静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

≪ 空気を読む=協調性=付和雷同=同調圧力=金太郎あめ=皆で~! ≫ 自分で考えず言葉を軽んじる悪循環を断とうよ!

2016-10-17 19:37:03 | トーク・ネットTalk Net
◆ 安易な同調に 言論、一人一人で染めよう ライター・武田砂鉄さん http://mainichi.jp/articles/20161017/dde/012/010/002000c?fm=mnm
・ <普段は空気を読み「いいね!」と褒め合っているのに、ひとたび炎上すれば罵詈雑言(ばりぞうごん)の「ネットリンチ」が止まらない。「言葉」の世界が何だか変だ>。
・ 映画宣伝では「全米が泣いた」。東日本大震災後は被災地でアイドルが「(被災者に)逆にこちらが励まされました」。武田さんは同書で「安易な同調や耳に心地よい
  『いい話』風の言葉が好まれる一方、厳しい批評が疎まれる」状況を描き出した。

・ <耳に心地よいポジティブな言葉は政治の世界でも増殖中だ。「安倍晋三首相が臨時国会の所信表明演説で『未来』という言葉を18回も繰り返したのが象徴的です。
  空疎で中身のないスローガンに感化される人が増えている」と武田さん。権力者の言葉に中身がなければ、対する批判や批評もまた深まらない>。
・ <一方で、極論や攻撃的な言説が人の心を引きつけるのも現代の特徴だ。最近ではフリーアナウンサー、長谷川豊さんの「自業自得の人工透析患者なんて、
  全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ! 今のシステムは日本を亡(ほろ)ぼすだけだ!!」というタイトルのブログ記事>。

・ 「ネットリンチも同調です。みんながそう思っているから、という同調が起点になっている。これを褒める、これに従う、これをののしる……すべてが『みんなやっている』
  を確認した上で起きている。『赤信号みんなで渡れば怖くない』というか『みんなが渡っているから青信号なんだろう』と思い込む気持ち悪さを感じます」と武田さんは語る。 
  だからマツコ・デラックスさんや有吉弘行さんが「毒舌キャラ」と呼ばれることにも「本音でモノを言うのが毒舌という認知ってそもそもおかしい。多くの個人が自主判断で言葉を
  削り取り、自制しているだ
※ <私たちは、どこまでも自由を許されている。それなのに、みんな、誰かと一緒であろうとする。出来合いの絆を確かめるように、あの人とは違うよね、と排他することで
  認め合いを得る。自由を自ら手放し、凝り固まっていく。(中略)言葉のバリエーションを持たない権力者が「日本を取り戻す!」と繰り返すならば、
  こちらは「言葉を取り戻さなければならない」>

⦿ 「イエスとノーの間にどれだけのグラデーションを用意することができるか。 個々人が思ったままの言葉はグラデーションの色をより豊富にします」:武田氏
  毎日の言葉表現において、一人一人が自分の中にグラデーションをどれだけ用意できるか? 此の訓練こそが、今の日本が国家主義・ファシズムに流されない為の処方箋だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

 ≪ プーチン大統領訪日 ≫ 北方4島:共同統治案 両国からのリーク/観測球?

2016-10-17 11:06:15 | 時評
★ 北方領土でロシアとの共同統治案 政府検討 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS16H52_W6A011C1MM8000/?n_cid=NMAIL001
・ 複数の日ロ政府関係者が明らかにした。5月のソチでの首脳会談で安倍晋三首相がプーチン大統領に示した「新しいアプローチ」による交渉の一環で、
  首相の地元・山口県で12月15日に予定する首脳会談での協議入りを探る。ロシア政府はこれまでの接触で日本側の意向を一定程度把握しているもようで、
  課題洗い出しの作業に入ったとの情報もある。
 ⇒ 詳しくは記事をお読み願いたい。 さて、私がオヤッと思ったのは、此の記事の表現にある「複数の日ロ政府関係者が明らかにした」の部分だ。
  本当なら、両国政府が自国の世論がどう反応するかを探る目的でメディアにリークしたと考えるのが筋だろう。 
 欄外の注記にあるように、「フランスと英国による先例」は<南太平洋の島国バヌアツが1980年に独立する前のニューヘブリデス諸島で英国とフランスが実施した例>である。
  北方4島の場合は旧植民地の独立案件ではない。 此の点を両国は承知の上で、英仏の経験を参考にするのであろう。

◆ 課題には様ざまなものがあろうが、特に国防上の観点から、「共同統治」の場合の主権の及ぶ範囲には、どちらの法体系で施政権を両国が行使するのか、
  それとも新しい法体系を作成するのか、という基本問題がある。  その中には、警察権そして武力行使への対応をどうするか、という根幹がある。
  <日米安保条約の対象範囲か否か>の議論では、適用外とするのと交換にロシアの現存軍事基地撤収が求められるべきであろう。仮にそれで合意しても、
  将来、仮に日露関係が悪化した場合にロシア軍が周囲(サハリン、得撫島)から軍事行動を起こす可能性にはどう対処するのか? 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

≪ 家庭教育の劣化を口実に 政府は口出しするな ≫ 経済/勤労世帯構造の変化⇒ 全体主義的画一教育は適さない

2016-10-08 10:00:18 | トーク・ネットTalk Net
 * 教育再生会議、家庭に照準 国の「介入」懸念も 月内にも議論 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12598110.html?rm=150
・ <安倍政権はこれまでも繰り返し、教育の中の「家庭」に焦点を当ててきた。2006年の第1次政権で成立させた改正教育基本法では「保護者は、子の教育について
  第一義的責任を有する」と明記。07年の教育再生会議第1次報告では「早寝・早起き・朝ごはん」などを提言した>。
・ <背景には安倍晋三首相の考えがある。野党時代の10年に出版された大学教授の対談集では、家族だけでなく社会全体で子育てにかかわる「子育ての社会化」について
  「『個人の家族からの解放』というイデオロギーを背景にした考え方」と批判。子育てや教育における家族、家庭の役割を重視する姿勢を鮮明にしている>。
・ 一方、「家庭の役割」に焦点を当てる実行会議について、広田照幸・日大教授(教育社会学)は「家庭はプライベートな領域であり、国が家庭に介入する方向の議論にならないよう
  注視する必要がある」と指摘する。
  千葉県内の高校教員(50)も「一人親や貧困家庭など、今の子どもたちの家庭環境は昔に比べてさまざまだ。画一的に『家庭の教育力』を求めても実現が難しい場合がある」
  と話す。
⇒ 本コラムをお読み下さる方々は、≪家族だけでなく社会全体で子育てにかかわる「子育ての社会化」について、「『個人の家族からの解放』というイデオロギーを背景にした考え方」と批判≫する安倍首相の思想を、どう理解されるだろう? 
 昔のように貧富に関わらず専業主婦が家庭に居て子供を躾ける家庭構造ではなくなった現実から出た「子育ての社会化」概念を、『個人の家族からの解放』であると断じ、それを(イデオロギー)だと決めつける安倍首相の思想的立場を、貴方は支持するか、しないか?

 お気づきのとおり、安倍晋三と言う人が<イデオロギー>と口にする時、彼の頭には<社会主義価値観を裏にもつ考え方>と言うレッテル貼りが存在する。 
「子育ての社会化」は先ず社会主義と無縁であり、教育を国が行う意味ではない。安倍支持派は、軍国日本崩壊以後、代わりになる統一的価値観が無い事自体を危険視する立場だ。 
 ここには、多彩な個人が違うことを行い、主張し議論することを「混乱・悪」と決め付ける「全体主義回帰」しかない。 教育に「国家指導」概念は有害無益。多様性豊かな個人の集合体こそが強い国を創るのだ。 アメリカを視よ!

 加えて、彼の思想の核心は言うまでも無く(家族主義の称揚)である。父家長制度をバックボーンとした大家族主義の中で子供が育てられる伝統的価値観の継承こそが彼にとって(+彼の支持者、黒幕にとって)好ましい家庭像であり国民教育イメージなのだ。 多分、自民党員の大半は年齢を問わず、この信奉者だろう。  
        さあ、あなたは、このような思想/価値観でも日本が再び国家至上主義に陥らない仕掛けは有る、と断言できますか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

≪ 痴呆+寝たきり妻殺害夫に温情判決 ≫ 安楽死どころか尊厳死も立法せぬ日本  誰もが超人ではない

2016-10-06 19:52:27 | 時評
 兵庫県加東市で2年前に起きた事件に、神戸地裁は執行猶予つきの判決を下したとのニュースをラジオで聞いた。 妻側の親族がどう感じているか不明ながら、検察が
 控訴しないことを私は望みたい。
 <40年の長きに亘り、此の夫は介護ヘルパーを部分的には使いながらも、ほぼ一人で79歳の妻の面倒をみてきた>と。 逆算すると、此の妻は若くして痴呆が始まり、且つ、
 7年前?に骨折して以後は寝たきりになった、というから82歳になる夫の疲弊は想像を絶するものがある。

 私はアナウンサーの声に耳を傾けるうち、「若し自分の妻が同じ状態になったら、どうだろうか?」と夫の心中を想像し、涙を流した。 日本は尊厳死すら法制化をためらう国で
 あり、安楽死はおよそ実現しそうにない国民性に囲まれ、我々は生きている。 此の夫は安楽死が法制化されている国民を羨むことがあったかもしれない。
 いや、逆に妻への愛からそんなことは微塵も考えない人かもしれない。  然し、それは、誰にもわからない。
 夫が余りの疲労と先の見えない日々の辛さから、その原因となっている妻の存在が無くなることを望む気持ちはゼロとはいえまい。それが発作的に出た行為であっただろう。

 理屈では何十年続こうが、どんなに辛かろうが、<生ける屍>の死を願うことは「悪」だが、誰もが心身ともスーパーマン・超人にはなれない。
     此の夫は82歳というから、自分の残った人生時間を、どういう想いで過ごすのだろう?  暗澹たる気持ちに私は襲われている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

 ≪ 日本人の純血価値観 ≫ これを美意識と思い込む狭さが 国を閉ざし 国益を損ねている

2016-10-06 10:59:44 | トーク・ネットTalk Net
 * 「純血・排外主義」を憂える=与良正男 http://mainichi.jp/articles/20160921/dde/012/070/004000c
・ <蓮舫・民進党新代表の、いわゆる「二重国籍」問題を考えたい。代表的な極論はこうだ。 蓮舫氏が首相になって、仮に日本と台湾との間で紛争が起きた場合、台湾人を
  父に持つ蓮舫氏が日本を守れるのか、と。でも、この論法で言えば蓮舫氏が台湾籍をちゃんと抜いたとしても、彼らは同じ疑念を言い続けるのではなかろうか>。 
・ <そもそも国籍に対する考え方や制度は各国で大きく違うことを、今回私たちは改めて知った。一方で日本国内には国籍(血脈?)を軽視するのは国家解体につながる
  との意見も根強い。「国籍」は政治思想や価値観に直結しているのだろう。似た構図と言える永住外国人に地方参政権を与える問題も、強い反発から最近では国会論議が
  行われなくなっている。

<国家を優先するのか、個人を優先するのかは憲法改正でも大きな論点だ。グローバル化が進み、国際結婚により国籍選択を迫られる子どもも増えている。移民の受け入れという問題にも直面するかもしれない。そんな中でどう進んでいくのか。結果的に日本の大きな政治テーマが突きつけられているのだと思う。
 民進党に覚悟があるだろうか。民進党が「多様性」を重んじるというだけでは説得力がない。なぜそれが国民全体の利益になるのか。「理と情」を尽くした説明が必要だ。蓮舫氏だけではなく、それは「保守派」を自任する野田佳彦幹事長の当面の仕事ではないか>。

今回の与良氏の言葉に何も加えるものは無い。 これぞ毎日新聞の良心だ。上記は先月21日の「与良政談」だが、本日の同ページも是非ご覧になるようお薦めする。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする