ボイボイ日記・ダバオリターンズ

南国フィリピン南部の街ダバオで
はっぴぃな定年ライフを満喫する為の生活情報発信

フルーツ・カービング

2010年10月13日 | 海外ロングステイ

手先の器用さは日本人のお家芸だと昔から思っていましたが、10数年前に初めてタイのバンコクを訪れた時にその思いが揺らぎました。
チャオプラヤー川沿いのシャングリラホテルに泊った時の翌朝、朝食の時にレストランの前で器用な手さばきで「西瓜」に彫刻を施している女性の姿に見入ってしまい、完成した大輪の「花」の見事さに感動すら覚えました。
タイ国の文化であるフルーツ・カービングは王宮で王様の食卓に料理を出す際に、果物や野菜に花や鳥・動物を彫刻して、ディスプレイやテーブルへのセッティング、料理皿の飾りとして添えてもてなす為に発展して来たそうです。
現在では王宮をはじめホテルのレストランでも入り口に飾られていたり、ビュッフェスタイルのディスプレイ用にセッティングされたり、皿の飾りや器以外の目的でもフルーツカービングは使われています。
タイではスコータイ王朝の時代から、12月の満月の日に灯籠を流すローイ・クラト-ンという伝統行事が行われています。
当時、宮廷の女官たちは、灯籠の飾り付けに工夫をし、その美しさを競い合ったそうです。
そしてある年、プラルアン王の妻であるナーンノッパマート妃は、他のどの妃よりも、灯籠に美しく個性的な装飾をしたいと考えました。
そこで、ナーンノッパマート妃は今まで誰もしたことのなかった装飾を思いつきました。
それは、色々な花びらを選んで色とりどりに重ね、牛車の外輪ほどの大きさの花の形を作り、果物にはカービングをして様々な種類の鳥や孔雀を作り、花をついばんだり、蓮の花にとまったりする姿を色鮮やかに表現したのでした。
その斬新で他に類のない灯籠は、都中の注目の的となったそうです。