マチンガのノート

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絶望する勇気 ―グローバル資本主義・原理主義・ポピュリズム―  スラヴォイ・ジジェク

2018-11-07 23:20:50 | 日記
一読してある程度理解できた点

クリントンやエリート層は、グローバル資本と結びついているので、リベラル派の望み通りに
当選しても、多くの米国人に関しては、何も変わらなかっただろうとのこと。
米国は今のところ、経済は好調だとのことだが、労働人口における非就業者数は、
どんどんと増加しているとのこと。
知識層で経済的に困らない文化左翼などのエリート層はアイデンティティ政治重視で、
貧しい人の事を考えていたかつての経済左翼と違い、富の再分配などに無関心。
そのため貧困層、転落しつつある中産階級からみると、知識層のLGBTなどの富裕層の
アイデンティティ問題は自分たちと関係が無い。
ポリティカル・コレクトネスなどは、普通の庶民から見ると関係が無く
あくまで重要なのは経済問題。
トランプ支持の貧しくなる白人層からみると、自分たちの代弁者が居なく、
トランプの感情に訴える姿勢に引き付けられている。
そのためトランプが大統領になったほうが、この先、大きな変化に繋がるかも
知れないとのこと。
その理由としては、貧困層、マイノリティ、困窮する白人労働者階級を繋げる何らかのものが
現れるきっかけとなるかもしれないとのことから、トランプ当選の方が
よかったのではではないとのこと。