まもなく節分、スーパーの売り場には巻き寿司を売らんかなの目立つポスターが貼り出されている。
太巻きの丸“かぶり”、この表現に対しイチャモンがついた。丸“かじり”ではないかというのである。私もこれまで何の抵抗もなく丸かじりを使っていた。しかし、岩波の国語辞典を見ると“かじる”は「かたいものを前歯で少しずつそぎ取る」と説明し、「ねずみが…」を例として挙げている。これに対し「口を大きく開けてくいつく」ことを“かぶりつく”と明記している。こちらのほうがニュアンスは近い。どちらでもいいかと思い周辺で聞いてみると、かぶり派とかじり派はほぼ拮抗していた。ただし、目につくポスターはいずれも“まるかぶり”だった。
起源については諸説あるようだが、我が家では長男が生まれた’70年代から、恵方を向いて太巻きをかぶらせていた。某ホームページの丁寧な解説によると、’73頃大阪の海苔問屋の組合が仕掛けたようだが、これとぴったり符合する。このころから急速に広まったことは間違いないようだ。