静 夜 思

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兵庫・西宮市:「偏向報道」なら取材拒否   ≪ 役所だから偏向と断じ、拒否までできるのか? ≫

2015-01-24 22:56:21 | 時評
   兵庫県西宮市の今村岳司市長は23日、市の重要政策で「偏向報道」があったと判断した場合、市のホームページや広報誌で、報道機関名や報道内容のほか、抗議した内容を公表する、と発表した。また続報などで報道内容が改善されない場合は、市政に関する一切の取材に応じないという。
   この報道に接し、首を捻った方もあるだろう。 どういう重要政策に、如何なる「偏向報道」と市長が判断することが起きたのか、詳細は新聞紙上に出ていないので、私にはもうひとつ腑に落ちないところが残るものの、根本的な疑問符がつきまとう。    http://mainichi.jp/shimen/news/20150124dde041010012000c.html
    <同市によると、民間放送局が今月15日に放送した番組に対して市が抗議し、民放側が「公正さに欠けていた部分があった」などと謝罪したことを受け、今回の対応に踏み切った。 この番組は、阪神大震災の被災者用に西宮市が借り上げた復興住宅の入居期限(20年)が迫り、市が住み替えを求めている内容。同市は「住み替えに伴う市の支援策を紹介せず、入居者を追い出しているような内容だった」と抗議した>。

   私が腑に落ちないというのは<「報道が公正さに欠けているかどうか」の判定が仮に妥当であり、報道側が認めて謝罪した事例があったからいって、鬼の首を取ったかのように取材された側に拒否する権利がある>という態度は誤っていると思うからだ。 
   ひとつの物事や価値観に関する観方は、行政執行者・報道・市民それぞれ立場の違いにつれ異なって普通だ。人が「公正さ」「偏向」を口にするとき、自分にとって力点の置き方/角度/表現の強弱に違和感があり、感情面も含めて納得/承服しがたい局面は確かにあるだろう。一方的ではないか!と論難したくなること自体は自然だ。  然し、だからといって「お前にはもう話さない、話す場には呼ばない」という態度は個人レベルでは取れないものだ。ではなぜ、そういう一方的な態度が取れるのか?   

   役所だから情報源を統制できる立場にあり、取材や会見に参加させないという裁量を行使できる強みによりかかった姿勢。これこそ、玉石混交する多数意見の併存を認める民主主義の精神に逆行するものではないか。  報道内容に不足があるなら、報道側にだけではなく市民にも同時に丁寧に事実の例証で反論する公開の場を設け、公の場で明らかにすればいいわけであり、「取材拒否する」と恫喝する態度は言論封鎖に繋がる愚かでアナクロな振る舞いである。  これは各種自治体に見られる政治的行事の施設使用の拒否と根が同じの、偏向拒否(中立性維持)の隠れ蓑に体よく隠れた、民主主義保持のサボタージュではないか?
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★ 太白  2015.01.24       < イスラム国 拘束され脅迫された日本人の周囲 >

2015-01-24 16:22:59 | トーク・ネットTalk Net
  ★  連日の報道が続く。 様々な記事や憶測/コメントなどが飛び交うので真面目にフォローするのも容易ではない。
    とんでもない世界になったなとの感想だが、私には理解が難しいことを幾つか挙げておきたい。

   * 後藤健二さん(47歳)の実母なる女性がTV画面に出てきた。 母による命乞いは日本だけの特異な現象といえないが、何か違和感が残る。
     母親本人の強い希望による露出なのか、周囲がしむけたのか?  

   * この後藤氏、活動実績・インタヴューでの話しぶり・面構えなど拝見すると知的な方に見える。 で、何故あの湯川氏を助けに?
     二人が旧知の間柄と聞き、昨年4月湯川氏が拘束された際に流れた映像から受ける人物像との落差に、正直おどろいた。

   * これに輪をかけて不思議なのは、人的チャネルが有ると称して「救出交渉」を買ってでた某大学教授?氏だ。北大生の渡航未遂事件時にも
     顔を出した。 何か、こういう動きが混じるとメディアに渦巻く商業性がひときわ臭くなり、私はシラケてしまう。
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