新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
写真の無断使用はお断りします

声をかけてみましたが。

2011-12-22 18:02:22 | その他
交差点の角は、歩道を丸く削ってさらにそこのカーブを付けたカードレールが設置されています。多分事故を起こした車が歩道に飛び込んでこないようにする為だとだと思っています。

今日、駅に向かっていた時です。途中の交差点のその歩道のガードレールに男性の老人がつかまっていました。それも歩道側からでなく、交差点の車道側からそのガードレールにつかまっているのです。

その様子は、息切れがしているような、めまいをしているような、何かをこらえているように下を向いてガードレール体を支えているように見えました。
近くに他に人はおらず、横断歩道を渡った私は、声をかけました。
『大丈夫ですか?、歩けますか』
老人は私の声に気が付かないようです。
『おじさん、大丈夫ですか?』
老人はやっと小さな声で大丈夫と返事をしました。きつそうなら病院かそれとも行先までついて行ってやろうかとも思いました。
『大丈夫?』
『大丈夫です』
『歩けますか?』
『ぼちぼち歩いていくから大丈夫』
この老人は、あまり声をかけられるのを慣れていないのか、ちょっとうるさそうに手を振るのです。
『本当に大丈夫?』
『大丈夫、大丈夫』
それならとそこを離れたのですが、なぜ交差点側にいたのでしょうか。信号が変わりそうになってあわてて歩行を速めて、でも渡ってしまえば歩道の上に行けるはずなのに。

大丈夫というので歩き始めました。
しばらくして全く別の事に気が付きました。今月初めに知人の老人が無くなっていまして、その老人が先ほどの老人によく似ているのです。

なぜなくなった老人のそっくりな人に今日会うことになったのか、その巡り合わせに少し思いにふけったのです。
コメント
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