広島に閃光一発 恐ろしい爆弾が一瞬にして焦土とした日です。
私は外地にいて「新型爆弾が広島に投下された」と聞きました。
母方の実家が広島県双三郡三次町だったので、特に興味があり
ましたが、間もなく敗戦引き揚げとなり、12月13日の夜中に広島駅
に下車しました。
気のせいか、何となく硝煙のにおいがしたことを思い出します。真っ暗
な広島の街、母方の実家の縁を頼って広島に降りたけれど、果たして
無事に生き残っているか・・・、今の人々には当時の日常がどんなものか
分かってもらえないでしょうが、原子爆弾で壊滅した広島にしか頼るところ
がなかったのですから あとは運まかせでした。結果は全く幸運なことに
我々の目的地の近くに帰る人がいて、「私がそちらの方に行きますから
一緒に行きましょう」と言ってくれた人がいたのです。お陰で無事にたどり
ついて、今日があるわけです。8月6日はそんな日でもあるのです。
昭和20年12月13日のことでした。
徳島の街も 全滅、和歌山市も全滅して、紀伊水道を挟んだ
徳島から 和歌山方面の空が炎で赤く染まっているのが
見えたそうです。母親から聞かされました。
最近は、終戦特集といったのも少なくなって、父親や
母親から戦争の話を聞かされた、我々世代ももう残り
少なくなっています。
日本が戦争をしたことを知らない、聞いたこともない世代ばかりになるんでしょうね、そのうちに。
戊辰戦争の話を聞くようなものかも
と思いますね。