小田原土産の「ういろう」です。薬のういろうもありますが、これはお菓子です。このお菓
子は米粉、餅粉、砂糖等で造られますが、砂糖は元禄時代白砂糖が使用されるようになるまで
は、あめ、みつ、黒砂糖が使用されていたようです。
「ういろう」とは、もともと外郎家(ういろうけ)の姓なんです。約600年前外郎家二代
目外郎宗奇が、自らつくって客の接待に供したのがはじまりで、外郎氏の菓子というところか
ら「ういろう」と呼ぶようになったのです。もともと筑前博多から京都に招かれて朝廷に仕え
ていましたが、五代目藤右衛門が北条早雲に招かれて小田原に来て、ういろうをつくって客を
接待したといいます。これを売って商売にするのは江戸時代にはいってからといいます。