花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

花見においでよ

2019年04月30日 | 学校
先日、南部町で促成栽培されたサクランボが出荷されたというニュースが
テレビで紹介されていました。
ご覧ください。名農の第1農場で白い花を咲かせているのはサクランボ。
枝いっぱいに小花をつけています。
これは受粉樹のようでほんの少しだけ早く開花しましたが
まもなく他の木も満開になるのではないでしょうか。
本来ならば人工受粉の準備に当たるのでしょうが、あいにく名農生は10連休中。
名農名物のドローンも飛んでいません。
したがってサクランボは誰もいない果樹園でひっそりと咲いています。
花は人に見てもらうために咲いているのではありませんが
人っ子一人いない場所でこのように息を飲む絶景が
披露されているとはなんとももったいないことです。
ご存知の通り、名久井農業高校のある南部町は
山形に続く日本でも有数のサクランボの大産地。
つまり町にはとんでもない数の花が咲いています。
農家だけに許された特権とはいえ
連休後半は晴れの日が続く予定。
ぜひお近くの果樹園へ花見に行ってはいかがですか。
そういえばこの春卒業して北海道の大学に行ったメンバーも
花が恋しいのか帰って来ているようです。
なおリンゴの開花はもう少し先になります。
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桃源郷

2019年04月30日 | 学校
桜の花も終わりに近づいた連休半ば、
農場ではご覧のように果樹の花が咲き始めようしています。
こちらは桃の花。文字通り、桃色の花がつき始めました。
まだ3割程度の開花ですが、青空を背景にとてもきれいです。
名久井農業高校は現在10連休のため、現在誰もいません。
聞こえてくるのは鳥の声だけ。
ここが名久井農業高校であることを忘れてしまいそう。
まさに桃源郷なのです。
遠くに見えるのは麗峰「名久井岳」。
平成最後の日、里山に春が来ています。
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イチゴの旬

2019年04月29日 | 環境システム科
ご覧ください。白いパイプがずらりと並んでいます。
これは環境システム科のイチゴ専用の水耕栽培装置。
みなさんは観光農園で行われているイチゴの収穫体験に行ったことがありますか。
一般的にイチゴは平らなベッドに作付けされています。
しかし小さな温室では床面積が少ないので
広いベッドをたくさん設置することができません。
そこで登場したのがこの立体型の水耕栽培装置。
平面でなく垂直方向に栽培位置を伸ばすことで
小さな温室でも十分な株数を確保することができるのです。
畑を持っていない環境システム科にとってはこれが圃場。
みんなで実習するには教材であるイチゴが
ある程度なければならないのでとても重宝しているようです。
よく見ると穴にはすでに苗が植えられています。
今年の種類は秋夏イチゴ。生産の途切れる夏や秋に実る
青森県でも力を入れ始めている新しいイチゴなので今から楽しみです。
さて県の農業資料を見るとイチゴの旬は12月や3月と書かれています。
旬とは一番生産量が多い時期をいうので確かにその通りなのですが
このイチゴは石油を使ってクリスマスなど価格の高い時期に無理やり栽培したもの。
自然に栽培したら夏秋型ができる前はイチゴといえば初夏の味覚でした。
旬の食べ物をとると栄養価も高く美味しいといいます。
果たしてストーブを焚いた温室育ちのイチゴと
太陽をたくさん浴びて育ったイチゴ。どちらの栄養価が高いのでしょうか。
技術の進化とともに旬も季節感覚も狂わせてしまった現代農業。
植物本来の旬も教えていかなければなりません。
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どこがクリスマス

2019年04月29日 | 学校
青森の露地に植えたクリスマスローズが2週間ほど前から開花しています。
クリスマスローズといわれるこの植物の正式名称はヘレボルス。
ヨーロッパ原産のキンポウゲ科の宿根草です。
いくつか原種がありますが、その中のニゲル(ニガー)という
ドイツ、オーストリアなどの山に自生するものがあります。
このニゲルは12月に白い花を咲かせることから
イギリスやドイツではクリスマスローズという名で呼ばれています。
しかし日本で一般的にクリスマスローズと呼ばれているのは
白花のニゲルではなくカラフルな花色を持つオリエンタリスという仲間。
こちらは2月頃から4月の復活祭(イースター)までの
キリスト教でいうレント(四旬節)期間に咲くので
西洋ではレンテンローズ(レテンローズ)と呼ばれています。
ところが日本に入ったきた際に、クリスマスローズという響きがきれいなので
ついついレンテンローズもクリスマスローズと紹介され広まってしまったのです。
なんでクリスマスがとっくに過ぎた今頃咲くんだと
お怒りになる方もいるかもしれませんが
2019年のイースターは4月21日。
レンテンローズはちゃんと咲くべき時に咲いているのです。
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いつだって波乱万丈

2019年04月28日 | 環境システム科
学校の特色を活かした教育を進めたり、学科の目標を達成するのに
どうしても文科省が定める科目だけでは無理がある場合、
学校が独自で科目を作ることができます。
それを学校設定科目といい、名久井農業高校にも数教科あります。
そのひとつが「起業チャレンジ」。
環境システム科の学校設定科目です。
これは生徒たちが3つのグループに分かれて模擬法人を作り
水耕栽培装置を駆使しながら1年間野菜の生産販売をする科目で
農業経営について実践を通して学ぶことができる人気科目。
今年も5月からいよいよ会社経営がスタートすることになっています。
そこで先日、各社の栽培担当者が集まって
水耕栽培装置の動作確認を行いました。
この水耕装置は2段式で、さらにLEDの波長などを自由に変えることができる特注品。
3つの会社のために一式百万円もしそうな装置を専用温室に3セットも設置してあります。
高校生が自分たちで自由に装置を操れる学校などそうあるものではありません。
ところがです。みんなワクワクしていますが、なぜか1台動きません。
どうやら装置の命である養液を動かすポンプが故障しているようです。
以前は修理が終わるまで1ケ月もかかったことがありこれはショックです。
そこで至急、メーカーを呼んでもらったところ
ラッキーなことに連休前に故障がなおってしまいました。
このように毎年ハプニングに襲われる学校設定科目「起業チャレンジ」。
今年も波乱万丈のスタートとなりました。
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