マチンガのノート

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フツーの子の思春期―心理療法の現場から 岩宮恵子

2018-11-08 23:05:05 | 日記
著者によると、最近の中学生では、幼稚園、小学生低学年並みの
自己しか持たない子供が増えているとのこと。
以前なら、中学校でのスクールカウンセリングでは生徒の内面とかかわる、自己洞察を深める、
葛藤に関わるなどの対応をしていたが、最近ではそもそも葛藤や反省もなく、
その場限りの対人スキルでしのいでいる子供がかなりいるとのこと。
不安定な自己を確立する方向へ向かう以前に、自己や主体を生成するような
関わりが必要となっているとのこと。
問題行動をしている所を見つけても、これをしたのは自分じゃないです、など
場面や時間が途切れているかのような態度でしらを切る子供も増えているとのこと。
教員の過重労働が話題になることが多いが、学校や教員のみでは
対応できないところまで来ているのではないだろうか。