北野神社の境内にある太田神社は、かつて貧乏神といわれる黒闇天女（弁財天の姉）を祀っ
ていたとか。小石川にある旗本が住んでいて、不幸はなくとも貧乏でした。ある晩夢の中に貧
乏神が現れ、「長い間居心地がいいのでこの家に居たが、このたびよそへ移ることにした。赤
飯と油揚げを供えてくれればお礼として、福徳を授ける と言いました。
旗本はその通りにすると万事よいことづくめで豊になりました。旗本は神像を彫り、牛天神に
納めたといいます。階段はきついですが、登りきれば「おみくじ」の結び場所があります。これも
牛の形になっていて、そこを左に進むと太田神社です。今では貧乏神は居ませんです。