先日文化庁の「国語に関する世論調査の結果」が載っていた。
朝日・読売・NHK等そろって「噴飯物」にズームイン。
どう読むのか、その意味はどうだろう。
読みはそのまま「ふんぱんもの」、
NHKの漢字表記辞典にはちゃんと載っている。
さてこの言葉の意味は?
(例文)「彼の発言は噴飯ものだ」、
(ア)「腹立たしくて仕方がない」
(イ)「おかしくてたまらない」
それに「わからない」
回答は(ア)が49パーセント、(イ)は19.7パーセント
「分からない」が27.4パーセント。
さて正解は(イ)、5人に1人しかいない。
半数が間違いで、4人に1人が分からない。
〔NHKTVから〕
分からないのはどうしてこの言葉が調査の対象となったのか。
私はこの言葉を使ったことはないし、
現場からあがってきた原稿でも使われたためしはない。
マスコミ内部では死語と認定されても仕方がない。
ついクイズのようなつもりで答えた向きもあろう。
“噴”にに引っ張られれば、「憤り」や「憤怒・憤懣」につながり
「腹立たしい」ほうに結びついてしまう。
“飯”に目がいけば「飯を噴き出す」状況が浮かぶかもしれない。
間違いの割合が最も高いということで
マスコミはこの言葉を取り上げたのだろうが、
日常の暮らしとはかけ離れた言葉であり、
記事のための記事でしかないように思う。
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