ボイボイ日記・ダバオリターンズ

南国フィリピン南部の街ダバオで
はっぴぃな定年ライフを満喫する為の生活情報発信

ローマ法王フィリピン滞在5日間

2015年01月27日 | 海外ロングステイ

去る1月6日の当ブログで紹介したようにローマ法王のフランシスコ法王が予定通り15日にマニラに到着され、19日まで20年振りにフィリピンを訪れました。
ローマ法王のフランシスコ法王は、今月15日から5日間の予定でフィリピンを訪問され、17日は一昨年11月の台風で壊滅的な被害を受けたレイテ島を訪れました。
一昨年の台風ではレイテ島の沿岸部が高潮に飲み込まれるなどして死者、行方不明者が7,300人に上り、フランシスコ法王は被災した人たちなど集まった10万人を超える人々を前に、空港の近くで野外ミサを行いました。

   

当日は今年最初の台風が接近していて雨と風が強まる中、フランシスコ法王は「一昨年の台風の被害を見た時、私もここにいなければならなかったと感じた。少し遅くなってしまったが、私は今、あなたたちと共にいるためにここに来ました」と語りかけ、被災した人たちを励ましました。
フランシスコ法王は、野外ミサあと集団墓地などを訪れる予定でしたが、台風が接近しているため一連の予定を中止して首都マニラに戻りました。
法王は、フィリピン訪問の最大の理由は、2013年11月にフィリピンを襲って7,300人もの命を奪った台風30号(アジア名:ハイエン、Haiyan)の生存者との面会にあったと述べています。
フィリピンは、アジア最大のキリスト教国で人口のおよそ8割がカトリック教徒とされ、マニラでも18日、大規模な野外ミサが開かれました。
国内がフランシスコ法王の訪問一色に染まるなか、各地から数百万人が集まる中法王は18日、首都マニラで大規模な野外ミサを主宰しました。


台風1号の影響で雨の降りしきる中、歴代法王が開いたミサとしては過去最多の600万人が集まり、貧しい人々の救済を掲げた法王のアジア歴訪のフィナーレを飾りました。
法王は、フィリピン名物の派手なミニバス「ジープニー」風に仕立てた専用車「パパモビル」に乗って、マニラ湾沿いにあるリザル公園(Rizal Park)のミサ会場に登場しました。
フィリピンはアジア最大のカトリック国で、国民の80%がカトリック信者ですが、さすがの法王も群衆の数に驚いたようで、随行したマニラ大司教によると、「純真な人々の信仰の深さは私にも測り知れないものです」と語ったそうです。
マニラ市当局の発表では、当日は沿道と公園に法王を一目見ようと警察推定で600万人が集まり、1995年に当時のローマ法王、故ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)が同じ場所で行ったミサに集まった500万人という記録を超えました。
そして法王は19日の朝、ローマへ向けて出発し、アジア歴訪を無事終えました。

   


ツーリスト・ビザの最新情報

2015年01月20日 | 海外ロングステイ

フィリピンに滞在している外国人に対して入国管理局(Immigration Office)の『外国人登録プログラム』が始まりました。
フィリピン入国管理局は去年の10月1日から2015年9月30日までの期間を定めて、フィリピンに滞在している外国人を対象に「外国人登録プログラム」を実施し、既に1万人以上がこの登録を済ませたと発表しています。
この登録制度は従来の外国人登録証「通称Iカード」を取得していない全外国人が対象で、観光ビザで入国している場合、滞在日数が59日以内である場合は登録の必要はありません。
しかし、観光ビザで滞在し、59日を超えた場合はたとえIカードを取得していても登録が必要となります。
今回の対象者が登録期限の2015年9月30日までに手続きを怠っていた場合、登録終了した翌月の10月から1ヶ月当たり200ペソの罰金が科せられ、期限を過ぎての入管での登録、もしくは出国時に支払わなければならないので注意が必要です。
但し、罰金の加算額は1年で2000ペソまでと上限が定められていて、この計算では10ヶ月分に相当しますが、11ヶ月以上未登録の場合の説明はなされていません。


この登録ではパスポートと顔写真1枚が必要で、フィリピン国内42ヶ所に設けた入管事務所で申請が可能で、申請書に記入し提出した後、本人の指紋採取と写真撮影が行われて登録完了となります。
この登録では登録番号が割り振られ、この番号は生涯変わらず、1度登録すればフィリピンに出入国を繰り返しても再登録の必要はありません。
なお、登録料は無料となっていますが、申請人のビザが切れていたり、必要書類の不備があったりして『違法滞在』状態にある者に対しては、所定の延滞料や罰金700ペソが科せられます。
今回始めた登録プログラムは入管の説明によると、急増する外国人違法労働者や観光ビザによる不法滞在者の取り締まりを強化するためで、仮に違法滞在が申請時に発覚しても、即時拘束、強制送還などのような措置は取らず、罰金の支払いと正式な手続きをするように命令するとしています。
ただし、罰金を支払う能力がないと、従来通り拘束されるので、入管が思うような違法滞在者のあぶり出しが成功するかは未知数となっています。
今回の入管の登録プログラムに対して『これは有料のICカード制度と2重になっていて、無駄ではないか』との声も上がっていることから、今年の10月以降には新たな改定が施されることも想定されます。


海外で活躍するフィリピン人アーチストたち

2015年01月13日 | 海外ロングステイ

確か私が20歳くらいの頃「ビンボー・ダナオ」という歌手が居て、日劇の舞台やテレビで歌っている姿と、そのユニークな名前が印象に残っています。
後で知ったのですが、彼はフィリピン人の歌手で(フィリピンでは映画俳優もやっていた)女優の淡路恵子と結婚したことでも有名になりました。
ビンボー・ダナオさんは1967年に53歳で亡くなっていますが、甘い歌声とクラーク・ゲーブルに似た顔立ちに人気があったそうで、日劇ラテンフェスティバルでは中心的に活躍していました。

さて、今回はフィリピン人で世界的に活躍しているアーチストの紹介です。
先ず第一に挙げるのが「シャリース」(Charice)で、彼女はフィリピン出身の歌姫で、アメリカの大人気TVドラマ『GLEE』のシーズン2にも出演しています。
シャリースの本名は「カーマイン・クラリス・レルシオ・ペンペンコ」(Charmaine Clarice Relucio Pempengco)で、1992年生まれの22歳。
2005年にアメリカのオーディション番組『アメリカン・アイドル』の姉妹番組のABS-CBNの番組『リトル・ビッグ・スター』に出演して3位に入賞したことがきっかけとなってその後は地元、フィリピンのローカル番組とコマーシャルなどで活動をしていましたが、世界的な認知を得たのは、彼女の熱心なファンが「False Voice」というユーザー名で動画投稿サイトYouTubeに彼女が歌唱している映像をアップし始めて、注目されるようになった2007年頃からで、彼女の映像は数100万回もの再生回数を記録したのでした。
2010年、アメリカのテレビドラマ『Glee』のシーズン2 にゲスト出演することが発表され、リー・ミシェル演じる主人公レイチェル・ベリーの強力なライバルとなるフィリピンからの交換留学生(サンシャイン役)を演じたのを皮きりに、合計3話に出演し、その美しい歌声を披露しました。
また、日本でもアルバムをリリースしていて、2枚目のシングルでは『三日月~クレッセント・ムーン~』を発売しています。
この楽曲はは日本の女性歌手絢香のシングル『三日月』を英語歌詞にしてカバーしたものです。
彼女が日本のテレビ番組で「三日月」を熱唱している映像です。

レア・サロンガ(Lea Salonga)の名前を知っている方はミュージカル好きでしょう。
レア・サロンガは1971年生まれのフィリピン出身の歌手、女優です。(トップの写真もレア・サロンガ)
彼女はミュージカル「ミス・サイゴン」世界初演のウエスト・エンド版、続くブロードウェイ版のヒロイン、キム役のオリジナルキャストとして知られています。
そしてディズニーのアニメーション映画「アラジン」や「ムーラン」で、二人のディズニー・プリンセスの歌声を担当しました。
「となりのトトロ」の英語版でさつきとメイの母親の声を担当したのがレア・サロンガなのです。
レア・サロンガは17歳で『ミス・サイゴン』の主役に抜擢され、その後ブロードウェイでアカデミー賞に匹敵するトニー賞の主演女優賞を受賞しています。
その後も、ミュージカル『レ・ミゼラブル』でも主役よりも目立つ役エポニーヌや映画のレミゼラブルでアン・ハサウェイが演じたお母さん役をつとめるなど、押しも押されもせぬミュージカル大女優です。
彼女は1978年に7歳でフィリピンの舞台「王様と私」でデビューした後、10歳でファーストアルバム「Small Voice」をレコーディングし、ゴールドディスクになりました。
またレア・サロンガは30年ものキャリアの間で、5人のフィリピンの大統領と3人のアメリカ大統領(ジョージ・H・W・ブッシュ、ビル・クリントン、ジョージ・W・ブッシュ)、ウェールズ公妃、ダイアナ、エリザベス2世のために歌を披露した経験を持っています。
彼女の美しい歌声「Let It Go」を動画でお愉しみ下さい。
    

ダバオ出身のポップシンガー、ロックミュージシャン、フォーク歌手で国内で活動しているアーチストは沢山いますが、ダバオ生まれのアブドゥル・カンダオ(Abdul Candao)はクラシックのテノール歌手で、現在はヨーロッパで活動している稀有な存在のフィリピン人アーチストです。
カンダオはダバオ市内のAteneoでハイスクールまで学んだ後マニラに転居し、好きな音楽を学んでいましたが、1982年に行われた国立音楽コンクールに出場し、青年アーチスト部門で優勝を遂げたことが契機となって本格的なボイストレーニングを専門家から受けながらマニラのSanto Tomas音楽学校で声楽を学びました。
そして、その才能を見い出されて1995年にウイーンに渡航し、ウイーン芸術学院でオペラを学びました。
ウイーン芸術学院を卒業した後、オーストリアでオペラ歌手としてデビューを飾り、以降順調にキャリアを重ねてアメリカを始め、ベルギー、ブラジル、カナダ、クロアチア、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スイス、などなどの国々で公演を続けています。
アブドゥルは最近は1929年、ベルリンで初演されたフランツ・レハールのウィーンと中国を舞台にしたオペレッタ「Land of Smiles」(微笑の土地)の主要な役、中国からの皇帝の息子役で好演しました。
このミュージカルはオーストリアとスイスの重要な都市で行われています。
カンダオの美しいテノールの歌声「君こそわが心の全て」(Dein ist mein ganzes Herz)-オペレッタ「微笑みの土地」より-をスライドショーと共にお愉しみ下さい。
  

 


ローマ法王来訪

2015年01月06日 | 海外ロングステイ

新年明けましておめでとうございます。
2015年の年明けに相応しいめでたいニュースで今年第一回目のブログ記事を更新します。
ローマ法王の20年振りのフィリピン訪問が決まり、マニラ首都圏を中心に年末から法王の受け入れ準備に入りました。
昨年末、バチカンは2015年1月のフランシスコ・ローマ法王のスリランカ、フィリピン訪問の日程を発表しました。
スリランカへは1月12日~15日、フィリピンには15日~19日の予定で訪問されます。
スリランカでは少数派のキリスト教徒に対する仏教徒過激派の迫害が起きていることもあって今回の訪問が決まったそうです。


アジア最大のカトリック国フィリピンは一昨年11月、多数の死傷者を出す台風被害を受けましたが、今回の法王のフィリピン訪問の目的の一つに台風被災地でのミサを行うことがあります。。
法王は去年の8月14日~18日に韓国を訪れ、アジア各国のカトリック信徒の若者のための祭典「アジア青年の日」大会の主要行事に参加しました。
法王はこのカトリックの祭典の閉幕ミサを行った後、若者の可能性に期待を示し、世界の平和と安全のため「アジアの若者たちよ、目覚めよ」と力強く訴えました。
また、法王はアジアだけでなく世界で「それぞれの社会での役割を全うする権利と義務がある」と強調すると共に、アジアの文化の多様性を評価し、共に進んでいく重要性を力強く説いていました。
今回のスリランカ、フィリピン両国訪問によって、半年間で2度アジアを訪れることになります。
ローマ法王は12億人の信者を持つローマ・カトリック教会の最高司祭で、他宗派に対して「首位権」を主張するカトリックの最高指導者であることから、「イエス・キリストの代理者」「ペテロの後継者」とされています。
英語圏では親しみをこめて、教父を表す「Pope(ポープ)」と呼ばれています。
そして昨日、フランシスコ法王は20人の新枢機卿を任命するとの発表がありました。
「欧米偏重からの脱却」という法王の方針を反映し、アフリカのカポベルデ、オセアニアのトンガ、アジアのミャンマーから初めて枢機卿が選ばれました。
枢機卿は教会の最高顧問として、法王の補佐を行い、現在208人で、法王を選ぶ選挙「コンクラーベ」の投票権がある80歳未満の枢機卿は110人います。
今回選ばれた20人のうち、80歳未満は14ヶ国の15人で、アジアからはミャンマーの他にタイ、ベトナムから選ばれ、就任式は2月14日に予定されています。


バチカンから先日発表されたローマ法王のフィリピン訪問スケジュールは以下の通りとなっています。

1月15日(木)夕方、マニラ到着(パサイのビリヤモール空軍基地予定)
       パサイにあるバチカン大使館に向け、車でパレード
1月16日(金)マラカニアン宮殿でアキノ大統領による歓迎セレモニー
       マニラ大聖堂で聖職者・関係者向けミサ(一般非公開)
             夕方、モールオブアジアで関係者ミーティング
1月17日(土)航空機でマニラ→タクロバン。
             合同ミサと台風ヨランダの被災者訪問
             夕方、タクロバン→マニラ
1月18日(日)午前セントトーマス大学訪問
             午後3時30分リサールパークでの合同ミサ(大規模)
1月19日(月)午前、ビリヤモール空軍基地からローマへ出発

アジア最大のローマンカトリック国とも言われるフィリピンですが、格式の高い学校に入学する際には、洗礼証明証が必要となったり、あらゆるところでローマンカトリックの教え、影響を感じることも多いのがフィリピンで、フィリピンの敬虔なカトリック信者たちは今回のローマ法王のフィリピン訪問に誇りを感じています。
そして今回のローマ法王滞在中の15日から19日の5日間、マニラ首都圏は「祭日」と発表されました。
マニラ市内のリサールパーク(Rizal Park / Luneta Park)でのミサは1月18日、午後3時半から予定されていて、当日は600万人の参加が見込まれています。
20年前のローマ法王フィリピン訪問時のミサでは500万人が参加しましたが、リサールパークには120万人が限度なので、400万人もの人々がロハス通り沿いにあふれて、ダイヤモンドホテル、ハイアットホテル近辺のベイウォークまで到達する見込みとなる為、当日の交通渋滞、規制に注意が必要です。


法王は1月15日にスリランカからマニラに到着した後、16日マニラ大聖堂で2000人限定の一般公開されないミサが行われます。
そして17日には台風ヨランダの被災地タクロバンに向かわれ、現地でもミサが行われます。
さらに,17日の法王のレイテ州タクロバン訪問は日帰りにて訪問する予定となっている為、タクロバン空港は終日閉鎖となることが決定されたほか,マニラ国際空港へのアクセスが困難となる可能性も出ているのでローマ法王滞在中のマニラ空港の各フライトの離発着情報は、ネットなどで事前にチェックされることをお薦めします。