花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

Keep on changing

2021年12月31日 | 学校
いよいよ12月31日、年越しを迎えます。
この地域では年取りといってお正月よりも盛大に食卓を囲みます。
なぜなら先人は、日が沈むとその日(その年)は終わりと考えていたので
夕食時にはすでにもう新しい神様が来ていることになります。
したがって12月31日の夕食は新しい神様をお迎えして最初の食事。
貴重な白いお米やお魚などの御膳を囲みお祝いしたものです。
名農生に聞いたらまだ半数以上の家では、お正月よりも大晦日、
つまり年取りの夜をお祝いしているようです。
ところが今は祖父母と暮らすこともなくなり、
このような風習もここ10年ぐらいで急激に減少傾向。今後が不安です。
さて今年は環境班にとって再スタートの年でした。
なぜなら2009年に結成したTEAM FLORA PHOTONICSは活動10年で解散。
その後は2年刻みでBubble Boys、Treasure Huntersと
名前を変えながらも活動を継続しましたが、それも2021年3月をもって解散。
これにて環境班も廃業となるところでしたが延命措置により三度目のよみがえり。
新生環境班Flora Huntersとして再出発したからです。
2年区切りで解散、復活を繰り返す最大の欠点は
先輩と重なって活動する時期がないので、一生懸命取り組む先輩の姿を見ることがなく
Floraの築いてきた流儀が伝承しにくいことです。
しかしそのおかげで話で聞いた先輩の流儀をベースにしながら
毎年自分たちの特色を加えた新しい環境班に作り変えています。
長生きのコツは「伝統を尊重しつつ、変化を続けること」。
今年はそんな新生環境班の活動に対し、たくさんの皆さんからご支援いただきました。
来年も寅年ハンターズをどうぞよろしくお願いいたします。
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冷えてます

2021年12月31日 | 学校
このところ日本全国厳しい寒さに見舞われています。
その影響でいつも雪の少ない南部町にも雪が降り
ホワイトクリスマスになりました。
雪をまとった針葉樹はまるで自然のクリスマスツリー。
温度が上がらないので今もこのような姿を見ることができます。
さて今年は冬でも栽培を続けているフローラハンターズ。
10日に1度ですが、生育調査を行なっています。
次回はお正月明け。収穫され分析にまわす予定です。
ところが心配なのは温室の扉が開くかどうか。
なぜなら先日開けようと思ったら凍りついて開かないのです。
この時はドアを蹴って氷を壊したら、運良く50cmほど開いたので
なんとか中に入れましたが、現在は年末年始で閉庁。
除雪が行われていないので積もった雪が
氷になっているかもしれないのです。
しかし分析を県にお願いしている関係上、
なんとしても収穫発送の任務はこなさなければなりません。
万が一のために水筒にお湯をいれていきたいと思います。
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ご相談ください

2021年12月30日 | 研究
これはいったい何でしょう。
一部しか写っていないうえ、組み立て前なので分かるはずがありませんね。
これは組み立て式の商品撮影用のボックス。
外は真っ黒、中はシルバーの箱で、中に撮りたい小物を置いて撮影します。
おそらく右側の穴からレンズを差し込んで撮影するものだと思われます。
では左の白い部分は何でしょう。これはテープライト。
小さなLEDがついています。
スイッチを入れると点灯し、箱の中の商品を明るく照らしてくれます。
上手に使うと影を作らずに、いろいろなものを素敵に撮影できます。
この撮影用ボックスはフローラの財産ですが
なぜか使った形跡はもちろん、記憶もありません。
おそらく何かを撮影しようと手に入れたにもかかわらず、途中で方向転換。
それっきり使っていないのだと思われます。
このようにフローラの倉庫は、あれば便利な物が詰まっている宝の山。
名農の研究班の皆さん、研究活動で何かお探しでしたら、
ぜひフローラに一言声をかけてください。
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悲しいときぃ〜

2021年12月30日 | 研究
環境班には簡易なものですが水質分析装置があり、
主な項目なら自分たちで分析できます。
ところが農業では必須の農産物の成分を分析する装置はありません。
糖度など簡単なものならともかく
ビタミンCやポリフェノール量などを測定する装置は
とんでもなく高価で、環境班どころか学校ですら簡単に購入できないからです。
食品化学系の学科がない農業高校は、おそらく皆さん同じじゃないでしょうか。
自分で工夫して栽培した農作物の成分分析ができないとは悲しい話です。
しかし分析しなければ成功したのか、失敗したのかもわかりません。
そんなことから環境班では県の研究センターに分析を依頼します。
これはネギ。先日、フローラハンターズが根の数を数えていたものです。
このように袋に入れ冷蔵便で送るのですが、高いのは分析料。
たった3種類のネギのビタミンCを測定するだけで
1万円以上かかります。さらにポリフェノール量なんて
分析しようものなら、さらにもう1万円ほど。
フローラハンターズは潤沢な活動費がありますが、
分析のため、いただいた副賞なんてあっという間に消えてしまいます。
そのためフローラのような予算のない多くの研究班は
肝心なところが数値化できず、中途半端なまとめになりがちです。
昔、誰かが農業クラブは科学性を大切な柱として掲げ
プロジェクトを重要視しているが、実際の評価は活動の様子。
科学的ではなく感情的だと話していました。
もっと手軽に分析できたら、レベルがぐっと上がると思うのですが・・・。
あの〜学割って作りませんか。
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思い出の逸品

2021年12月29日 | 研究
倉庫の中から思い出のグリーンのファイルと1冊の本を発見しました。
まずはファイルから。これは表紙にTEAM FLORA PHOTONICS という
オリジナルのロゴが印刷されている特注品。
それも「I」という文字がLEDになってる正式ロゴです。
文房具には、このように会社名などを印刷してくれるサービスがありますが
ロット(出荷最小単位)の関係上、数冊では発注できません。
したがってこのファイルのロットも確か5色で各5冊。
つまり一気に25冊注文する必要がありました。
そんなに使えるものかと思っていましたが
平均して毎年5人のメンバーが仲間になるうえ
1年生のJr.にも差し上げたので4年ほどでなくなりました。
おそらくこれは使用感がないので、中途半端に余ったものかもしれません。
もうひとつは「水草の科学」という本。
実はTEAM FLORA PHOTONICSが解散する前の年の2017年、
当時の3年生であるFLORA9にサクラソウの保全活動について
講演してほしいと国立科学博物館の実験植物園から依頼があったのです。
これは栄誉あるお誘いということで2名の代表が筑波の植物園で
先輩たちの活動を紹介してきました。確か名農の発表を聞きたいと
青森県の方がわざわざ筑波まで見学にきていただき感激したものです。
さて当時、サクラソウの保全活動はほぼ任務を終えていて
発表したメンバーはサクラソウではなく水槽のジュンサイにLEDを照射して
機能性を高める水中植物工場という研究に取り組んでいました。
雑談の中でメンバーの研究を知った科学博物館の方が興味をもたれ、
ご自分で書かれたこの本をくださったのです。実は日本の水草研究の第一人者。
後日サインをしてもらえば良かったと反省したものです。
なぜか全員が水に関わる研究をしていて、
TEAM AQUA PHOTONICSと名乗っていた頃のお話です。
彼らの研究成果を応用発展させたFLORA10は翌年、
日本代表として水の国際大会に出場し、準グランプリを受賞しています。
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