雨の中、當麻寺を訪ねた。
まず、高野山真言宗別格本山・中の坊にお邪魔した。
まだ幼い頃に”食い扶持減らし”のために寺に入ったという住職は、
当時農家の人たちが行っていた當麻曼荼羅の絵解きを習得したという。
なんとも味わいのある名調子で、私たちに曼荼羅の世界を現出させた。
大和三名園のひとつ「香藕園(こうぐうえん)」も情緒があった。
鎌倉時代に起源を持ち、桃山時代に完成、
片桐石州の手で改修されたもので、
創建当初の姿を残す三重の東塔を借景にしており、
圧倒的な存在感を見せる。
来月訪ねる予定の大和郡山の慈光禅院も同じ石州の作、
楽しみだ。
もうひとつ収穫があった。
駅前にある中将堂本舗の“中将餅”。
緑の草もちにこし餡を衣のよう着せた姿
姿・形、色合いという見た目だけでなく
上品で垢抜けた味も申し分なし。
古く開けた當麻の里に育まれた逸品といえる。
中将餅2個とお茶で300円。
この地に足を運んだ時には、お忘れなく。
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