チェンマイから約400km、車で6時間以上もかかるダーンサーイの町はのどかな田舎町と言った印象の町です。
この田舎町でタイでも珍しい「ピータコン」祭りが今年は6月26日~27日に開催されました。
タイ北部では仏教が広まる以前にラオスの文化の影響を強く受けていた<精霊信仰>と、後に入ってきた<仏教>の積徳の理念が重なって「ピータコン」の祭りになったそうです。
仏教の輪廻転生の考え方によると、人間は生まれ変わるわけであり、誰もが前世を持っていることになっています。
そして前世では霊媒なる生まれ変わりが精霊社会を取り仕切っていると信じられていて、現世において精霊の乗り移った霊媒氏や大臣と言った役柄の人々が鎮魂の儀式を行うそうです。
その儀式が行われる間、村人たちは各々用意した霊の仮面をつけ村中を練り歩くわけです。
ピータコン祭りでは「魂」を現す衣装をまとった若者が主役で、神聖な仏像とそれをひやかす村人もパレードに加わって「五穀豊穣」、「子孫繁栄」を祈念する毎年の行事になりました。
カラフルな仮面はベースが特製の「籠」状になっていて、もち米の麦わら、ココナツ椰子の繊維、木などを材料にして作り、鮮やかな絵の具で色どり良く描かれユニークな「仮面」が仕上がります。