TVおじさん

世相の鏡であるテレビから学び、時として批判も。メディア表現にも触れる。まだ元気、散策の想い出も綴りたい。

国語調査

2013-10-05 | ことば

先日文化庁の「国語に関する世論調査の結果」が載っていた。

朝日・読売・NHK等そろって「噴飯物」にズームイン。

どう読むのか、その意味はどうだろう。

読みはそのまま「ふんぱんもの」、

NHKの漢字表記辞典にはちゃんと載っている。

さてこの言葉の意味は?

(例文)「彼の発言は噴飯ものだ」、

(ア)「腹立たしくて仕方がない」

(イ)「おかしくてたまらない」

それに「わからない」

回答は(ア)が49パーセント、(イ)は19.7パーセント

「分からない」が27.4パーセント。

さて正解は(イ)、5人に1人しかいない。

半数が間違いで、4人に1人が分からない。

〔NHKTVから〕

分からないのはどうしてこの言葉が調査の対象となったのか。

私はこの言葉を使ったことはないし、

現場からあがってきた原稿でも使われたためしはない。

マスコミ内部では死語と認定されても仕方がない。

ついクイズのようなつもりで答えた向きもあろう。

“噴”にに引っ張られれば、「憤り」や「憤怒・憤懣」につながり

「腹立たしい」ほうに結びついてしまう。

“飯”に目がいけば「飯を噴き出す」状況が浮かぶかもしれない。

間違いの割合が最も高いということで

マスコミはこの言葉を取り上げたのだろうが、

日常の暮らしとはかけ離れた言葉であり、

記事のための記事でしかないように思う。

 

 

 

 



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