TVおじさん

世相の鏡であるテレビから学び、時として批判も。メディア表現にも触れる。まだ元気、散策の想い出も綴りたい。

難続の地名

2012-06-25 | ことば

ニュースの現場を離れても、記者のさがと言うか、

人名・地名の間違いには腹立たしさを感じる。

先日NHKで、誰にも読んでもらえないと言う

“宍粟”の珍名を逆手にとって

町おこしをしている取り組みを紹介していた。

知っている者からすれば、つい見落としがちだが、

兵庫県外の人では、

これを「しそう」と正確に読めるのはまれなようだ。

地名というのは厄介だが、謎だらけでもあり実に興味深い。

最近またいろんな地名本を持ち出して再読している。

こと兵庫に関しては、先達がよく調べている。

地元神戸新聞総合出版センターが発行した

「兵庫の難読地名がわかる本」は、

勉強になるし、辞書代わりとしても使える。

これを見て思い込みの怖さを痛感した。

自分自身が住んでいるこの地は旧の字は“山田町小部”、

私は昨日まで「おぶ」と思っていたが、この書によると「おうぶ」。

色々調べたがやはり「おうぶ」が正しい。

地元の人たちはほとんどが「おぶ」と呼んでいるが。

先ほどの宍粟で言うと“百千家満”、これは読めないだろう。

随分前のことだが、私は宍粟のある人に教えてもらった

「もちけま」という読みが正しいと思い込んでいた。

しかしこれは間違い、ある取材の際「おちやま」が正確であることを知った。

有井基著『ひょうごの地名を歩く』は

「昔この地域は“落山”と呼ばれていたそうで、

高い峰が崩れ落ちてできたという伝承があり、

大地の上の小集落“埋野(うずみの)”の地名も

それを物語っている」と記述している。

ちなみにこの近くに“抜山(ぬけやま)”があり、

昭和51年9月の集中豪雨で大規模な山津波が起き

鉄筋の小学校の校舎が流されてしまった。地名から得る教訓は多いと思う。

こんなことを綴り始めるときりがないので、また機会を見て地名に触れたいと思う。

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿