静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

≪ 自民党総裁任期の延長と議院内閣制 ≫  ≪ 電柱埋設はゼニの問題じゃなく 街を愛するかどうか ≫

2016-10-26 10:27:28 | トーク・ネットTalk Net
* 安倍自民総裁の任期、3選なら戦後最長視野 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS25H3U_V21C16A0PP8000/?n_cid=NMAIL001
・ この件に関し、9月24日、本コラムで私は述べている。今の議院内閣制の下での政権与党の総裁は事実上「首相」であるから、その任期を自党の都合、或は、政局絡みの
  戦術で変えることは国全体の政治に大きな影響を及ぼす。加えて、首相が衆議院を解散できる根拠法があるため、政権党総裁の任期イコール首相の任期とも重なり合う
  事例が起こり得る。 後者は議会制度を見倣った英国では弊害を理由に廃止されたことも追記した。
 ⇒ 9/24に書いたものの要点は上に尽きるが、国民一般から本件に対し、意見やコメントが強く見受けられないのは如何なる背景だろう?

 私が思うには、議員及び総理を含む国務大臣の責任/権限/任期というものを考えたうえ、厳しく問う姿勢が不足していることが大きいと思う。投票結果に不満足であっても、とにかく出した結果をフォローする政治意識が薄い、ということでもあるだろう。 
 選挙制度や票の格差が議論になっても、その歪みの土台の上に構成される国会の運び方、内閣を構成する政権政党の在り方になると国民大衆は深い議論に入ろうとしない。 
ここが日本の国政のひ弱さ/未熟さである。 <首相の解散権>が政局取引に利用される、それは議員当人達にはエキサイティングだろうが、国の在り様として正しいのだろうか?

★ 【毎日社説】電柱の撤去 知恵を絞って進める時だ http://mainichi.jp/articles/20161026/ddm/005/070/103000c?fm=mnm
・ これまた何度も繰り返し取り上げられては立ち消える話題だ。 うんざりだが、「東京五輪のため」「観光客増加策として」などという動機づけが 無いと動かない、
  日本人の心理構造自体に重大な問題が潜む、と考えたい。
・ 地中に埋める工費が高くつく、というのは明治このかたの都市計画の貧困がスタート。維新の頃の都市化状況を考えれば、人家少なく、江戸でさえ道路も新たに造成したのが
  殆ど。当時、若し明治政府が法令化していれば電柱の無作為な乱立は起こらず、都市化の拡大と軌をいつに電線埋設は円滑に行った筈だ。

◆ さて、過ぎし昔を愚痴ってもしようがない。欧州・アメリカでは何故、郊外を除き、電線が世に普及した19世紀末以来、都市部で最初から地中に埋めたのか?
 答えは簡単。美しい都市を守ろう/創ろうとの意識が為政者/市民双方に疑いなく溢れていたためだ。<観光客を増やそうとか、~の行事に為に>ではなかったろう。 
 ここが日本人との決定的な差だ。 『街の美しさを守る理念/理想のためには金が幾らかかろうが、大局的/長期的視野にたち、醜い電柱は立てない』

 人口減少でもう都市部以外で集落が増えることは殆どないので、既存の都市部でも埋設指定地域を選別すれば、全国3,500万本といっても実際の対象は減るだろう。全国一律に電柱ゼロを目指す必要は毛頭ない。 観光地優先、大都市優先は避けられないが、30年から50年計画を描けばよい。都市計画税に費用負担を含むことは当然だろう。
コメント
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