TVおじさん

世相の鏡であるテレビから学び、時として批判も。メディア表現にも触れる。まだ元気、散策の想い出も綴りたい。

姫路 城下町の風情

2015-12-19 | 散策

久しぶりに姫路の町を歩いた。

目的は城下町の雰囲気を色濃く残す街並み。

生まれ故郷であり、30年余り過ごした町なので

記憶に残っている城の西の区域に向かった。

 

主に船場川沿いの材木町や西国街道、

当たり前の話だが、

一部当時をしのばせる姿は残っていたものの

私が抱いていたイメージとはあまりにも違っていた。

収穫もあった。町屋カフェ『しょうあん』、毎週土・日営業で、

きょうは兵庫県立大学の学生たちが運営を任されていた。

ご覧のように城下町らしいいい雰囲気で、

癒やしのスペースを演出していた。

その上お薦めのホットジンジャーはなんと250円、

心配なのは私のほかに客はなし、採算はとれるのか、

これで維持継続できるのか、かなり心配。

この時期姫路の街の雰囲気がどこか違う。

答えは木の葉、木の葉が落ちたお陰で

街のあちこちから白亜の大天守を眺めることができる。

足を運んでみては・・・。

ひとつこごとも聞いてください。

姫路駅前にある観光案内所に行ったが、

案内マップにこの地域の紹介は全く見られませんでした。

住居地域と考えれば反発もあるのだろうが、

私は姫路にとって大切な観光資源と思う。

姫路市はもっと本腰を入れて保存に乗りだしてはどうか。

 

 


舞子公園 散策

2015-12-12 | 近代化遺産

松林の広がっていた舞子公園は、明石海峡大橋の完成でずいぶん姿を変えた。

【移情閣(孫文記念館)】

八角三層の楼閣「移情閣」、中国の革命家・孫文とのつながりがあり、

神戸と孫文のつながりなど様々な資料が展示されている。

元はこの地から200メートルほど離れたところにあったが、

いずれも海沿いで淡路島を望む景観に違いはない。

“八角”にこだわって見学すると、その魅力がより鮮明になるだろう。

 

【旧武藤山治邸】

鐘紡の社長を務めた武藤山治の木造2階建ての洋館、大熊喜邦が設計した。

元は和館も併設され、和洋折衷の建物だったそうだ。

この地での復元はまだ日は浅いが、見るべきものは多い。

大きく張り出した2階のバルコニーは、

瀬戸内の心地よい潮風を受けることができたであろう。なんとも羨ましい。

ハイカラなこの姿、当時としてはかなり人目を引いただろう。

【旧木下家住宅】

又野良助氏が私邸として立てた数寄屋造り住宅。

かなり手が入っているようだが、創建時の姿を残している。

特に玄関から建物までのアプローチはほぼそのままで、見応え十分。

中庭を取り囲むように、縁側から待合、水屋、茶室へと続く。

主の書院を南向きに配置しているのもいい。

網代の天井もオシャレ。

全体に機能的な間取りで、居心地満点のように思う。

 

 

 

 

 

 

 

 


明石大橋のプロムナード

2015-12-12 | 散策

舞子と淡路をつなぐ明石海峡大橋。

記者として明石大橋の建設を取材することになり、

私の架橋に対する思い入れは急速に深まった。

淡路側で、盛大に起工式が行われた。

淡路島選出のハラケンこと原健三郎代議士が、

熱っぽく思いを語ったのが印象に残っている。

その後妙な縁で徳島に単身赴任となった。

当時鳴門大橋を渡るも淡路・明石間はフェリーで、

夜中、乗船待ちでかなり時間をロスした。

阪神・淡路大震災の折も高速船を頼りとした。

それだけに明石海峡大橋の完成が待ち遠しかった。

橋の完成で、我が家から四国に入るまでほぼ1時間、

お金はかかるが、時間距離は飛躍的に短縮された。

いつもは車で橋上を走るだけだが、

きょうは橋の骨格を見ることができる橋上プロムナードを訪ねた。

海面からの高さは約47メートル、海峡を通過する船もみえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ほぼ1時間あまり、

 

 

 

 

 

 

 

 

起工式を取材した私にとって思い出深い存在だ。

 

 

 

 


野坂昭如の絶筆

2015-12-11 | ことば

神戸にゆかりの深い野坂昭如さんが亡くなった。

直木賞を受けた『火垂るの墓』はあまりにも知られている。

神戸空襲の実体験をベースにしているという。

私を映画の虜にしたのも彼が書いた今村正平監督の『エロ事師たち』、

『おもちゃのチャチャチャ』も彼の手によるもの。

活動は多彩だが、騒がしい事件も起こしている。

映画監督の大島渚をぶん殴った事件は、

私と同年代の人間なら誰もが記憶にあるだろう。

彼は15年前に脳梗塞で倒れたが、

今も続けているのが『新潮45』の連載「だまし庵日記」。

新潮社に絶筆といえる原稿が届いたことが、

きょうのスポニチに紹介されている。

末尾の一文、

「この国に戦前がひたひたと迫っていることは確かだろう」

絶筆にふさわしい彼の悲痛な叫びだ。

ちなみに女優・吉永小百合に思いを寄せる“サユリスト”、

その吉永さんは「残念です。野坂さんの飛びぬけた行動力と

非戦への想いを、今しっかりと受けとめたい」と追悼の言葉を寄せている。

ほんとに突拍子のない人物だが、彼の憂いは大切にしたい。

 

 


散紅葉

2015-12-11 | 散策

けさがた神戸は突風に見舞われた。

木造の我が家がグラット揺れたような感じ。

ニュースを見ると震災復興の象徴ともいえる

ルミナリエの電飾が倒壊している。

建設中のJRの駅では足場が倒れ、今も運転見合わせが続いているようだ。

私は雨がほぼあがったので、午後ウォーキングに出かけた。

ここで“散紅葉”と出会った。

今年は冷え込みが遅れたこともあって楓の葉の色づきがいまひとつだったが、

このところの冷え込みで木の葉は一気に真紅に染まった。

そこに突風、落ちるはずでなかった色鮮やかな葉が地面を覆いつくした。

なんとも見事な“散紅葉”という表現がふさわしい光景が浮き上がった。

こんなこともウォーキングの楽しみの一つ。