花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

大晦日はご馳走?

2011年12月31日 | 学校
いよいよ大晦日になりました。
この地方では大晦日を年取りと呼んでご馳走を食べて祝いました。
先人は、その日の終わりは日が沈む時、つまり夕方と考えていました。
理由は諸説ありますが、このルールで考えると日が沈んだ夜に食べる食事は
もう新しい年になるのです。新年の神々を迎える夜に食べる食事は
当然神々に捧げるもので、煮しめや魚などご馳走でした。
正月はその残りを食べたのです。これがこの地方の食文化です!
ところが関東の商家や武士の間では、新年は1月1日の朝であるという考えから
12月31日の夜は特別に豪華な食事をとりませんでした。
お祝いするのは正月のお節料理だけでした。
今はこの考え方が全国に伝わり、大晦日は普通の食事、
食べるにしても年越しそばというあっさりした食文化が広がりました。
今の名農生にきくと半分以上が年越しあっさり、お正月豪華という
関東スタイルになっていることがわかります。
大晦日はご馳走を食べる家庭というでも料理は
焼き肉だったり寿司だったりと変化しています。
みなさんのご家庭はどちらですか?
料理は変わってもこの食文化の由来などを食卓の話題にして
後世に伝えていきたいものです。
大晦日、光実験温室は今晩もきれいです。それでは良いお年を!
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フラワー・オブ・ザ・イヤー

2011年12月31日 | 学校
この1年、チームが育てているさまざまな草花を紹介してきました。
しかし何といってもチームの2011年を語るうえで忘れられないのが
種差海岸の日本サクラソウです。
3.11の東日本大震災で津波の被害を受けたサクラソウを保護するため
人工授粉を行ったのが5月、そして6月に採種、8月に発芽。
あっという間の1年間でした。
全国のみなさんの応援に応えなければというプレッシャーもあったのでしょう、
これほど栽培に不安を感じた年もまた初めてでした!
また花を通じてたくさんの方と知り合うことができました。
さらに活動を通して感じたことをチーム代表が意見発表という形で発信することもできました。
間違いなくチームのフラワー・オブ・ザ・イヤーです。

サクラソウの花言葉は「希望」。
震災を乗り越えた希望の花が咲く春はもうすぐです。
~意見発表「ミッションはレスキュー」より~
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年取り

2011年12月30日 | 学校
この地域では「年越し」とはいわず「年取り」といいます。
人間の年取りは12月31日ですが、
かつてはその1ヶ月も前から年取りが始まりました。
それはたくさんの神様から先に年取りをしていただくためです。
今日は大黒様、明日は薬師様などと毎日のようにお膳を作り年取りを行ったといいます。
またすべてのものに神が宿ると考えていた先人は農具や井戸にもお供えをしました!
この地域に残る「なべこだんご」や「まめしとぎ」など貴重なお米を使った郷土料理は
これらの神様の年取りのために作られたものです。
第2農場の温室には今年活躍した軍手がきれいに干されています。
先人だったらこれにも神を感じてお供えをしたはずです。
時代はかわり、この地域でも「年取り」という言葉が消えかけています。
それはかつてどの家庭にもいた神々が消えて行くことを意味しています。
明日は大晦日、年取りです。
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サイネリア

2011年12月30日 | 学校
秋のシクラメンが終わったら
今度は早春の花「サイネリア」が温室の主役です。
大きな温室2棟一杯サイネリアで埋めつくされました。
来春、いろいろな学校の卒業式で使ってもらえるよう
冬休みでも管理は続けられます!
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引き継がれるもの

2011年12月29日 | 学校
こちらは名農名物ともなった3年生のポスター発表です。
チームの3年生は男女合わせて7名いますが、
彼らは2年間で8つものポスターを作りました。
最初は言いたいことがうまく言葉にならず涙を流したこともあります。
しかしあきらめずに日本進化学会、日本植物学会、日本土壌肥料学会などに参加し
発表技術や度胸を鍛えて数多くのポスター賞を受賞してきました。
そんな3年生もこの校内ポスター発表会が最後の舞台。
数ある中から選んだポスターはコマツナの硝酸イオン濃度低減化、
光による柿の渋抜き、マイクロバブルによる塩害土壌の除塩の3点です!
この中には2~3年生共同で研究したもの、
学会では発表していますが校内では初披露となるポスターもありました。
発表会が始まると研究を引き継ぐチームの2年生が
先輩の発表を聴いている場面に多く出くわしました。
話を聞くと、どうやら先輩にお願いして
特別に詳しく研究内容を説明してもらってようです。
先輩から後輩へ引き継がれるもの。
それは「挑戦する心」かもしれません。
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