TVおじさん

世相の鏡であるテレビから学び、時として批判も。メディア表現にも触れる。まだ元気、散策の想い出も綴りたい。

消費増税可決 行く先は?

2012-06-26 | 時事

きょうは、消費税増税法案を審議する国会中継にくぎ付けになった。

結果、363対96で可決、このうち与党民主党の57人が反対に回った。

この数をどう評価するかは、かなり難しく見方も分かれるだろう。。

可決は事前の筋書き通り、政局はこの後どのように動いていくのだろうか。

数を与えられた政権交代を果たした民主党が、うまくかじ取りをできなかったためだが、

分裂含みですすむことは間違いだろう。

テレビの画面に映し出された策士・小沢一郎氏の表情がイヤに気になる。

 


鞆の浦の景観 保全へ

2012-06-25 | メディア

きょうの広島のトップニュース。

広島県知事が、港に橋を架ける計画を撤回し、

トンネルを掘って道路整備を進める考えであることを福山市長に伝えた。

直接利害にかかわる地元の人たちにとって

賛否の声が上がるのは当然だが、

長い目で見ると瀬戸内文化の象徴ともいえる

“この素晴らしい景観を残して良かった”と言う時が来ると確信している。

計画策定からほぼ30年、裁判所を巻き込んでの争い、

地元民にとってあまりにも長過ぎたことは間違いないが、

今後はこの景観を生かした地域おこしに取り組んでほしい。

ジブリのアニメ『崖の上のポニョ』が景観保全に寄与したこと

ある意味メディアの役割でもあり喜ばしいことだ。

今年3月現地にに足を歩込んだが、

今度は現地に宿をとり、さらに詳しく見て回りたい。


難続の地名

2012-06-25 | ことば

ニュースの現場を離れても、記者のさがと言うか、

人名・地名の間違いには腹立たしさを感じる。

先日NHKで、誰にも読んでもらえないと言う

“宍粟”の珍名を逆手にとって

町おこしをしている取り組みを紹介していた。

知っている者からすれば、つい見落としがちだが、

兵庫県外の人では、

これを「しそう」と正確に読めるのはまれなようだ。

地名というのは厄介だが、謎だらけでもあり実に興味深い。

最近またいろんな地名本を持ち出して再読している。

こと兵庫に関しては、先達がよく調べている。

地元神戸新聞総合出版センターが発行した

「兵庫の難読地名がわかる本」は、

勉強になるし、辞書代わりとしても使える。

これを見て思い込みの怖さを痛感した。

自分自身が住んでいるこの地は旧の字は“山田町小部”、

私は昨日まで「おぶ」と思っていたが、この書によると「おうぶ」。

色々調べたがやはり「おうぶ」が正しい。

地元の人たちはほとんどが「おぶ」と呼んでいるが。

先ほどの宍粟で言うと“百千家満”、これは読めないだろう。

随分前のことだが、私は宍粟のある人に教えてもらった

「もちけま」という読みが正しいと思い込んでいた。

しかしこれは間違い、ある取材の際「おちやま」が正確であることを知った。

有井基著『ひょうごの地名を歩く』は

「昔この地域は“落山”と呼ばれていたそうで、

高い峰が崩れ落ちてできたという伝承があり、

大地の上の小集落“埋野(うずみの)”の地名も

それを物語っている」と記述している。

ちなみにこの近くに“抜山(ぬけやま)”があり、

昭和51年9月の集中豪雨で大規模な山津波が起き

鉄筋の小学校の校舎が流されてしまった。地名から得る教訓は多いと思う。

こんなことを綴り始めるときりがないので、また機会を見て地名に触れたいと思う。

 

 


気に入らぬ “維新 漸進”

2012-06-24 | ことば

大阪市の橋下市長が率いる「大阪維新の会」、

23日、政治塾の2学期の入塾式があった。

朝日新聞は「狙う国政 維新漸進」と大きな横見出しをつけて報じている。

この“維新漸進”は“以心伝心”をもじったつもりだろう。

どういう意図で使ったのかは分からないが、

その意味合いはあまりにも不鮮明で違和感がある。

この言葉は独特の韻を含んでおり、もっと大切にしてほしい。

広辞苑によると、「言語では表されない真理を師から弟子の心に伝えること」とある。

佐藤真由美の『恋する四字熟語』では

「言葉にしなきゃ伝わらない、でも言葉にならない。そんな場面でも、

彼には私の言いたいことがわかったはずだし、

彼が分かったということがわたしにもわかった」と説明している。

“目は口ほどにものを言う”ということだろう。

 

ところが「狙う国政 維新漸進」、ドロドロとしたものしか伝わってこない。

記事で紹介された橋下氏の挨拶、

「国の形を変える本当の戦士になってもらう。

統治機構を変える。勝たないと意味がない。

いつあるか分からないが、準備してください」。

分裂しかねない状況の政権政党、脆弱な野党、

「大阪維新の会」は、この機に乗じて、

過剰に選挙を意識した政策をうちたて、戦を仕掛けようとしている。

“前進”というにはやや抵抗があったのか,

朝日らしいというか、“漸進”としたのは笑ってしまった。

「大阪維新の会」は息切れするまで??フルスロットルで疾走している。

 

四字熟語ももじるなら、生保会社が募集した作品のように

「汚職や官官接待への怒りを込めた“高官無恥(厚顔無恥)”や

暴飲忘職(暴飲暴食)のように・・鋭い皮肉を込めた

活き活きとした言葉にさらに力を持たせた表現」を

〔川崎洋著・輝く日本語の悪態より〕考えてほしかった。

 

 

 

 

 

 

 


古傷疼く??

2012-06-23 | ブログ

ずいぶん昔のこと、昭和61年の年明け早々、

国立神戸病院(当時)に入院し、椎間板ヘルニアの手術を受けた。

何度か入退院を繰り返した揚句、手術に踏み切ったのだが、

術後の経過はすこぶる順調で、

支えの歩行器もほとんど使わないまま移行した。

予定よりもかなり早く退院し、職場復帰した。

その後時折腰の痛みを感じることはあったが、

日常の生活に支障があるほどでもなく

このために仕事を休んだという記憶はない。

ところが2日前、胡坐をかいて座敷に座り30分強、

立ち上がろうとした際、痛みが走った。

腰椎の椎間板はすでに擦り減ってしまっている。

「これはやばい」と思い、病院に駆け込んだ。

ドクターは、“椎間板によるものではない”という見立て、

心配していた古傷ではなくヤレヤレ。

痛み止めのロキソニンを処方してもらい毎食後服用している。

 

できればこの週末から東京方面に行こうと思っていたのだが、

大事をとって今は安静にしている。

歩いているのが一番楽なので、

近隣のアジサイの花を見ながら、のんびり過ごしている。


當麻の中将餅

2012-06-22 | グルメ

 

雨の中、當麻寺を訪ねた。

まず、高野山真言宗別格本山・中の坊にお邪魔した。

まだ幼い頃に”食い扶持減らし”のために寺に入ったという住職は、

当時農家の人たちが行っていた當麻曼荼羅の絵解きを習得したという。

なんとも味わいのある名調子で、私たちに曼荼羅の世界を現出させた。

大和三名園のひとつ「香藕園(こうぐうえん)」も情緒があった。

鎌倉時代に起源を持ち、桃山時代に完成、

片桐石州の手で改修されたもので、

創建当初の姿を残す三重の東塔を借景にしており、

圧倒的な存在感を見せる。

来月訪ねる予定の大和郡山の慈光禅院も同じ石州の作、

楽しみだ。

もうひとつ収穫があった。

駅前にある中将堂本舗の“中将餅”。

緑の草もちにこし餡を衣のよう着せた姿

姿・形、色合いという見た目だけでなく

上品で垢抜けた味も申し分なし。

古く開けた當麻の里に育まれた逸品といえる。

中将餅2個とお茶で300円。

この地に足を運んだ時には、お忘れなく。

 

 

 


小さい家庭菜園

2012-06-18 | ブログ

小さな家庭菜園での土いじりは結構楽しい。

台風が接近しているというので

きょう、遅ればせながらタマネギとジャガイモを収穫した。

ご近所でも玉太りはあまり良くないようで、

我が家もご覧の通り。

でもシチューなどに使うとそれはそれで楽しい。

今は、ピーマン、ししとう、万願寺とうがらし、トマト、キューリ等々

ネコの額ほどの小さな菜園だが、

けっこう新鮮野菜を手にすることができる。

とりわけゴーヤーは

きっと涼感たっぷりのすだれを作ってくれると思う。

もっとも買った方が安いだろうが・・。

 


テレビ番組はつまらない

2012-06-17 | メディア

朝日新聞、土曜日折り込みのbe。

テレビ番組が“つまらない”か、そうでないかを聞いている。

対象はbeモニターで、3722人が回答。

なんと75%が“つまらない”と答えている。

そうではない、“面白い”と答えたのは25%で4人に1人。

つまらないジャンルのトップは「バラエティー」、

続いて「ドラマ」「情報・ワイド」の順。

系列で見るとフジ・日テレ・TBSの順。

実感としてうなずける。

「暴露話、お手軽で軽薄」「頭の悪さ、品のなさ」など

厳しい意見を列挙している。

一方、“つまらなくはない”とこたえた

25%の人たちが“面白い”と感じているのは

ドキュメンタリー、ニュース、ドラマの順で

面白いチャンネルとしては

NHK,テレ朝、NHKプレミアム、Eテレの順。

NHKが圧倒的に支持されている。

どうしたことか、この点についてはひと言の言及もなし。

データーを紹介している記事としては

モニターの声の列挙ばかりで、

朝日新聞として、このデーターをどう分析したのか。

どのような年齢構成なのか、

また男女別ではどうなのか。

特にバラエティーについて

「つまらなくても見ているのでは・・」といった

疑問にも答えてほしかった。

ねらいは良かったのだが、

記事としては及第点に届いていない。

 


あじさい散策!!

2012-06-15 | 散策

 

急にアジサイの花が目立つようになってきた。

朝歩いていると、あちこちのお宅の庭で

大輪の色とりどりの紫陽花が見られる。

同じ神戸市北区の森林植物園は

さすがに開花時期を察知していたようで、

明日17日から『森の中のあじさい散策』と題した

イベントを行う。

ちなみにアジサイは“神戸市民の花”、

この広い園内には25種5万株が植栽されているという。

確か神鉄の北鈴蘭台駅から無料の送迎バスがあり

その上65歳以上の市民は入園無料、

おにぎりでも持っていけば

一銭も使わず一日遊べる。

近く開花状況をお知らせします。


順序を誤り? “豹変”

2012-06-05 | メディア

 

 脱原発・再稼動反対を掲げて議論を続けてきた関西広域連合、

6月1日の朝日は「再稼動 関西の豹変」と見出しをつけて報じた。

リード部分では「橋下大阪市長ら関西の首長が」としているが、

記事の中身はほぼ橋下氏の言動と態度で埋め尽くされていた。

まず「うわべばっかり言っていてもしょうがない。事実上の容認ですよ」という発言を紹介し、

「態度を豹変させた背景には、夏の電力需給への不安がある」と解説している。

さらに、「手立てもないまま夏を迎えてしまう」、

嘉田滋賀県知事の「『夏を乗り切れない』という

悲痛な声も斟酌」などの言動を並べている。

 確かに“豹変”と指弾されても仕方がないが、

県・市など地方自治体の役割という視点から考えると

議論の順序を間違えたためといえる。

関西広域連合が手をつけるべきことは、

まず“今夏の電力不足を乗り切ることができるのか”

“市民生活・企業活動にどのような影響が出るのか”といった

視点から入るべきだったはずだ。

ともあれカッコよく“脱原発”を掲げたために

訳の分からぬ“限定的”といったことばも出てきた。

橋下氏の“うわべばっかり”という発言は実に分かりやすいが、

長たる者が集まって、順序を考えずポイントのずれた議論に

無駄に時間を費やしてしまった。

 

順序を間違っていなければ、今頃関西広域連合として

“脱原発”の指針作りにむけての議論に踏み込めていただろう。

「首長は家計を守る主婦のようなものだ」といった人物がいたが、

首長たるものあまり偉そうに政治家ぶるよりは、

地域を第一に据え謹厳実直に職責をまっとうしてほしい。

 

「社会の公器」といわれる新聞ならこうした点をきちんと指摘すべきだろう。

人気のある橋下市長ばかりを浮き彫りにしたため

余計に焦点がぼけてしまった。

このような記事の組み立てに私は賛同できない。

 

文句のついでにもう一点、

5月31日付1面の「原発減らす道筋示せ」という編集委員の解説記事。

「政府は原発をいつまでにどのくらい減らすのか、

かわりにどう電力を賄うのか、道筋を示すべきだ」としつつ、

「原発2機が稼動しても、何も解決しない」と結んでいる。

はっきり言って意味不明。

稼働によってこの夏の電力不足が

大幅に改善されることは間違いない。

私としてはこの記事の中に埋没した

「このまま多くの原発を再稼動してはならない」という主張を軸に

展開してほしかった。