吉田屋酒店は、旧谷中茶屋町(現谷中六丁目)の一角にあった江戸時代以来の老舗で、昭和61年
(1986)まで営業していました。翌62年、台東区により当地に移築され、同年5月より下町風俗資料
館付設展示場として公開しています。平成元年(1989)には、一階店舗部分と二階及び道具・文具
類が台東区の有形民俗文化財に指定されました。
一階は、酒のほか醤油、塩、砂糖などの商品陳列や販売するスペースと、番頭が商品や金銭の出
し入れを記録する帳場で、二階は主に住み込みの店員の部屋として使われていました。館内には、
吉田屋で使用されていた道具のほか、台東区内外の方々から寄贈された関連資料を展示していま
す。(写真Mr麹町)