花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

石橋を叩いて

2024年03月22日 | 研究
4月の本格的な栽培のために先日農場で播種したFLORA HUNTERS。
名農が誇るプロフェッショナル集団野菜部門の協力をいただいているので
安心していますが、万が一のことも考えておかなければなりません。
なぜならチャンスは1度。失敗は許されないからです。
またたとえ良い苗ができ本実験に入ったとしても、
管理が思うようにいかなかったり、害虫などが発生すると失敗となります。
そういえば今までもたくさんのメンバーがアブラムシの発生によって
ピンチに追い込まれたことがあります。
それを救ったのが予備の苗。
なんとか交換でき、事なきを得たこともありました。
そんな失敗経験が山ほどあるので、FLORAはとても臆病。
そこで施設園芸実験室でも育苗しています。
苗はいくらあっても構いません
欲しいのは安心。石橋を叩いて渡るFLORAです。
さて今日は来年の1年生の説明会でまたまた名農生はお休み。
先生方の異動も本日発表になります。そして月曜日は終業式。
慌ただしくなります。
 
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FLORAの擬似体験

2024年03月22日 | 研究
2018年に解散したTEAM FLORA PHOTONICS。
ここから不思議なことが起きます。
解散を決めていたので2018年は2年生を募集しなかったのですが
風の噂で中学時代からFLORAに入ろうと環境システム科に入学したのに
募集しないことを知ってショックを受けている2年生がいることを知ったのです。
解散はこちらが勝手に決めたこと。なんだか申し訳なく感じます。
そこで2018年の夏、既に他の研究班に入っていたにもかかわらず
解散までの半年ですが、FLORAと一緒に活動することになりました。
やりたいという彼らの強い思い、それを許可した他班の先生には頭が下がります。
さて時間がないFLORAは、彼らに泡農薬研究を提案。
集中して活動したこともあり、なかなか面白い成果を出します。
秋には憧れのTEAM FLORA PHOTONICSとともに発表会に出場し
受賞の喜びを得るのはもちろん、様々な流儀を体験することができました。
すると嬉しいことに一生懸命活動する姿が認められ、
3年次も他研究班に所属しながらFLORAが残していった馴化温室での
活動が認められたのです。先生方の気持ちに応えたい彼らは、
2019年の夏、北海道で開催された大会で文部科学大臣賞を受賞しています。
これがBubble Boysと名乗った彼らの発表風景。太くて短い活動ですが
彼らの凄いところは受賞だけではありません。なんだと思いますか?
そちらは明日またご紹介します。
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半生煎餅

2024年03月22日 | 
青森県の太平洋側、かつての南部藩一帯は夏に低温多湿の風「ヤマセ」が吹くところ。
したがって昔は冷害が多発して、お米がとれず苦しんできました。
そんな先人が考えたのが雑穀。アワ、ヒエ、キビ、ソバ、小麦など
冷害に強い作物の栽培です。しかしお米に比べるとあまり美味しくありません。
そこで先人たちは、さまざまな食べ方を考案しました。
そのひとつが「南部せんべい」。せんべいといったら米粉で作るもの。
日本の常識ですが、この地域では小麦で作るのです。
あっさりとした塩味、パリパリした食感が特徴ですが、こんな煎餅もあります。
それが「てんぽ煎餅」。もち煎餅ともいいます。
調べてみると「てんぽ」とは中途半ぱという方言。
つまり見た目では分かりませんが、かた焼きではなく半生煎餅という意味です。
半生といっても熱が入っているので食べても大丈夫。
原料が小麦ということもあり、食感はうどんやお餅に似ています。
熱々を食べると、これが煎餅かとびっくりするぐらい美味しいのですが
冷めるとだめ。冷えたうどんが硬くなって美味しくないように
極端に味が落ちます。したがってお土産にはならないので
新幹線の駅でも売っていません。美味しく食べるためには
その町に昔からある自ら焼いている煎餅屋さんに行く必要があります。
現在は知名度が下がり、需要は減少。
でも名農周辺ではまだ作っているお店があるので、
機会があったらぜひ先人の知恵をご賞味ください。
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