きる「暮らし」の心得
心得34 22時から2時にどっぷり眠る。「超」早寝早起き健康法のすすめ
心得35 石けん、シャンプーを使わないほど、肌も髪も丈夫になる
心得36 大病院にとってあなたは患者ではなく被験者
心得37 「手当て」でストレスを癒す
ほか
■第6章 死が恐くなくなる老い方
心得42 ポックリ逝く技術を身につける
心得43 いきなり進行がんが見つかったらどうするか
心得44 喜怒哀楽が強い人ほどボケない
心得45 100歳まで働き続ける人生設計をする
ほか
とまあ、こんな感じです。
これだけ読むと、ちょっと読みたくなりますよね。その辺の売り方がうまいな~と思います。
どの話も一応裏付けの数字が載っています。
ガンは手術も抗がん剤治療もしないほうがいい、ガン検診もしてはいけない、ガンになったら放置しておくのが一番いい・・
抗がん剤は猛毒で、抗がん剤が「効く」というのは、単に「がんのしこりを一時的小さくする」という意味。そのしこりはあとで必ず大きくなる。つまり「効く」というのは治すとか延命につながるという話ではない。
ま~なんてセンセーショナルな論法なんでしょう。
さて、内容を読んでみての私の素直な感想は、確かに抗ガン剤治療などに問題はあるのだろうけれど、この本の書き方は「上っ面を撫でているだけで、掘り下げがない、不安を煽っているだけのような信頼できない書き方だな」ということでした。
もっと突っ込んで読みたい部分でふっと終わっていて、だから何?となるところが多かったです。
全体に薄っぺらく、統計の数字なども、一面性しか示してない感じでした。
パラダイム・シフトとまではいきませんでした。
多分ある程度は事実を書いているのかもしれないけれど、現在の医療はこれだけではないだろうと思います。
出版社の狙い通りに、こういう本を買う人間(註:わたくし)がいるから、こういう本がベストセラーになってしまい、またこういう本が出版されてしまうのよね・・・・
私は海外で病院にかかったり入院したこともあるので、日本の一部の医者の偉そうな態度には腹立たしい思いをします。
「患者はバカで、知識がないんだから、おれの言うことを聞いていればいいんだ。忙しいんだから説明してる暇はない」という上から目線の医者が、日本には多すぎると思います。
なので、説明に納得がいき、人間的にも良い(悪くない)と感じられる医者を選んでかかるようにしています。
難しいですけどね。
本当にいい医師は人気が高く、なかなか治療を受けられなかったりします。
結局、消去法で選んでいるのが現状です。
しかしこの本に書かれているように、『医者はヤクザや強盗よりタチが悪い』(p8)とは思いません。
風邪のウィルスに効く薬はなく、抗生剤は細菌性の肺炎などにならない限り必要ない、というのは常識だと思いますが、それでも医者に抗生剤を出されれば、飲んでいる人は多いと思います。
医者も抗生剤は風邪に効かないよな~と思いつつ、出さないと患者が不安になるから、肺炎の予防のために、などと言って、軽い風邪でも抗生剤を出す医者が多いです。
薬を出さないと儲からないシステムになっているのが現状らしいです。
そして、本書にあるような酷い副作用がある抗ガン治療が、必要ないと思われる患者にまで使われることや、高血圧やコレステロールに対する投薬が、製薬会社との金銭的癒着から来ているなどという指摘は、確かにあるかもしれないなと思います。
が、それにしても、医者が金を儲けるために病人を作り出しているといわんばかりの論調は、どうかなと思います。
確かにある程度医学界の裏側を書いているのかもしれず、この手の本を全く読んだことがない人は一読の価値はあるかもしれませんが、この本を、病気で弱気になっていて判断力が劣っている人が読んで、妄信的に信じたら、と思うと、不安になるだろうなあとかわいそうになります。
患者さんには、この本を読んでも、一つの側面を書いているととらえ、ほかの立場の本も読み、かかりつけの医者の話も聞き、情報も調べ、その上で、自分で判断して治療方法を選んでほしいと思います。
さて、ガンになってしまったら、どうしたらいいのでしょう。
とりあえず、信頼できるかかりつけの医者を見つけておくのが大切。
その上で、自分で情報を集め、治療方法を考えて選び、無駄に苦痛な治療は拒否し、生活の質を落とさずに、最後の時を迎えたいな・・・
などと、花の下を歩きつつ長いこと考えたわりには、ごく普通のつまらな~い本日の結論となりました。
ほほう、面白そうな本ですね。
jesterたんの感想を読んで終結しちまいましたが。
昨年末、他界した義父もガンでしたし、その治療にはあれこれ疑問がありました。
とにかく医者が忙しすぎるのも問題があるのかなとも思ったり。
患者の目を見て、きちんと納得いくまで説明することができないと、医師免許持ってほしくないと思いましたが。
そういう意味では、数年前私がかかったお医者さんも、その道のすご腕プロでしたけど、人間的には合わなかったな・・・。
>「患者はバカで、知識がないんだから、おれの言うことを聞いていればいいんだ。忙しいんだから説明してる暇はない」という上から目線の医者が、日本には多すぎると思います。
そうそう!!まさにそういうお医者さんだった・・・。
今でも年に1度診てもらっているけど、最小限の発言しかしないです、わたし。
何か言うとイヤな気分になりそうで、そっちの方が具合悪くなりそうだから。
ちょっと話がそれちゃうけど、やっぱり医者不足ですよね・・・。
救急病院などにかかわるとつくづく足りないんだな~って思います。
主人が良く、一番許せないのが医者の免許もって芸能活動してるタレントだそうで。
彼らに医師免許あげる分、ちゃんと医療をしたい誰かが医者になりそびれるのだから、ちゃんと仕事しない人は医者になるな!だそうです。
ご自身がガンに侵されていたので、彼女の必死な思いや、なかなか納得のいく治療法がみつからないもどかしさを感じました。
彼女も無念な思いを抱いて、あの世へ旅立っていかれたんだろうなあ。
ガンが身近な病気になった今、どんな治療を受けたらいいのか本当に悩みますよね。
何もしないほうがいいのかな、と思ったりしていましたが、そうでもないのか・・・
父は肺がんだったけど、手術も抗がん剤も受けませんでした。
年齢のこともありましたが、結局地元で手術できる医師がいないからということもあったと思います。
(担当の先生は週1回京都から来られる専門の先生でしたが、京都で手術するには負担が大きいだろうと言われました)
結局食べ物が入らなくなって亡くなったので、ガンで苦しむことがなかったのが唯一の救いです。
生きるのも大変ですが、今は死に方にも選択肢があってしんどい時代ですねえ。
枯れ枝がぽっきり折れるように、年老いて誰にも迷惑をかけずにぽっくりと死ねたらいいのに。
>江古田の桜、きっれ~~~~い。
ありがとう~~ 恥ずかしながらの写真です(汗
>ほほう、面白そうな本ですね。
jesterたんの感想を読んで終結しちまいましたが。
昨年末、他界した義父もガンでしたし、その治療にはあれこれ疑問がありました。
とにかく医者が忙しすぎるのも問題があるのかなとも思ったり。
昨年末は大変でしたね。
日本は医者の数は多いらしいのですが、とにかく患者がたくさんいる(気軽に医者に行く)ために忙しいらしいです。
>患者の目を見て、きちんと納得いくまで説明することができないと、医師免許持ってほしくないと思いましたが。そういう意味では、数年前私がかかったお医者さんも、その道のすご腕プロでしたけど、人間的には合わなかったな・・・。
私は幸いに結構今のところはそれほど外れないのです。でも一回、人間ドックでかかった医者で、とんでもなく失礼な奴がいましたわ~
あと、マンモグラフィでも。もうしたくないです・・・
>そうそう!!まさにそういうお医者さんだった・・・。
今でも年に1度診てもらっているけど、最小限の発言しかしないです、わたし。
何か言うとイヤな気分になりそうで、そっちの方が具合悪くなりそうだから。
わかります。気分を害するなら黙ったほうがいいかとか、知識のないふりして下でに出たり、嫌になりますね。
>ちょっと話がそれちゃうけど、やっぱり医者不足ですよね・・・。
救急病院などにかかわるとつくづく足りないんだな~って思います。
う~~ん、この本によると、決して人数は医者不足でもないらしいけど、システムが悪いらしいです。
たらいまわしとかありますしね~
>主人が良く、一番許せないのが医者の免許もって芸能活動してるタレントだそうで。
彼らに医師免許あげる分、ちゃんと医療をしたい誰かが医者になりそびれるのだから、ちゃんと仕事しない人は医者になるな!だそうです。
確かに。医者っていい大学は別として、底辺(?)の大学なら、お金をはらえばなれてしまうところもあり、そういう大学を出て、一応医者の免許もとって、でもちゃんと医療にかかわってないという人は多いですね。
プンプン!
>米原万理さんの『打ちのめされるようなすごい本』で、ガン関連の本のことも書かれています。
ご自身がガンに侵されていたので、彼女の必死な思いや、なかなか納得のいく治療法がみつからないもどかしさを感じました。彼女も無念な思いを抱いて、あの世へ旅立っていかれたんだろうなあ。
私も読みましたよ~
ガンになってから、何とか治ろうといろんな医師を回って、結構打ちのめされたりしてましたよね。
本を書いたからと言って、本当にその病気についてわかっていない人とか、冷たい医者もいるんだな~と思いました。
>ガンが身近な病気になった今、どんな治療を受けたらいいのか本当に悩みますよね。
何もしないほうがいいのかな、と思ったりしていましたが、そうでもないのか・・・
この本を読むと、何もしないほうがいいと書いてあります。結局死ぬのだから、苦しまないほうがいいと。
>父は肺がんだったけど、手術も抗がん剤も受けませんでした。
年齢のこともありましたが、結局地元で手術できる医師がいないからということもあったと思います。
(担当の先生は週1回京都から来られる専門の先生でしたが、京都で手術するには負担が大きいだろうと言われました)
結局食べ物が入らなくなって亡くなったので、ガンで苦しむことがなかったのが唯一の救いです。
生きるのも大変ですが、今は死に方にも選択肢があってしんどい時代ですねえ。
枯れ枝がぽっきり折れるように、年老いて誰にも迷惑をかけずにぽっくりと死ねたらいいのに。
お父様のような死に方こそ、近藤医師の書いている、「ぽっくり死」で、ガンは本来そういう死に方ができるのに、抗がん剤を打ったりすると、痛みがひどかったりして、早死にする人が多い、というのがこの本の主旨なんですよ。
ガンも身の内、という考え方です。
どうなんでしょうねえ。
どうも文章がよくないために、私的には近藤医師に信頼を置けず、彼の主旨をそのまま納得するに至りませんでした。
しかし、「ガンとがんもどき」の話は、結構怖かったです。
今年は長いのかな?
近藤医師の本は、私も始めての一冊から、読んでます。この本は立ち読みで、さっと。
医師に関してです。近い身内に医師がいること、わけありで、30代から50くらいまで、病院には、人の三倍以上通いました。二人の病人のつきそいですが、検査も多数し、入院も三回。
本、二冊は書けます。(^。^)
五時間待ちもありました。
今、それはできないなと。
そんな経験から、私は、病院アレルギーで、癌の検査、一回もしてません。
なったらなれば、その時と。身内に癌もいまして、治療で苦しみながら、亡くなったりも見てます。
その人の経験値もあるし、医師の考え方もさまざまですから、難しいなとおもいます。
30代の頃、ある病気の治療、薬を減らしていいかどうか。
医師は大丈夫と。私はまだ無理か~
でも当然、医師の判断が優先、減量で再悪化しました。
難しい専門性の高い病は無理だけど、
家族が見ている長い病は、医師より、それなりに勉強している家族の目が当たることもあるとその時は感じました。
医学の進歩で、医師により病気への対応が違ってきている。昔の方が良かった気もします。祖母は84で老衰でなくなりました。ほとんど苦しまず。自然にが一番ですが、私はどうなるかな。(^。^)
>こんにちは。まだうちの近くの桜も咲いてますね。
今年は長いのかな?
適度に寒いのと(寒いよ!)風があまり吹かないせいか、まだ木に花が残ってますね。
でも、散った花びらが道にいっぱいですが。
>近藤医師の本は、私も始めての一冊から、読んでます。この本は立ち読みで、さっと。
医師に関してです。近い身内に医師がいること、わけありで、30代から50くらいまで、病院には、人の三倍以上通いました。二人の病人のつきそいですが、検査も多数し、入院も三回。本、二冊は書けます。(^。^)
それは大変でしたね~~
私も結構病院通う回数は多いほうかもしれません。
>そんな経験から、私は、病院アレルギーで、癌の検査、一回もしてません。
なったらなれば、その時と。身内に癌もいまして、治療で苦しみながら、亡くなったりも見てます。
その人の経験値もあるし、医師の考え方もさまざまですから、難しいなとおもいます。
医者も人間ですから、間違うこともたくさんありますよね。
>30代の頃、ある病気の治療、薬を減らしていいかどうか。医師は大丈夫と。私はまだ無理か~
でも当然、医師の判断が優先、減量で再悪化しました。難しい専門性の高い病は無理だけど、
家族が見ている長い病は、医師より、それなりに勉強している家族の目が当たることもあるとその時は感じました。
医者は高々一週間とか一か月に一度、ほんの10分ぐらい患者に接するだけですものね。
家族のほうがよくわかってるということはあると思います。
また、患者本人や家族はそれなりに情報を集めることも大切と思います。
医者に丸投げだったら、何をされても仕方ない部分もあるのかなと。
>医学の進歩で、医師により病気への対応が違ってきている。昔の方が良かった気もします。祖母は84で老衰でなくなりました。ほとんど苦しまず。自然にが一番ですが、私はどうなるかな。(^。^)
おばあ様のようなのが大往生ですね~
ホントに、そういうのがうらやましいです。
長く寝付くのも嫌ですね~