前々から行ってみたかった街、サンボアンガに行って来ました。
サンボアンガはフィリピン・ミンダナオ島の最西端にある大都市で、沖合いにはスールー諸島が連なっている街です。
高度に都市化された街で、フィリピン・コモンウェルス時代の1936年10月12日に市に昇格しました。
ダバオ空港から1時間でサンボアンガ空港に到着したので、さしずめ東京から大阪あたりまで飛んだ感覚でしょうか。
飛行機のタラップを降りて先ず目に入ったのがトップ写真にあるBienvenidos a Ciudad de Zamboangaとスペイン語で「ようこそ、サンボアンガの街に」と書かれてある大きな看板で、一瞬その昔3年間赴任したことのあるメキシコに舞い戻ったような錯覚を覚えました。
サンボアンガは別名「Asia’s Latin City」と呼ばれているように、チャバカノ語と呼ばれる、スペイン語と地元マレー系言語とがミックスした独特のクレオール言語が話されているのです。(ただし共通語としては、ダバオと同じセブアノ語が使われています)
1990年代にはサンボアンガ市は過激派テロ集団アブ・サヤフによる西洋人誘拐や誘拐未遂事件の舞台となった為、マニラのフィリピン政府はかつて外交官も含む外国人に対しサンボアンガから離れるよう勧告した時代もありましたが、現在は治安の良い街に変わっていると知り、思い切って今回の旅を決行しました。
写真、下左はリサール像の後方にシティホールの見える公園で、右はかって守備隊のあった場所に聖母マリアの祭壇があるピラール要塞(Fort Pilar)で、市の文化的・歴史的ランドマークとなっています。
<サンタクルス島>
サンボアンガの沖合い2キロくらいのところにサンタ・クルス島という、ピンク色を帯びた砂浜のビーチがあることを聞いていたので、何としてもこの島へ行きたくなって今回のサンボアンガ旅行を思い立ち、主目的はこのサンタクルス島へ行くことでした。
事前にネットで色々調べてみたのですが、最新の情報がなかなか掴めず、とにかく現地で調査をするのがベストと考えました。
ホテルに午後3時過ぎにチェックインした後、ホテルのインフォメーションカウンターでサンタクルス島行きの情報を調べたところ、親切なホテルのスタッフが舟乗り場まで案内してくれて、翌日の島行きの舟についての詳細情報が無事ゲット出来ました。(ホテルから徒歩5分程のところに舟乗り場はあります)
写真左はサンタクルス島行きの専用舟の乗舟申し込み所です。
事前予約は出来ず、毎朝7時に受け付けが開始され、順次舟に案内してくれるシステムになっています。
そしていよいよ出発の朝7時少し前にカウンターに着いたところ既に数人の客がカウンター前に来ていました。
早速申し込み用紙に氏名などを記入し暫く待機していると、10名以上になったので、最初の舟で島へ行けることになりました。
入島料金20ペソ、舟乗り場使用料5ペソ、計25ペソを支払い、舟代は往復100ペソ、戻った時に支払うシステムになっていました。
因みに舟代は1艘往復1,000ペソで、定員10名で乗った場合、一人100ペソとなります。
舟は現在全部で4艘あって、帰りの時間については6~8名まとまればいつでも戻って貰えます。
それと舟には必ず1艘毎に武装した警察官のエスコートが付くので、安心感が深まります。
約30分足らずで島に到着し、下舟の時に注意があって、浜辺の貝殻、珊瑚の欠片、砂などは絶対に持ち帰らないようにとのお達しでした。
到着した島の正式名称は「Grand Santacruz Island」、つまり大きなサンタクルス島で、島の向いには小さなサンタクルス島が見え、サンボアンガの街の沖合には二つの島が浮かんでいるのです。
真っ直ぐに広がるビーチは噂通りのピンク色を帯びた砂浜で、海の透明感も抜群です。
ピンク色を帯びた砂浜の理由は真っ赤な珊瑚が波で砕かれ、その細かな赤い粒子が砂に混じって出来たものなのです。
島にはトイレと着替え場所はありますが、レストランや売店などは無く、自然そのもの。
前日に受け付けカウンターの担当者から必ず「飲料水」と「食料」を持参することをレクチャーされていたので抜かりなく準備して来ました。
同舟してくれた警察官のエスコート氏の話によると、つい最近サンタクルス島はサンボアンガ市当局の直接の管理下に置かれた為、年内までにはかなり変化が起こると言っていました。
大型プロジェクトがスタートしたそうで、ここに宿泊用のコテージが出来たり、レストランの建設も計画されているそうです。
個人的には極力今の素朴さを残した上での発展を願って止みません。
<グルメ>
サンボアンガの街はダバオと同じように海辺の街だけにシーフードが有名で、ホテルのコンシェルジュが薦めてくれたシーフードレストラン「ALAVAR」へ行って来ました。
一人旅の時にはアラカルトでは何種類もの料理が食べれないのですが、ここにはコンボ・メニューが4種類あって、早速「蟹」、「海老」、「イカ」の3種盛りをオーダーしました。
蟹にかかっていたソースの味が絶品で、その昔ブラジルの北東部の街、サルバドールで食べたバイーア料理の味付けとそっくりだったことに驚きました。
ホテル近くのサンタクルス島行きの舟乗り場付近は「海の散歩道」になっていて、レストランが並んでいます。
初めての街で美味しい料理を外れなくいただくには店選びに「コツ」があって、第一に「お客がいっぱいの店」、第二に「出来れば女性客の多い店」、この基準で選べば先ず間違いありません。
二日目の夜に訪れた店でオーダーした「カリカリ小海老」が最高でした。
<ホテル>
サンボアンガでの宿泊ホテルは「LANTAKA HOTEL by the sea」がお薦めです。
空港から車で10分程度と近く、海に面したホテルで快適です。
何よりもロケーションが良く、サンタクルス島行きの舟乗り場まで徒歩で5分足らずで行けるし、市内中心地へも徒歩圏内です。
ホテルロビーでWifiも利用出来るので、ノートパソコンやタブレットPCが使えます。
LANTAKA HOTEL by the sea
Zamboanga City, Philippines
Tel.no.(062)991-2033 to 35
Fax (062)991-1626
Email: lantaka.hotel@yahoo.com