静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

≪ 痴呆+寝たきり妻殺害夫に温情判決 ≫ 安楽死どころか尊厳死も立法せぬ日本  誰もが超人ではない

2016-10-06 19:52:27 | 時評
 兵庫県加東市で2年前に起きた事件に、神戸地裁は執行猶予つきの判決を下したとのニュースをラジオで聞いた。 妻側の親族がどう感じているか不明ながら、検察が
 控訴しないことを私は望みたい。
 <40年の長きに亘り、此の夫は介護ヘルパーを部分的には使いながらも、ほぼ一人で79歳の妻の面倒をみてきた>と。 逆算すると、此の妻は若くして痴呆が始まり、且つ、
 7年前?に骨折して以後は寝たきりになった、というから82歳になる夫の疲弊は想像を絶するものがある。

 私はアナウンサーの声に耳を傾けるうち、「若し自分の妻が同じ状態になったら、どうだろうか?」と夫の心中を想像し、涙を流した。 日本は尊厳死すら法制化をためらう国で
 あり、安楽死はおよそ実現しそうにない国民性に囲まれ、我々は生きている。 此の夫は安楽死が法制化されている国民を羨むことがあったかもしれない。
 いや、逆に妻への愛からそんなことは微塵も考えない人かもしれない。  然し、それは、誰にもわからない。
 夫が余りの疲労と先の見えない日々の辛さから、その原因となっている妻の存在が無くなることを望む気持ちはゼロとはいえまい。それが発作的に出た行為であっただろう。

 理屈では何十年続こうが、どんなに辛かろうが、<生ける屍>の死を願うことは「悪」だが、誰もが心身ともスーパーマン・超人にはなれない。
     此の夫は82歳というから、自分の残った人生時間を、どういう想いで過ごすのだろう?  暗澹たる気持ちに私は襲われている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

 ≪ 日本人の純血価値観 ≫ これを美意識と思い込む狭さが 国を閉ざし 国益を損ねている

2016-10-06 10:59:44 | トーク・ネットTalk Net
 * 「純血・排外主義」を憂える=与良正男 http://mainichi.jp/articles/20160921/dde/012/070/004000c
・ <蓮舫・民進党新代表の、いわゆる「二重国籍」問題を考えたい。代表的な極論はこうだ。 蓮舫氏が首相になって、仮に日本と台湾との間で紛争が起きた場合、台湾人を
  父に持つ蓮舫氏が日本を守れるのか、と。でも、この論法で言えば蓮舫氏が台湾籍をちゃんと抜いたとしても、彼らは同じ疑念を言い続けるのではなかろうか>。 
・ <そもそも国籍に対する考え方や制度は各国で大きく違うことを、今回私たちは改めて知った。一方で日本国内には国籍(血脈?)を軽視するのは国家解体につながる
  との意見も根強い。「国籍」は政治思想や価値観に直結しているのだろう。似た構図と言える永住外国人に地方参政権を与える問題も、強い反発から最近では国会論議が
  行われなくなっている。

<国家を優先するのか、個人を優先するのかは憲法改正でも大きな論点だ。グローバル化が進み、国際結婚により国籍選択を迫られる子どもも増えている。移民の受け入れという問題にも直面するかもしれない。そんな中でどう進んでいくのか。結果的に日本の大きな政治テーマが突きつけられているのだと思う。
 民進党に覚悟があるだろうか。民進党が「多様性」を重んじるというだけでは説得力がない。なぜそれが国民全体の利益になるのか。「理と情」を尽くした説明が必要だ。蓮舫氏だけではなく、それは「保守派」を自任する野田佳彦幹事長の当面の仕事ではないか>。

今回の与良氏の言葉に何も加えるものは無い。 これぞ毎日新聞の良心だ。上記は先月21日の「与良政談」だが、本日の同ページも是非ご覧になるようお薦めする。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする